ジョセフ・カレヤのスカラ座来日公演のキャンセルは4月には決まっていたのでは.....薮の中 [スカラ座事件]
スカラ座引越公演の「リゴレット」で公爵を歌うはずだったジョセフ・カレヤがキャンセルしました。日本の皆さんにお知らせがあったのは7月30日、同時に代役が発表されていますので、カレヤのキャンセルが実際にいつだったのかは分かりません。NBSからのお知らせとスカラ座からの声明文(右の画像)の訳はこちら。カレヤからのメッセージはありませんので、スカラ座からの声明だけでは何が何だかさっぱり分かりません....単なる双方の認識のずれなのか、本当にカレヤの契約違反なのか.....
野次馬根性でちょっと調べてみました。カレヤのスケジュールはこんなかんじです。
8月24日(土):Prinsengracht - Concertgebouw
9月5日(木):BBC Proms/Verdi arias - Royal Albert Hall
9月7日(土):BBC Proms in the Park
つまり、ロンドンのプロムスをとるか日本に来るか.....両方は無理、でもハイドパークで開催されるラストナイトのコンサートをキャンセルすればなんとかなるんじゃないの....だってお祭り騒ぎのコンサートですからカレヤが欠場しても問題ないでしょう...でも、恐らく彼は、ポップ歌手さんたちとポップを歌いたいんでしょうね。カレヤは、4月18日にプロムスのスケジュール発表があって、翌日の4月19日に自身のホームページのNewsの欄に"Joseph returns to the BBC Proms this September"と書いています。この時点で、すでに彼の眼中にスカラ座日本公演はなかったということなんですが、スカラ座にしてもオペラのキャスト変更は日常茶飯事だしカレヤにこだわる理由もないと思いますが、今や売れっ子のカレヤのことですから、NBSからのたっての希望だったんでしょうか。
実は、カレヤはまだスカラ座デビューを果たしていません。2月11日にスカラ座デビュー(コンサート)するはずでしたが、多分体調不良で逃しています。記事はこちら "Chailly senza il tenore /La Scala priva di voce"。スカラ座が主張している様に本当にカレヤの契約違反であれば、当分スカラ座には出られないと思いますが、どうでしょう.....案外お互い話がついていたりってこともありますね。
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またまた事件〜スカラ座開幕公演《ドン・カルロ》:降板させられたフィリアノーティ [スカラ座事件]
12月7日のミラノ・スカラ座開幕公演、またまた事件です。今回は、当日は、平穏無事に終わったようですが、それでいいのか....演奏は満足のいくものだったのかどうかは、放送を聞きましたが、多いに疑問です。
一応、経緯を簡単に。スカラ座は、ドン・カルロ役の第一キャストのフィリアノーティが病気なので初日の7日と10日は第二キャストのスチュアート・ニール Stuart Neill に代わると6日に発表。ところが、初日にフィリアノーティが劇場に現れて1幕を観劇、Corriere della Seraに「僕はどこも悪くない、最高に調子がいい "sto benissimo"....名誉を傷つけられた...」と降板の件は納得していないことを暴露。つまり、劇場側は事実ではない発表をして、フィリアノーティに対する親心なのか、それで全て丸く納まるとおもったのか、とにかくウソの理由で無理矢理フィリアノーティを降板させたということです。
マルセロ・アルバレス、天下のスカラ座を袖に..... [スカラ座事件]
マルセロ・アルバレスが、来年出演予定のミラノ・スカラ座の公演をすべて取り消したことが話題になっています。
6月のオーレン指揮《アンドレア・シェニエ》と、12月の来シーズン開幕公演のガッティ指揮《ドン・カルロ(ス)》だそうです。カルロスということはフランス語版なんでしょうか...ということは、ロベルト・アラーニャにお鉢が回ってきそうですが、昨年の《アイーダ》の件もありますし、どうなんでしょう。シェニエは初役かな.......
ミラノ・スカラ座は、なんといってもオペラ歌手にとっては、重要な劇場であることは間違いないでしょうから、それを蹴った...ということはやっぱり話題になるんですね。12月13日のインタビューで、出演取り消しの理由をアルバレスが語っています。オペラ歌手と劇場の関係、いろいろあるんですねぇ....
2008-9シーズン開幕公演は、《ドン・カルロス》か《ドン・カルロ》かどちらかわかりません。私が読んで参考にした記事は、Don Carlosになっていました。Don Carlosといえば、一般的にフランス語版ですが、Don Carloと書いてある記事もありました。スカラ座ではイタリア語版上演が普通ですが、いつもなにかと大騒ぎになる開幕公演ですから、わざとフランス語版にするのこともあるかもしれないかな...という単なる憶測です。→イタリア語版ドン・カルロで、フィリアノーティがタイトルロールに決定→ワシントンのジェンナーロはヴィットリオ・グリゴーロに...オペラ+ポップス歌手☆13才ボーイソプラノMP3(2008.6.3追記)
「スカラ座の《アンドレア・シェニエ》と《ドン・カルロ(ス)》の出演をとりやめたという噂は、どの程度信憑性がありますか?」という質問には、「残念ながら、本当ですし、この決定は最終的なものです。」と言っています。取りやめた理由は、「ちょっとばかげたおかしな話しなんだけど.....」と次のように説明しています。
アラーニャ、今後のスカラ座ラダメス降板決定! [スカラ座事件]
Celeste Aida の最後、vicino al sol♪ について『オペラ御殿』に解説が掲載されました。今回のアラーニャの歌唱についても触れられています。こちらです→12月15日(金)の記事です。(追記12.15)
ミラノ・スカラ座《アイーダ》:アラーニャのラダメスはどうなるか? [スカラ座事件]
!コメントに、その瞬間が見られるニュース映像がリンクされました!(12.13.追記)
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ミラノ・スカラ座開幕公演は、超豪華なゼッフィレッリ演出の《アイーダ》、ラダメスがロベルト・アラーニャ(1963.6.7-)というのも話題でした。初日、7日の録音は聴いていませんが、特別トラブルもなく無事終了。一番拍手をもらったのは、演出のゼッフィレッリだったとか。ところが、続いての10日の公演で、"Celeste Aida"を歌った後、天井桟敷の度を越したブーイングと野次に怒って、アラーニャが、舞台放棄、劇場側は、あわてて第二キャストのアントネッロ・パロンビを代役に立てて、演奏を中断せずに続けましたが、パロンビは、衣裳を着る暇もなく、ジーンズに黒いシャツだったそうです。("Celeste Aida"の後は、アムネリスが登場して、歌いますが、2分くらいで、ラダメスとの2重唱になります。シャイーの指揮は、非常にゆっくりだそうですが、長くても3、4分ですよね。電光石火のごとくパロンビを舞台に乗せるとは、なんと手際のいいこと)