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ヨナス・カウフマンのキャンセルの理由:メト:日本側発表「福島原発事故」とNYタイムズ“personal reasons”/ボローニャ:手術って何?/バイエルンもキャンセルです.... [オペラ歌手]

◎2011.9.24記載
 カウフマンの公式HPに手術は無事終わった...という報告が掲載されましたので、この記事もこれを最後にしたいと思います。
カウフマンのキャンセルの顛末を時系列で
8月19日:オペのためボローニャ(9/10〜19)キャンセルの連絡有り
8月24日:NBSがカウフマンの「ローエングリン」(9/25〜10/2)キャンセルと同時に代役を発表
9月2日:ストックホルム・ガラコン出演
胸のグリグリ摘出手術したはず
9月17日:ミュンヘンのオクトーバーフェストに家族とお出かけ
9月20日:オペの結果と今後のスケジュールは全部OKヨとメッセージ
★10月7日:バレンボイム・チクルスにThomas Quasthoffの代わりに出演(9/22発表)
10月10日:エッセン・コンサート

 なんだかんだ言っても、カウフマンを含めて、ボローニャ、バイエルンの来日公演キャンセル騒動は、今の「日本の特殊事情」によるものでしょうね。なにもわざわざ病気まで公表しなくても、メトの時と状況は変わってないわけですから、放射能汚染を理由にしておけばよかったのではないかと思います。もしかしたら、劇場側から、それでは困ると言われたのかもしれませんが。ソリストもギャラをふいにしたわけですし、無給休暇をとったオケ、合唱団、裏方さんたちも、お気の毒です。電力会社は、二度とこういうことのないようにして下さい!

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◎リチートラの交通事故の件は新しい記事に移しました。(2011.8.31)

◎カウフマンがバイエルンの日本ツァーをキャンセルした件についてのドイツ国内の配信記事です。
 ドイツ在住のhaydnphilさんのブログでこの話題が取り上げられています。やっぱりカウフマンが、放射能云々を理由に来日しないのはまずいということだと思います。(2011.8.28)


◎ボローニャ来日公演のドン・ホセは、マルセロ・アルバレスに決まりました。私の予想が当たっちゃいました...メトに引き続き、お世話になりますですね。(2011.8.25)

◎バイエルンは、ヨナス・カウフマンからヨハン・ボータに変更。これですっきり一件落着しましたね。あとは、術後の復帰ですが、この際、充分に休養をとって、キャンセル魔の汚名を返上してほしいものです。今回のカウフマンとカウフマンのエージェントの対応は、よくないです。いくら劇場が違っていても、同じ場所での公演ですから、同時発表がすじでしょう。( 2011.8.24)

◎カウフマンからのメッセージがフジテレビのブログに、日本語訳と原文(英語)で掲載されています。「今回伺えなくなった理由は、胸部のリンパ節の切除の手術を受けなければならないからです。皆様にご心配をお掛けしたくないのですが、主治医から早急に手術を受けるようにと言われております。つきましては9月2日のストックホルム公演に出演後、手術を受けることに致しました。」
 しかし、早急に...と言いながら、9月2日以降って.....なんですか?

8月16日:ネトレプコ・シュロット夫妻とベルリンでコンサート
(8月19日:オペのためボローニャキャンセルの連絡有り)
(8月23日:カウフマンからのボローニャ来日公演キャンセルに関してのメッセージ)
(8月24日:NBSがカウフマンのキャンセルと同時に代役を発表
(8月25日:ボローニャのドン・ホセはマルセロ・アルバレスに決定)
(8月28日:カウフマンからののバイエルン「ローエングリン』キャンセルに関してのメッセージ)
9月2日:ストックホルム・ガラコン
9月10,13,16,19日:「カルメン」ボローニャ日本公演 キャンセル
9月25,29/10月2日:「ローエングリン」バイエルン日本公演 キャンセル
10月10日:エッセン・コンサート


 9月3日に手術をして、バイエルン日本公演に出演すると、術後21日が初日、8月19日に手術をすれば、ボローニャの公演は同じく術後21日、オペラ公演は拘束時間が長くて実入りが少ないので、コンサートの方をはずせないってことか。このメッセージもヨーロッパの有名オペラブロガーがこの件を記事にしたからあわててってことなんでしょう。(2011.8.23)

◎バイエルンはどうするのか?
 昨夜(2011.8.21)は、公式有名なアンオフィシャルサイト共に、バイエルンの予定は削除されていましたが、今現在、また出ています。(2011.8.22)


◎ボローニャ来日公演「カルメン(9月10,13,16,19日)」キャンセルしました。8月19日の公式発表は、「カウフマンは9月上旬に手術を受けることが決まり、やむなく日本公演の出演を取りやめる」ということです。しかし、これはひどい公式発表ですね。日本公演に手術日を合わせたとしか思えない書き方です。手術と書いてあるだけで、入院とは書いてないので、日帰りオペなんでしょうか.....まあ、8月16日まで、ネトレプコ・シュロット夫妻に便乗してコンサートをやっていたわけですから、スケジュールが空いた時にでも...というような緊急を要しないような簡単なオペなんでしょう。つまりは、カウフマンは、原発のこともあるしできれば日本に来たくなかったので、ボローニャの公演にオペをぶつけただけでしょう。しかし、原発理由にしておいたほうが、心証はよかったとおもいますが.....バイエルンには来るつもりだとしたら、放射能汚染を理由にできなかったのかも......
 だいたい、短期間に、しかも一番売れっ子の時期にメト、ボローニャ、バイエルンの来日公演に出演がそもそも前代未聞だったので、原発事故の前から、まゆつばでしたね。(2011.8.20)


◎Jonas Kaufmann ヨナス・カウフマン:(1969.7.10-ミュンヘン)の代役 Lee Young-Hoon イ・ヨンフンは、2007年にトスカでルッジェーロ・ライモンディと共演しています。「巨体のトスカに少年のように細いカヴァラドッシ」だったようです。アメリカではヨンフン・リーと言っているようですが、韓国ではイ・ヨンフンだそうです。日本では韓国人の名前は、普通は、「名字・名前」ですから、「イ・ヨンフン」ですけど、俳優にイ・ヨンフンっているんですね。それで、オペラの場合は、「ヨンフン・リー」としたんでしょうか。(2011.5.15追記)

 5月末からはじまる新国の「コジ・ファン・トゥッテ」は、「原発事故による健康への懸念」という理由でイタリア人指揮者パオロ・カリニャーニ、ロシア人ソプラノのアンナ・サムイール Anna Samuil、ロシア人テノールのディミトリー・コルチャック Dmitry Korchak がキャンセルしました。その他、原発事故=放射能漏れが理由の来日予定だったアーティストのキャンセルはたくさんあります。それなのに、メトの来日公演がキャンセルゼロというのはあり得ないと思っていましたが、やっぱりです。ドイツ人テノールのヨナス・カウフマンがキャンセルしました。招聘元のジャパン・アーツの発表

「ドン・カルロ役のヨナス・カウフマンは、東日本大震災および福島第一原発の事故の影響を懸念した家族の強硬な反対を受け、来日を断念いたしました。」

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サルヴァトーレ・リチートラ(43才)昏睡状態続く.....★ 訃報(1968.8.10ベルン - 2011.9.5シチリア) [オペラ歌手]

◎第二ブログに関連記事「ヴィットリオ・グリゴーロとサルヴァトーレ・リチートラ 思い出の写真」を書きました。(2011.9.7)

◎リチートラは、8月27日の事故以来、昏睡状態から回復することなく亡くなりました。ご冥福をお祈りします。9月5日に脳死が宣告され、両親家族が臓器提供に同意したことを発表しました。Repubblica Palermoの記事はこちら、イタリアのオペラサイト"operaclick"にも訃報が掲載されました。(2011.9.6)

51YlajHmSQL._SS400_.jpg◎リチートラは、今も昏睡状態が続いているようですが、事故は、急性脳出血によって起こったようです。(2011.8.31)

◎ボローニャのエルナーニに出演する予定のリチートラ(43才)が交通事故(27日午後10:30)でカターニアの病院に搬送されましたが危篤状態だそうです。シチリアのModica (Ragusa)で、スクーターVespaの後ろに恋人(29才の中国人)を載せて走行中に、どうやら気分が悪くなって(発作を起こした?)壁に激突したそうです。30キロ程度のスピードしか出してなくて、彼女は擦り傷程度だったとか。リチートラはヘルメットをかぶってなかったそうです。大変なことになりました.......リチートラは前にも交通事故で、体調不良だった時期があったような記憶が.....(2011.8.28)

メモ;
1968年スイスのベルン生まれのミラノ育ちですが、彼の両親、一族は、シチリアのAcate (Ragusa)出身。9月3日の"Ragusani nel mondo"の授賞式のためにバカンスも兼ねて帰郷していたようです。ボローニャのエルナーニの来日公演は、9月18,23,25日、エルナーニをレパートリーにしている歌手はそれほどいないし、放射能の問題もあるし、代役探しが大変だと思います。ボローニャで5月に歌う予定でキャンセルした(理由は知りません)ロベルト・アロニカとか、メトで数年前に歌ったマルチェロ・ジョルダーニ.....くらいしか思いつきません。

右上の写真のアルバムは、マルセロ・アルバレスと一緒に出したCDですが、2003年に発売だったんですね。当時は、新進テノール二人のアルバムということで話題になりました。

関連記事:
カレーラスのオペラ引退報道と今後の有力テノール(ビリャソン、フローレス、カウフマン、リチートラ、グリゴーロ)

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フローレス、喉の調子が悪くて来日中止! ボローニャ歌劇場の清教徒 ☆ 代役いろいろ決まったようです [オペラ歌手]

2011.9.5記載分
 なんとか代役が決まったようで、まとめて発表になりました。ボローニャ歌劇場のフランチェスコ・エルナーニ(カッコいい名前!)総裁からのご挨拶も掲載されています。
 エルナーニは、ロベルト・アロニカ、エルナーニ総裁のメッセージに『今年、我々の歌劇場で理想的なエルナーニを演じたロベルト・アロニカが......」とあるように5月のボローニャでの公演は全公演キャンセルではなかったんですね。フローレスの代役は、2008年にフローレスとダブルキャストで歌ったセルソ・アルベロと、最終日は、たまたま他の公演とリサイタルで来日しているアントニオ・シラグーザ(いつも頼もしいですね).....
 なんかどさくさにまぎれて、カルメンのエスカミーリョとミカエラも代わっています。エスカミーリョのパウロ・ショッツ Paulo Szotは、楽しみにしていた方も多いと思いますが.....どうも、最初から、ちょっと忙しいスケジュールだったようです。彼は、どちらかというと、ミュージカルを優先させているんじゃないでしょうか。どうやら、ロンドンでの「南太平洋」の合間に、ちょっと抜け出して日本に来るつもりだったようですが、やっぱり日本は遠いよな....ということでキャンセルしたようですね.....(ショッツのキャンセルの理由は正式には「声帯に発声障害が生じているとの医師の診断」によるものだそうです)

以下2011.9.2記載分
 ボローニャの清教徒(9/11.17,21,24)に出演のため、来日が決まっていたフローレス Juan Diego Florez が急病でキャンセルです。休暇で海に行ったんでしょうね、海水を呑み込んだことによるひどい咳で声帯の小さな血管が破れたんだそうです。たいしたことはないけど、この状態で歌うのは無理だそうです。フローレスは、前にも魚の骨が喉に....というのがありました.....オペラ歌手も普段は普通の生活をしているわけですから、まあいろいろあって当たり前、しかし、悪いことは続きますね。
 今のところ代役は発表されていません。2009年のボーローニャの公演は、フローレスとチェルソ・アルベロCelso Albeloのダブルキャストだったようですから、知名度はありませんが、活躍中の若手ですから、都合がつけば....
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