《ドン・キショット》いろいろ☆★シャリアピン★☆VideoClip [ドン・キショット]
またまた検索でヒットしたのですが、TAROさんのブログの『ドン・キホーテ~名画と名曲・28』の記事の中で「ドン・キホーテに取材した音楽」が、簡潔にまとめられています。
マスネの《ドン・キショット》の他にもいろいろありますが、映画『ドン・キホーテ』(監督:ゲオルク・ヴィルヘルム・パープスト、主演:フョードル・シャリアピン、1933年仏)のために、ジャック・イベール(1890-1962)が劇中歌を含む音楽を作曲しています。
★ドン・キホーテの歌 (Chansons de Don Quichotte)
1.旅立ちの歌 Chanson du départ
2.ドゥルシネアに寄せる歌 Chanson à Dulcinée
3.公爵の歌 Chanson du Duc
4.死の歌Chanson de la mort
上記の4つの歌ですが、私は、マスネのオペラ《ドン・キショット》よりもずっと前にこのイベール作曲の『Don Quichotteの死』を聴いているのですが、これが、シャリアピン主演の映画で歌われているのは、ずいぶん後になって知りました。覚え易く印象に残るメロディーで、シャリアピンによって歌われるのは最後ですが、このメロディーは最初にも使われていますし、途中にもライトモチーフのように現れます。
ファジョーニ演出《ドン・キショット》5幕:ドン・キショットの死 [ドン・キショット]
古い森に通ずる道、星がひときわ輝いている。ドン・キショットは大きな木の幹に寄りかかって休んでいる...というのが本来のト書きですが、ファジョーニは、場所を最初の屋根裏部屋に戻し、ドン・キショットは、積み上げられた書物にもたれかかり、その傍らで、サンチョは、ご主人さまを心配して祈っている。目覚めたドン・キショットは、「泣くなサンチョ、自分の病は重い、別れの時が来た、約束した島、夢の島を贈ろう...」と慰める。ペガサスが再び現れ、ドゥルシネの歌声が、聞こえてくるような気がして「彼女が私を待っている...」とつぶやく。そして、しずかに息を引きとる。サンチョは「愛する旦那さま〜」と叫び、すすり泣く。
※→ビデオクリップはこちら 舞台は、ロウソクの光だけのようで非常に暗い
■2003年チューリヒでの公演の時のインタビュー、ファジョーニの演出について
ライモンディ談:『少しも滑稽とか安っぽいということがなく、あらゆることが、熟考されています。日本で、ある観客は、このプロダクションが、こんなにも人々を泣かせるのはなぜでしょうと私に尋ねました。私は、それは、人々の感受性に直接訴えかけるものがあるからだと思います』(チューリヒの前は2000年の新国の公演でした)
ファジョーニ演出《ドン・キショット》4幕:ドゥルシネに求婚 [ドン・キショット]
ドン・キショットは、山賊から奪い返した首飾りを持って、ドゥルシネのもとに。ドゥルシネは大喜び。ドン・キショットは、ドゥルシネに求婚するが、彼女は、笑い転げて、結婚なんて考えられない、自由にさせておいて、と断る。ドン・キショットの落胆ぶりに、ドゥルシネは皆を去らせて、自分がいかに彼にふさわしくない女かを打ち明け、彼に許しを請う。偽りのない本心を語ってくれたことに感謝し、ドン・キショットは彼女を祝福するが、立ち上がる気力も失っている。そんな姿に嘲笑をおくる人々にサンチョは怒りをぶちまける。そして、ドン・キショットを抱きかかえるようにしてその場を立ち去る。※→ビデオクリップはこちら
ライモンディ談:『マスネが《ドン・キショット》を書いたのは、老境に入り、しかも持病もあった晩年ですが、彼は、若いメゾソプラノと恋に落ちました。それ故、この作品は、自伝的要素も含んでいます』
ファジョーニ演出《ドン・キショット》3幕:ラ・シェルラの山中 [ドン・キショット]
ファジョーニ演出《ドン・キショット》2幕:ゴヤの巨人 [ドン・キショット]
↑プラド美術館の《巨人》 ←同じゴヤの巨人ですが |
風車を巨人と思い込み、戦いを挑む場面の演出は、ユニークです。暗くて見えにくいですが、じっと目を凝らすと舞台奥にゴヤの巨人の絵が浮かび上がってきます......
↑上のビデオクリップ、力作?ですのでぜひ、ご覧下さい。当たり前でしょうけど、寸分たがわないですよ。
♪2幕のビデオクリップ(抜粋)はこちらでご覧いただけます。→ビデオクリップ《ドン・キショット》2幕