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マリエッラ・デヴィーア、夫のベルツァーリ氏急死 [RRと女声歌手]

 ソプラノのマリエッラ・デヴィーアの夫のサンドロ・ベルツァーリが5月23日に亡くなりました。58歳でした。イタリアのフォーラムで知り、ネットで調べましたが、入院して数日後に亡くなったということで、病名等はわかりません。告別式は、5月25日、ローマのポポロ広場のChiesa degli Artisti で行われました。
 サンドロ・ベルツァーリは、トランペット奏者で、デヴィーア(1948.4.12生)とは、ローマのサンタチェチリア音楽院で出会い、22歳の時に結婚ました。デヴィーアの発声・呼吸法は、完璧と言われていますが、そのテクニックの秘密の一つは、トランペット奏者の夫と共に学んだことだそうです。彼女によれば、管楽器奏者は、呼吸法について非常に研究熱心で、呼吸法の知識、テクニックは、歌手のそれより優れていると語っています。
 ともに学び、長年、連れ添った良き伴侶の急死、そのショックは、はかりしれません。心からお悔やみ申し上げます。6月19日からナポリのサンカルロ劇場で《椿姫》に出演予定でしたが、やはり、全公演キャンセルしました。
Sandro Verzari (1949〜2007.5.23) 略歴と写真

 ところで、デヴィーアとライモンディは、私の知っている限りでは、オペラでの共演がありません。年齢的には共演していてもいいはずですけど、それぞれのレパートリーがいろいろな面でずれているということでしょうか。デヴィーアと言えば、《ルチア》ですが、彼女が《ルチア》を大劇場で歌うようになった頃には、ライモンディはライモンドは歌わなくなっていましたし、《椿姫》では、ライモンディのレパートリーはありませんし...ということでしょうか。


★参考までに、ナポリ・サンカルロ劇場のキャスト表は、現時点(2007.6.9)では下記のようになっています。
もともとは、ヴィオレータ:Mariella Devia/Carmela Remigio となっていて、各歌手が歌う日にちも発表されて、ちゃんと記載されていました。今のところ、Ermonela Jahoがデヴィーアの変わりに第一キャストで歌うのか、それともレミージョが第一キャストの日を歌うのか、決まっていないということでしょうか。それと、アルフレード役にはフィリアノティがキャスティングされていたのに、同時に出演取り消しになっていますし.....かなり混乱しているようです。

LA TRAVIATA
Direttore: Yves Abel
Regia: Massimo Ranieri
Scene e costumi: Giuseppe Crisolini Malatesta
Violetta : Carmela Remigio - Ermonela Jaho←( Devia/Remigio )
Alfredo: Giuseppe Gipali - Dario Schmunck←(Filianoti/Schmunck )
Giorgio Germont: Dmitrij Hvorostovsky - Albert Schagidullin


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コメント 8

みど

デヴィーア、辛いでしょうね。。。戻ってきてくれるといいけど。
管楽器の方は時としてほんとに歌い手よりも歌がうまい方がいますね。
by みど (2007-06-10 08:14) 

keyaki

みどさん、ほんとに...ね。
引退してもおかしくない年だし、次の公演が、マチェラータ音楽祭で、マリア・ストゥアルダなんですけど、復帰するかどうか....ですね。
by keyaki (2007-06-10 10:54) 

TARO

周りが放っておかないと思うんですが、舞台にたてるようになるまで、気持ちを持ち直せるかどうか心配ですね。ノルマを歌うまでは引退して欲しくないというのが、ファンとしての気持ちですが、こればかりは本人の問題ですから・・・。

デヴィーアがデビューした70年代の半ばには、ライモンディはもう大きな役しか歌わなくなっていましたから、接点はないですよね。デヴィーアはあまり知られていないロッシーニやドニゼッティ作品を、よく歌っていたし、フランス・オペラもライモンディが「ファウスト」を歌ってる頃には、デヴィーアはまだ大劇場には呼ばれてなかったでしょうし。「ドン・ジョヴァンニ」や「フィガロの結婚」も、デヴィーアがレパートリーに取り入れた時期が、ライモンディが盛んにこれらの諸役を歌ってた時期とはずれてる感じでしょうか。
今後デヴィーアとライモンディの共演がありうるとしたら「イタリアのトルコ人」「ファルスタッフ」あたりは期待できるかもしれませんね。後者はデヴィーアがアリーチェをレパートリーに入れればですけど。わりと似合うと思うんですが。
by TARO (2007-06-11 14:16) 

keyaki

TAROさん、ノルマは多分歌いませんよ、なんちゃって。
2004年のインタビューで、「好きだけど、歌わないだろう、という役はありますか?」という質問に「ノルマのことをいいたいのかしら?」なんて言ってます。
ノルマは、2年前(ということは2002年かな)に日本でやることになっていたが、考え直してやめたそうです。
ということは、ノルマの変わりに「カプレーティ家とモンテッキ家」だったということだったんでしょうか? 
万一歌うとしても外国でしょうね、とも言ってます。
どうして歌わないかは、過去にはドラマティコ、今は、ヴェリズモに変わっているので、オリジナルに戻すのは容易ではないから....ということらしいです。

そうなんですよね、「イタリアのトルコ人」「ドン・パスクアーレ」「愛の妙薬」くらいですけど、デヴィーアが出演するとしたら、彼女より若い相手がいいでしょうし、ライモンディの場合も同じですね。
by keyaki (2007-06-12 02:21) 

TARO

あ、あの「イ・カプレーティ」の年はそんなプランも出てたわけですか。
あのときにコンサートも行われたんですが、そこでは「カスタ・ディーヴァ」を歌いました。カヴァティーナだけだったのでちょっとガッカリでしたが。デヴィーアには新しいレパートリーに取り組む時には、その前にコンサートで有名アリアを歌っておく傾向(練習?)があるので、『お、いよいよ?』と期待してたんですけど。

>万一歌うとしても外国でしょうね、とも言ってます。

これはイタリアにとっての外国という意味ですよね?

>過去にはドラマティコ、今は、ヴェリズモに変わっているので、オリジナルに戻すのは容易ではないから....

面白いですね。最近の歌手の歌い方については、ヴェリズモに変わってるというとらえ方をしてるんですね。
by TARO (2007-06-13 00:08) 

keyaki

TAROさん、そう、そう、アリアを歌ったって言ってました。
グルベローヴァのノルマも日本で歌ってからヨーロッパでしたね。

イタリアで歌うには、勇気がいるんでしょうね。イタリア人歌手だからこそなんでしょうけど。
デヴィーアのインタビューはイタリアでのものですから、外国というのはイタリア以外の国のことです。

>>過去にはドラマティコ......
カラスやゲンチャの名前をあげていました。
好きな歌手は、スコット、カバリエだそうです。
デヴィーアいうところのオリジナルで歌っても、今は、受け入れられないということなんでしょうか。だから、歌わない.....
by keyaki (2007-06-13 00:55) 

サンフランシスコ人

マリエッラ・デヴィーアは、2017年にノルマに登場した?

http://www.youtube.com/watch?v=0-lxtfxF4Ds

Mariella Devia - "Casta diva"
Norma
Teatro Massimo Palermo
Stagione 2017

by サンフランシスコ人 (2019-12-27 03:43) 

HenryMef

Our church continues to be began working by my mother. a friend of a friend in reality was given the occasion of hearing the true commandment of My lawyer a Thursday October morning in 2011… “Free English lessons!”

Thiry weeks in days past a black ministry leader with an open ended question and clap and asked, “is it a reality that train my South African Dyslexia tools and heklpers to read american english Super? can a person attend and instuct my dyslexia tutors to tutor Basic english?” look up [url=https://teacheasyenglish.org/giving/][color=#000_url]Basic English classes[/color][/url]
by HenryMef (2022-08-04 06:04) 

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