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訃報:マルチェッロ・ジョルダーニ(Marcello Giordani 1963.1.25〜2019.10.5) [訃報]

francesca1213.22.jpeg テノールのマルチェッロ・ジョルダーニが2019年10月5日、心臓発作で亡くなりました。シラクーザのアウグスタにある自宅で倒れたそうです。享年56歳、ご冥福をお祈りします。
 またあなたなの....というくらい世界の主要劇場で活躍していましたし、後進の育成にも熱心で、2010年にMARCELLO GIORDANI FOUNDATION を設立しています。
 メトのHD上映にもたくさん出演しています。ファウストのごう罰 (2008)、トゥーランドット(2009年)、蝶々夫人(2009)、シモン・ボッカネグラ(2010)、西部の娘(2011年)、エルナーニ(2012年)、フランチェスカ・ダ・リミニ(2013年 右の写真)。
 「World's best TENORS:44人のテノールのキャリアと舞台裏インタビュー」にも掲載されています。
 私自身は、2005年に「アドリアーナ・ルクヴルール」のマウリツィオを生で見ました。押し出しもよく見た目もいいし、声は、ドミンゴにそっくりでした。
 2016年に新国立劇場の「ウェルテル」にも出演予定でしたが、交通事故でキャンセルになりました。で、結局若いコルチャック君になりました。

関連記事:
藤原の「アドリアーナ・ルクヴルール」
は〜い、ハイDですヨ:ベッリーニ《Il pirata 海賊》
《シチリアの晩鐘》ボニゾッリのアリーゴとか...M.ジョルダーニも..
「ウェルテル」のファビアーノ降板 ONPに乗り換え(2/9)
新国「ウェルテル」(2016.4.13) ☆ 今後のウェルテル
World's best TENORS:44人のテノールのキャリアと舞台裏インタビュー

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訃報:モンセラート・カバリエ (Montserrat Caballé, 1933年4月12日 - 2018年10月6日) [訃報]


 ソプラノのモンセラート・カバリエが、2018年10月6日バルセロナの病院で亡くなりました。享年85歳、ご冥福をお祈りします。

右の音声ファイルについて:
カバリエが、国際的に知られるようになったのは、1965年頃からですが、1967年10月のリサイタルのアンコールで歌った、スイスの歌"Mein Schatzli" と《ボエーム》から"Si, mi chiamano Mimi”です。

カバリエに関する過去記事:
モンセラート・カバリエ(1):アヴェマリア
モンセラート・カバリエ(2):ルクレツィア・ボルジア
モンセラート・カバリエ(3):RRとの共演記録
モンセラート・カバリエの"Mein Schatzli"
モンセラート・カバリエ:クラーケントルプ公爵夫人って誰?!?
突然走る王様《ランスへの旅》アバド指揮

IMG_0052.jpeg
 数年前のスペイン土産ですが、これってカバリエですよね?

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訃報:デミトリー・ホロストフスキー Dmitri Hvorostovsky (1962.10.16〜2017.11.22) [訃報]

 ご冥福をお祈りします......55才...早過ぎます......脳腫瘍のため、オペラの舞台からの撤退を発表して1年足らず......

 「"デミトリー・ホロストフスキー オペラの舞台から撤退......(2016.12.8発表)" 」

 5月7日のメトロポリタン・オペラ 50th Anniversary Galaにはサプライズ出演しました。カーテンコールでも同僚たちととても楽しそう......「メトロポリタン・オペラ 50th Anniversary Gala (2017.5.7)


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訃報:ジョルジュ・プレートル(1924.8.4 - 2017.1.4) [訃報]

指揮者のジョルジュ・プレートル(Georges Prêtre, 1924.8.4 - 2017.1.4)が南フランスの自宅で亡くなりました。享年92才、ご冥福をお祈りします。
 ミラノ・スカラ座デビューが1966年で、昨年2月22日には、スカラ座で50周年特別コンサートが行われました。
イタリア各紙の訃報記事:
・Corriere della sera:È morto Georges Prêtre, il grande direttore d’orchestra francese
・Repubblica:Addio a Georges Prêtre, uno dei massimi conduttori d'orchestra del Novecento
・La stampa:Morto il direttore d’orchestra Georges Pretre. Aveva 92 anni
NYTimes:Georges Prêtre, French Conductor Known for Interpretation, Dies at 92

関連記事:
RRと指揮者(10)ジョルジュ・プレートル
 プレートルは、一時期、パリで振るとブーの大騒ぎになっていたとか.....の話題も
《ドン・カルロ》5幕版の1幕について:ジョルジュ・プレートル指揮


1989年7月13日に開催された《パリ・オペラ座(バスティーユ)こけら落しガラコンサート》 指揮はジョルジュ・プレートル、オペラ座管弦楽団、合唱団 演出美術ボブ・ウィルソン、フランスで人気のオペラ歌手10人によるフランス・オペラ抜粋のコンサート 劇場は突貫工事にもかかわらず、まだ未完成だったが、このコンサートは、フランス革命200年記念日の前日に開かれ、ミッテラン、ブッシュ、サッチャー、コール、宇野首相ら当時のサミット首脳をはじめ、計33カ国の国家主席が招待さた。
◎ラ・マルセイエーズLa Marseillaiseについては、過去記事をどうぞ。このプレートル指揮のもの、古楽演奏のもの、応援団風のもの(アラーニャが素晴らしい)とあります。

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訃報:ダニエラ・デッシー Daniela Dessì (1957.5.14 ジェノヴァ – 2016.8.20 ブレシア) [訃報]

 ソプラノのダニエラ・デッシー が亡くなりました。享年59才、ご冥福をお祈りします。
dessi.jpg
2016.2.10 ラス・パルマス

 まだまだ活躍中で、来日公演も多く、日本でもファンが多くいるソプラノでした。7月27日に健康上の問題で夏の公演 Torre del Lagoの「トスカ」等をキャンセル、10月8日のブレシアのロレート大聖堂でのコンサートで復帰することを発表していました。夫のテノール歌手のファビオ・アルミリアートによれば、病気は、"breve, terribile e incomprensibile" で、あっというまだったようです。病名は、今のところ発表されていません。 癌(大腸癌) だそうです。若いから進行が早かったんですね。デッシーには前の夫のジュゼッペ・サバティーニ (Giuseppe Sabbatini) との間に息子がいます。
記事:È morta a soli 59 anni, stroncata da una malattia "breve, terribile e incomprensibile". L'annuncio dato dal compagno, il tenore Fabio Armiliato
Tenor Fabio Armiliato speaks and sings at partner Daniela Dessì’s funeral / 25 August 2016 By gramilan

ラス・パルマスでの「アンドレア・シェニエ」(2/23,25,27)のマッダレーナが最後の舞台になったようです。

iPhone/iPad用MP3

ルッジェーロ・ライモンディとの共演も多いので、関連記事がたくさんあります。
関連記事:
ダニエラ・デッシー(1957- )
ローマ歌劇場2010開幕公演は《ファルスタッフ》☆★ゼッフィレッリの影響力健在!
ダニエラ・デッシーついにノルマを歌う:ちょっとしたハプニングも...
ローマ歌劇場来日公演の? その1
ローマ歌劇場来日公演の? その2
藤原の「アドリアーナ・ルクヴルール」
l'operaの注目記事(2005.9月号)
2004年マドリード・テアトロレアルの「トスカ」再放送!NHK.BS2

1999年11月ボーローニャの「トスカ」のリハーサル、トスカはデッシーです。トスカはデッシーではありませんでしたが、このプロダクションを2002年6月の東京引っ越し公演で上演しました。このビデオは前半はボローニャでのリハーサル風景、後半は東京引っ越し公演の宣伝とか....この頃はテレビ局もはりきってたんですよね。

 ヴィットリオ・グリゴーロも"Cara Daniela ti ricorderò sempre con tanto affetto .... Ti abbraccio"とお悔やみを述べています。オペラ歌手同士、共演しなくてもいろいろ接点があるようですね。

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訃報:エレーナ・オブラスツォワ Elena Obraztsova (1939.7.7〜2015.1.12) [訃報]

 ロシアのメゾソプラノのエレーナ・オブラスツォワが1月12日ドイツで亡くなりました。享年75歳、ご冥福をお祈りします。主治医の助言に従って避寒のためドイツに滞在していたそうです。
 ライモンディとは、アバド指揮でアイーダ、仮面舞踏会、レクイエムがあります。ドン・カルロは、ハンブルグで共演しています。
263.jpg

◎1980年「レクイエム」のリハーサル、アバド、フレーニ、オブラスツォワ、パヴァロッティ、ライモンディ


この映像に関する記事:RRと指揮者クラウディオ・アバド"Verdi Requiem"

その他の関連記事:
スカラ座創立200年記念《ドン・カルロ》イタリア語5幕特別版2幕
1977〜79年ミラノ・スカラ座《ドン・カルロ》フィナーレ 死神の山車!
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訃報:フランチェスコ・ロージ Francesco Rosi (1922.11.15 - 2015.1.10) [訃報]

 映画監督のフランチェスコ・ロージが亡くなりました。享年92歳、ご冥福をお祈りします。
 ロージは、フランコ・ゼフィレッリ(1923.2.12 - )と共に40年代から50年代にかけてルキーノ・ヴィスコンティの下で修行を積み、1948年の「揺れる大地」では共に助監督を務めていて、ロージは撮影の進行係、ゼッフィレッリは素人俳優たちに台詞を仕込む係だったとか。
 ロージ監督の1984年制作の「カルメン」は、オペラファンにも映画ファンにも楽しめる作品だと思います。

関連記事(記事の中のビデオはリンク切れしています):
フランチェスコ・ロージ監督 OPERA-FILM《カルメン》その1
F.ロージ監督 OPERA-FILM《カルメン》その2
F.ロージ監督 OPERA-FILM《カルメン》その3 


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ロリン・マゼール訃報(1930.3.6〜2014.7.13) [訃報]

aida-401x10008.jpg 指揮者のロリン・マゼールが7月13日アメリカのヴァージニアの自宅で亡くなりました。享年84才、ご冥福をお祈りします。「肺炎の合併症」だそうですが、ここ数年、いろいろ病気でのキャンセルも多かったとはいえ、世界を飛び回り、スカラ座の2014-2015シーズン発表では「アイーダ」を指揮することになっていたのに.....残念です。

 このところルッジェーロ・ライモンディと関係の深い音楽家の訃報をさぼっていて、ヴォルフガング・サヴァリッシュ(1923.8.26 - 2013.2.22)とかクラウディオ・アバド(1933.6.26 - 2014.1.20)の訃報を書きそこなったんですが......
 ロリン・マゼールもルッジェーロ・ライモンディとはいろいろ共演していますが、すぐに思いつくのは、ジョセフ・ロージー監督の映画「ドン・ジョヴァンニ」、フランチェスコ・ロージ監督の映画「カルメン」です。両方ともオペラとしても映画としても大好きな作品です。

 ところで、私がマゼールの訃報を知ったのはヴィットリオ・グリゴーロのfacebookなんです。グリゴーロは、子供の頃にミラノでマゼールと「トスカ」のリハーサルをしたことがあるそうです。これは、ローマで撮影され、世界に同時中継された、ドミンゴ、マルフィターノ、ライモンディの「その時、その場所、再現トスカ(1992年7月11日)」のためのリハーサルだったんだそうです。結局グリゴーロは、声変りをして歌えなくなり、指揮者は、マゼールからメータに代わっていますが、グリゴーロはオペラの素晴らしい世界に導いてくれたことを感謝しているそうです。

◎ルッジェーロ・ライモンディとマゼール関連記事:
指揮者マゼール:ドキュメンタリーOPERA-FILM《ドン・ジョヴァンニ》
《カルメン》FILM

◎ヴィットリオ・グリゴーロとマゼール関連記事:
ヴェルディ《レクイエム》オランジュ音楽祭☆★過去の公演:ミラノ、ローマ、バレンシア
  2007年12月17日アッシジ Basilica Superiore di S.Francesco ローリン・マゼール指揮
   ソリスト:Latonia Moore,Anna Smirnova,Vittorio Grigolo,Rafal Siwek
  2008年3月28,30日 バレンシア Palau de les Arts ローリン・マゼール指揮
   ソリスト:Micaela Carosi, Elena Maximova, V. Grigolo, René Pape
バレンシアの《ファウスト》指揮者はマゼールからシャスランに(この時は気管支肺炎)
いよいよ バレンシア"Palau de les Arts"で マゼール指揮 ブロックハウス演出の《椿姫》
バレンシア El Palau Arts《椿姫》レビューとか感想とか.....舞台写真も

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ヴェリアーノ・ルケッティ Veriano Luchetti (1939.3.12〜2012.4.23) [訃報]

 テノールのヴェリアーノ・ルケッティが4月23日にローマの自宅で亡くなりました。享年73歳、ご冥福をお祈りします。
 ヴィテルボ(ローマとフィレンツェの中間)のTuscania生まれ、スポレートのテアトロ・スペリメンターレでオペラデビュー、すぐにフェニーチェ歌劇場と出演契約を結ぶ。ルケッティのレパートリーは、ヴェルディ、プッチーニ、グノー、ベルリオーズ、マイヤベーアと幅広い。主にムーティ、アバド、メータ、マゼールの指揮で、スカラ、ヴェローナをはじめイタリアの各劇場、ウィーン、コヴェントガーデン、パリ、メト、ザルツブルグと世界の大劇場で活躍。最近は、後進の指導に専念しており、今年の夏も、Riva del Garda(Trento)で開催される"Rivafestival"で、奥さんのミエッタ・シーゲレMietta Sighele(ソプラノ)と共に声楽の講師をつとめる予定でした。


 ルッジェーロ・ライモンディとは、若い時からムーティ、アバドの指揮で度々共演しています。ちょっと思いつくだけでも、アッティラ、シモン・ボッカネグラ(アバド)、シチリアの晩鐘(ムーティ)ジェルザレム(グラチス)、ヴェルディのレクイエム(ムーティ、シノーポリ)等

Veriano Luchetti
Nato a Tuscania, ha debuttato al Teatro Sperimentale di Spoleto. Subito scritturato dal Teatro La Fenice, si è esibito in tutti i grandi teatri italiani e del mondo: Arena di Verona, Maggio Musicale Fiorentino, Scala (compresa l’inaugurazione del bicentenario con Simon Boccanegra - Strehler - Abbado e le tournée a Washington, New York, Tokyo, Londra, Berlino, Praga, Vancouver), Berlino, Monaco, Vienna, Salisburgo, Chicago, San Francisco, Opéra di Parigi, Metropolitan e con i più prestigiosi direttori d’orchestra: Muti, Abbado, Gavazzeni, Votto, Gui, Kleiber, Giulini, Solti, Schippers, Metha, Ozawa, Sawallisch, Maazel. Il suo repertorio è molto vasto e va dal 700 a Spontini, Cherubini, Rossini, Donizetti, Bellini, Puccini con Verdi prediletto, comprendendo anche Bizet, Gounod, Berlioz, Meyerbeer ed altri. Ha svolto un’intensa attività concertistica cantando alla Carnegie Hall di New York, alla Royal Festival Hall di Londra, al Concertgebouw di Amsterdam, alla Musikverein Saal di Vienna, a Santa Cecilia di Roma ed in altre prestigiose sale da concerto a Berlino, Philadelphia, Tel Aviv, Parigi, Tokyo ecc. Ha partecipato a produzioni operistiche e concertistiche alle radio e televisioni italiane e straniere registrando videotape di Attila e Vespri Siciliani di Verdi. Ha inciso dischi con EMI, RCA, Fonit Cetra, Hungaroton, Decca. È presente in diverse giurie di concorsi di canto nazionali ed internazionali ed è docente di vari corsi di perfezionamento.(2012年のMusicaRivafestivalの講師紹介文から)


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ルーチョ・ダッラ Lucio Dalla (1943.3.4〜2012.3.1) 急死 ☆ 1月30日ガラコンでライモンディと(写真) [訃報]

 3月1日、イタリアのシンガーソングライターcantautore ルーチョ・ダッラがコンサートツァーのために訪れていたスイスで客死しました。心臓発作だったそうです。モントレーのホテルで朝食後、突然の出来事でした。享年68才、ご冥福をお祈りします。
 彼の最後の演奏は、サンレモ音楽祭の "Nanì"でした。この時の映像と、彼の50年以上に渡る芸術活動の概略は、こちら"E' morto Lucio Dalla, stroncato da un infarto"、また、ジョルジョ・ナポリターノ大統領も哀悼の意を表しています。"Lucio Dalla "autore e voce forte e originale"

 ルーチョ・ダッラは、パヴァロッティが彼の作詞作曲した「カルーソ」を歌ったことで、オペラ愛好家の間でもよく知られています。グリゴーロの最新アルバム"Arrivederci"には、オペラのアリアと長く歌い継がれてきた伝統的なカンツォーネ、そしてアルバム最後の曲は、1986年ルーチョ・ダッラ作詞作曲の「カルーソ」が選ばれています。
 昨年のベルリンでの ECHO Klassik 授賞式とローマでのクリスマスコンサートでも「カルーソ」を歌っています。 ECHO Klassik 授賞式では、突然事故で亡くなったリチートラに賞を捧げたい...と申し出ています。

 ダッラは、ボローニャ出身ということもあって、ルッジェーロ・ライモンディとも親交があり、ライモンディの長男の写真家ラファエロとも一緒に仕事をしています。1月30日には、ボローニャ歌劇場で"Hospice Seràgnoli"の10周年記念コンサートが行われ、ルーチョ・ダッラの司会でルッジェーロ・ライモンディとアンナ・カテリーナ・アントナッチ(3人ともボローニャ出身)が、レオーネ・マジエラのピアノ伴奏で歌いました。記事はこちらGalà per i dieci anni dell’Hospice Seràgnoli/Al Comunale con Dalla le voci di Ruggero Raimondi e Anna Caterina Antonacci.....

 また、ヴィットリオ・グリゴーロとは、2003年に、ロッシーニの"Petite Messe Solennelle"を一緒に歌っているようですし、プッチーニの「トスカ」にインスピレーションを得て作曲された"Tosca Amore Disperato"は、グリゴーロとの共同制作らしいし(歌手としても出演することになっていたがグリゴーロの都合で実現しなかったのは事実).....とにかく親交が深かったのは間違いないようです。Ciao Lucio! ではじまる詩的なグリゴーロの追悼文が、彼のホームページに掲載されています。さきほど、グリゴーロのfacebookを覗いたら、グリゴーロが13才で「トスカ」に出演してパヴァロッティと共演した時にルーチョ・ダッラと一緒に撮った写真がアップされていました。

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訃報:ジャンジャコモ・グエルフィ Giangiacomo Guelfi (1924.12.21-Roma〜2012.2.8-Bolzano) [訃報]

 イタリア、ローマ生まれのバリトン、ジャンジャコモ・グエルフィが2月8日、ボルツァーノで亡くなりました。享年87歳、ご冥福をお祈りします。
 グエルフィ縁の地、スポレート(オペラデビュー)と晩年を夫婦で過ごしたボルツァーノの訃報記事をリンクします。
Scomparso il baritono Giangiacomo Guelfi, aveva debuttato a Spoleto con il Rigoletto
È morto Guelfi Addio al grande baritono che amava Bolzano

 ルッジェーロ・ライモンディと共演の1970年ムーティ指揮の「アッティラ」のライブ放送と、1971年バルトレッティ指揮「ジョコンダ」のライブのCDを持っていますが、アッティラは好きなオペラですし、数少ないバスが主役のオペラですし、若き日のムーティとライモンディの貴重な録音でもありますし、よく聞きました。右の写真をクリックするとライモンディのアッティラとグエルフィのエツィオの二重唱が聴けます.....YouTubeにかっこいいTV映画の映像をつけてアップしました。

 ジャンジャコモ・グエルフィは、1950年スポレートで「リゴレット」のタイトルロールでデビュー、1952年スカラ座デビューは、アルゼンチンの作曲家、JUAN JOSE' CASTRO作曲"PROSERPINA E LO STRANIERO"、指揮は作曲家自身、演出はストレーレル、Prosperinaは、エリザベッタ・バルバト、Demetriaは、シミオナート、Lo stranieroがグエルフでした。1954年シカゴ・リリック・オペラデビュー、イタリア人バリトンとして主役級で国際的い活躍しました。主なレパートリーは、19世紀の作品ですが、レパートリーは幅広く、1954年のイルデブランド・ピッツェッティの“La figlia di Jorio”の初演にも出演しています。スカラ座では、1952年から1969年までに、ワリー、アイーダ、モゼ、カルメン、フランチェスカ・ダ・リミニ、夢遊病の女、カヴァレリア、友人フリッツ、西部の娘、マクベス、ボエーム、シモン・ボッカネグラ、蝶々夫人、ナブッコ、ウィリアム・テル、オリンピア、トロヴァトーレ、ルチア、マリア・ディ・ロアン(1969年)等に出演、NYメトには、1970年に「トスカ」、「西部の娘」とそれぞれ1公演づつ出演、日本には、NHKが招聘した1956年第1次イタリア歌劇団として来日、「アイーダ」「トスカ」に出演、1961年第3次「イタリア歌劇団」公演では、「アンドレア・シェニエ」「トスカ」「アイーダ」に出演しました。

 以上簡単な経歴ですが、キャリアはわりと短かったようです。確かなことはわかりませんが、この時代の歌手は、60,70まで歌い続けるということはまれで、50歳前後で表舞台からは引退して後進の指導にあたるというのが普通だったのかもしれません。「イタリア歌劇団」として来日していますので、日本では生で聞いた方も多く、知名度も高いのではないかと思います。

 時代のせいもあって、正規録音はほとんどないようですが、1951年録音のジュリーニ指揮の「2人のフォスカリ」、1967年ライヴ録音のアバド指揮「ランメルモールのルチア」カラヤン指揮の「カヴァレリア・ルスティカーナ」があります。

 グエルフィ縁の地、スポレートとボルツァーノの訃報によれば、ボルツァーノの病院に入院して一週間後に亡くなったそうです。

関連記事:
(資料室)アッティラ Attila:ルッジェーロ・ライモンディのアッティラ
ヴェルディ作曲《アッティラ》ルッジェーロ・ライモンディのアッティラ
ジョコンダ


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訃報:ヴィンチェンツォ・ラ・スコラ Vincenzo La Scola(1958〜2011.4.15)  [訃報]

 イタリア、パレルモ出身のテノール、ヴィンチェンツォ・ラ・スコラが53歳の若さで亡くなりました。ご冥福をお祈りします。(心筋?)梗塞による突然死、マスタークラスのためトルコに滞在中だったそうです。ここ数年オペラの舞台での話題がぜんぜんないな、と思っていましたが、後進の指導にあたっていたんですね。レプッブリカ・パレルモの記事 "Addio a Vincenzo La Scola Il tenore che...." が地元ですから、一番詳しいようです。

 ざっと経歴を調べてみましたが、1983年にパルマで「ドン・パスクアーレ」のエルネスト役でオペラデビュー、2年後には国際的キャリアを開始、ミラノ・スカラ座には、1986年のレスピーギ記念コンサートのソリストとしてデビュー、1988年「愛の妙薬」でオペラデビュー、その後、カプレーティとモンテッキ、椿姫、ルチア、テンダのベアトリーチェ,メフィストフェレ、ナブッコ、ルイザ・ミラー(2001年)に出演。1993年にはボエーム(12公演)でメトデビュー、リゴレット(5)、椿姫(3)、ラストパフォーマンスは2006年のトスカ(7)でした。


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訃報:ジョン・サザランド Joan Sutherland (1926.11.7〜2010.10.10) ☆ Mp3:Caro nome...(1972.6.22) [訃報]


 オーストラリア出身の国際的ソプラノ歌手ジョン・サザランドが、10月10日にスイスの自宅で亡くなりました。享年83歳、ご冥福をお祈りします。

 ルッジェーロ・ライモンディ(1941.10.3- )とは、《ノルマ》と《リゴレット》で共演しています。ライモンディは、1970年の開幕公演《エルナーニ》でメト劇場デビュー、続けて、サザランド主演の《ノルマ》に出演、サザランド、ホーン、ベルゴンツィ、ライモンディというキャスティング、《リゴレット》は1972年6月、これもミルンズ/マヌグエッラ、パヴァロッティ、サザランド、ライモンディ.....キャストを見ただけでもため息が出ます......まさにメトの黄金期だったんですね。

 ライモンディがデビューした頃にはサザーランドはその超絶技巧のコロラトゥーラですでに世界的スター歌手でしたし、ライモンディもあっというまに主役を張る歌手になってしまったわけですから、共演のチャンスは本当に短い期間でした。サザーランドが得意としたレパートリーでは、バスは、それほど大きな役がなかったこともあるでしょう。

 1972年の《リゴレット》の録音がありますが、パヴァロッティとサザランドが登場したとたん凄い拍手と歓声でメトの観客の熱狂ぶりにもワクワクします。 1幕のジルダと公爵の二重唱"Addio,Addio"からジルダのアリア"Caro nome"をアップしました(右の音声ファイル)。サザランドのトリルは「本物」なんだそうです。この時の指揮はもちろんリチャード・ボニング(Richard Bonynge, 1930年9月29日 - )です。

ついでの話し:

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訃報:チェーザレ・シェピ Cesare Siepi (1923.10.2 - 2010.7.5) [訃報]

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 ミラノ出身の国際的バス歌手、チェーザレ・シェピが、7月5日に50年以上前から住んでいたアトランタ(USA)で亡くなりました。妻のローレンさんによると10日前から心臓発作でピエモンテ病院に入院していたそうです。享年87歳、ご冥福をお祈りします。

 シェピは、1950年から1973年まで主にNYメトロポリタン歌劇場で活躍しましたが、1973年以降は、1974年ウィーンでグアルディアーノ神父、1979年ミラノ・スカラ座でフィエスコ(ギャウロフとダブルキャスト)くらいしか記録を見つけられません。1980年代にも舞台で活躍したそうですが........オペラクリックさんのデータによれば、イタリアで1985年にJerusalem、1986年にFilippo II を歌い、1994年ウィーン国立歌劇場のオロヴェーゾ(ノルマ)がラスト・パフォーマンスでした。1941年、21才でフィレンツのコンクールで優勝して、《リゴレット》のスパラフチレでデビューして、53年間、ドン・ジョヴァンニ歌手として、また《ドン・カルロ》のフィリッポとして、世界最高のイタリア人バス歌手として活躍しました。時代も関係あると思いますが、ルッジェーロ・ライモンディのように50才過ぎてからもレパートリーを増やして、第一線で活躍するというタイプではなかったようです。

 また、シェピは、エツィオ・ピンツァ(1892.5.18-1957.5.9)のようにミュージカルでも成功することが夢だったそうです。所謂ヒスオタのクラシック純粋主義者の皆さんたちは、あまり語りたがらないようですが.......コール・ポーターのブロードウェイソング集のアルバムを録音していますし、ミュージカルにも出演していますが、成功したとは言えないようです。

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訃報:ジュセッペ・タッデイ Giuseppe Taddei(1916.6.26 - 2010.6.2) [訃報]

ジュセッペ・タッデイが、6月2日にローマの自宅で亡くなりました。享年93歳、ご冥福をお祈りします。

Lirica: e' morto Giuseppe Taddei, baritono leggendario
ultimo aggiornamento: 02 giugno, ore 19:49

『本日6月2日午後5時30分にバリトンのジュセッペ・タッデイが、ローマの自宅で亡くなりました。26日には94歳を迎えるはずでした。ジェノヴァ生まれのタッデイは、18歳の1936年にローマで、トスカニーニ指揮の《ローエングリン》の伝令でオペラデビュー、その後、短期間で華々しいキャリアを築き、20世紀の最も偉大なバリトンの一人となりました。』

 ルッジェーロ・ライモンディ(1941.10.3-)とは親子ほど年が違いますが、ライモンディが16才でオペラ歌手を志した時から大先輩としてなにかと親身に相談にのってもらっていましたし、オペラデビュー後は、1968年《エルナーニ》《シモン・ボッカネグラ》、1969年《シモン・ボッカネグラ》、1971年には《ドン・ジョヴァンニ》で共演しています。2004年9月29日の"Una vita nella musica"のライモンディの受賞ガラコンサートでは、当時88才のタッデイの「ブラーヴォ」が劇場に響き渡ったそうです。

◎ジュセッペ・タッデイとルッジェーロ・ライモンディのエピソード

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訃報 ジュリエッタ・シミオナートGiulietta Simionato(1910.5.12 - 2010.5.5) [訃報]

 2010年5月5日(水)、ローマの自宅でジュリエッタ・シミオナートが亡くなりました。享年99歳、ご冥福をお祈りします。
Una delle più grandi voci del Novecento/E' morta la mezzosoprano Giulietta Simionato

 シミオナートは、あと一週間で100才のお誕生日だったこともあり、イタリアのオペラフォーラムでは、5月2日には「 なにも話題になってないけど、来週の12日には100才のお祝いのイヴェントがあると思いますけど、どなたか知ってますか....」と"i 100 anni di Giulietta Simionato"というスレッドがたてられていました。2004年の94才のお元気な姿をこのブログで話題にしたこともありましたので、シミオナートさんご健在なんだ.....と思っていた矢先の訃報だったこともあり、大往生でお目出度いことなのですが、残念という気持ちと、100才という節目を超えるのは難しいんだな.....と妙な感慨にひたってしまいました。

 

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訃報:フィリップ・ラングリッジ Philip Langridge(1939.12.16-2010.3.5 イギリス) [訃報]

 2010年3月65日、イギリスのテノール、フィリップ・ラングリッジが亡くなりました。享年70歳、ご冥福をお祈りします。非常に進行の速い癌の為、短期間の闘病の後に亡くなられたそうです。

 本当に、つい最近まで舞台で活躍.....交流ブログでも話題になっていましたので、驚いています。最後の舞台が1月2日のメトロポリタン歌劇場の《ヘンゼルとグレーテル》、6月には、コヴェントガーデンの《マノン》にも出演することになっていました。2008年の《ヘンゼルとグレーテル》は、HD上映(ライブビューイング)もされていて、魔女役のフィリップ・ラングリッジの怪演が話題になりました。

 ルッジェーロ・ライモンディとの共演は、1984年アバド指揮シカゴ交響楽団《ボリス・ゴドノフ》でシュイスキーを歌っています。いろいろ見聞きしていると思いますが、トーマス・アレン主演の「ビリー・バッド」(DVD)での艦長が印象に残っています。

◎HMVのサイトに訃報 (フィリップ・ラングリッジさん死去)が掲載されています。
関連記事: [訃報]

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訃報:リチャード・ヴァン・アラン(Richard Van Allan1935.5.28〜2008.12.4 )★☆MP3 [訃報]




レポレッロ(1981)
 イギリスのリチャード・ヴァン・アラン(バス–バリトン)が、12月4日にロンドンで亡くなりました。2年前に肺癌を宣告されていたそうです。享年73才、ご冥福をお祈りします。
★詳細記事→Richard Van Allan
 この訃報は、巡回ブログのFOOD FOR SOULのところで知りましたが、私もアレン主演の《ビリー・バッド》のクラッガート役が印象的でした。(edcさんのブログにこの映像の紹介記事があります)

 リチャード・ヴァン・アランとルッジェーロ・ライモンディの最初の共演は、1969年グラインドボーン音楽祭での《ドン・ジョヴァンニ》の主従。27才の若いドン・ジョヴァンニと34才のレポレッロ、1981年にも同役で共演しています。ヴァン・アランのレポレッロは完璧な役作りとしてよく知られ評価が高かったそうです。

★1981年7月15日、ROH、C・デーヴィス指揮《ドン・ジョヴァンニ》から抜粋:
♪音声ファイル(上)は、第1幕の冒頭、レポレッロは、ぶつくさぼやきながら主人を待ってる。そこにドンナ・アンナ(グンドラ・ヤノビッツ)が、逃がすものか....とドン・ジョヴァンニ(RR)を追いかけて来る。二人がもみ合っているところに騎士長(グウィン・ハウェル)が娘を離せ!勝負しろ!と剣を抜くが、返り討ちに会う....というシーン(雑音有り)

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訃報:ジャンニ・ライモンディ(Gianni Raimondi 1923.4.17- 〜2008.10.21 )★☆MP3 [訃報]



Gioconda"Cielo e mar"(1971)
 テノールのジャンニ・ライモンディが、10月21日に亡くなりました。1947年、ボローニャ郊外のブードリオ(Budrio)で《リゴレット》のマントヴァ公爵を歌ってデビュー、ミラノ・スカラ座をメインに活躍、1979年に舞台から引退、その後、後進の指導にあたっていました。享年85歳、ご冥福をお祈りします。

 オペラ好きなら誰でも知っているのは、1967年、ミラノ・スカラ座で収録したカラヤン指揮の《ボエーム》、ゼッフィレッリ演出の「正統的ボエーム」として映像の定番となっています。

♪音声ファイル:
1971年ローマ歌劇場の《ジョコンダ》のエツィオのアリア「空と海」。(録音レベルが低いようですので、shiftを押しながら左のマイクマークをクリックして音量を上げて聞いてください)

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訃報:ピーター・グロソップ(Peter Glossop 1928.7.6〜2008.9.7 ) [訃報]



 バリトンのピーター・グロソップが、9月7日に亡くなりました。享年80歳、ご冥福をお祈りします。
 こちらの記事にもあるように、ヴェルディ・バリトンのタイトルロールとしてミラノ・スカラ座の舞台に立った、唯一のイギリス人歌手だそうです。
 1928年7月6日、イギリスのシェフィールド生まれ。兵役を終えた後、シェフィールド・オペラソサエティーの一員となり、次いでロンドンのサドラーズ・ウェルズ合唱団に入団、第1バリトン歌手となった。1956年《トロヴァトーレ》のルーナ伯爵で、オペラの初舞台を踏み、1961年には、ブルガリア国際オペラコンテストで優勝、ヨーロッパの歌劇場に進出する機会を得た。同年、エジンバラ音楽祭、翌1962年にはコヴェントガーデンにデビュー、更にイタリアでは、最もデビューの難しいパルマの歌劇場でリゴレットを歌い成功をおさめ、直ちにミラノ・スカラ座にもリゴレットでデビュー、1971年まで、リゴレットと《仮面舞踏会》のレナートを歌った。1970,72年にはザルツブルグ音楽祭でカラヤン指揮・演出の《オテロ》にヤーゴ役で出演している。 メトには、1967年リゴレットでデビュー、ウィーンには、1968年《トスカ》のスカルピアでデビューしている。1971年には、NHK招聘「第6次イタリア歌劇団」として来日、《リゴレット》を歌った。共演は若手テノールのパヴァロッティと若手バス歌手のルッジェーロ・ライモンディ。(第6次イタリア歌劇団プログラム参照)

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タグ:グロソップ
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