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エスカミーリョ:おまけのビデオクリップと中止になったセビリア音楽祭のこと  [《カルメン》FILMとオペラ]

ビデオ・クリップ:F.ロージ監督《カルメン》の最後の場面。クレジットとともに、ハバネラの歌が流れるのが印象的。


映画《カルメン》四幕最後の場面

中止になった第一回セビリア音楽祭(2004年9月2日〜12日)の経緯

スペインはセビリアで開催される音楽祭。
見どころは、なんといってもセビリアが舞台のオペラ「カルメン」を、そのセビリヤの街中で野外オペラとして上演すること。物語りの実際の舞台であるスペイン広場、マリア・ルイザ公園、マエストランサ闘牛場を、そのまま使用して、まさに観客を物語りの世界に引き込んでしまおうという企てなのだ。何度もセビリアで上演された「カルメン」といえど、こんな企画は史上初めてのことだ。
■右のセビリアの街の写真をクリックすると、この企画のサイトにリンクしています。

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F.ロージ監督 OPERA-FILM《カルメン》その3 [《カルメン》FILMとオペラ]


《カルメン》2幕はじめ〜闘牛士の歌
セビリア郊外の居酒屋「リリャス・パスティア」、カルメンが、仲間のジプシーや、将校たちと酒を飲み踊っている。そこに闘牛士エスカミーリョの一団が通りかかる。

ついでの話:『真実の瞬間』という闘牛士のドキュメンタリータッチの映画を昔、昔見たが、これが、フランチェスコ・ロージ脚本監督だった。ロージだからこそ闘牛士エスカミーリョをおろそかにせず、個性的に描くことができたのだろう。『真実の瞬間』とは、闘牛士が最後に牛にとどめを刺す時を表す言葉なのだそうだ。

この小柄なカルメンには、したたかな街の悪童の雰囲気と、すばらしく戦闘的な姿勢がある

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F.ロージ監督 OPERA-FILM《カルメン》その2 [《カルメン》FILMとオペラ]


《カルメン》3幕二重唱「俺はエスカミーリョ」
3幕、密輸団のあじとにカルメンを捜しに来たエスカミーリョは、ドン・ホセと対面、彼女を賭けての決闘となる。この場面は、一部をカットしている舞台をしばしばみかけるが、この映画が一番長いバージョンではないかと思う。舞台でもほとんどドミンゴがホセで、息もピッタリである。(スカラ座でカレーラスとの共演もあるが....)

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フランチェスコ・ロージ監督 OPERA-FILM《カルメン》その1 [《カルメン》FILMとオペラ]

お友達ブログで《カルメン》が話題になっていますので、R.ライモンディのエスカミーリョについてまとめていきます。パリ、ミラノ、ウィーンで歌っていますが、まず、映画から。

ビゼー作曲の《カルメン》の闘牛士エスカミーリョは、ライモンディ自身魅力を感じない役のため積極的にやろうと思ったことはないようだ。
1980年、パリで、はじめてエスカミーリョを歌った。これは、オペラ座総支配人ロルフ・リーバーマンに、ぜひにと言われたからである。パリでは、なんと10年ぶりの上演、注1)エジンバラ音楽祭のプロダクションを持って来たものでTV中継された。キャストは、豪華で、ベルガンサ、ドミンゴ、リチャレッリ、そして当時、OPERA-FILM《ドン・ジョヴァンニ》がすでに封切られ、パリでは大人気のライモンディを出演させれば、四大歌手の夢のような顔合わせの公演となり、成功間違い無しだった。
その後、OPERA-FILM《ドン・ジョヴァンニ》に続く第2作目としてフランチェスコ・ロージ監督《カルメン》を制作することになった。映画会社ゴーモンの会長は、「《カルメン》はフランスでは《ドン・ジョヴァンニ》の二倍のチケットが売れた。外国で売れたチケットの総枚数に相当する。カルメンは実質的に成功だった。」と語っている。

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