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マリーナ・ポプラフスカヤの"Sempre libera"のケッサク歌唱(メト2011.1.15の椿姫)☆2/20(日)NHK-FMで放送 [オペラ歌手]

◎2/20(日)午後2時からNHK-FMで、この話題の「椿姫」(2011,1,15)の放送があります。顔も良くない、声も良くない、歌も良くない「3ない歌手」ポプラフスカヤのヘロヘロ歌唱に興味がある方はどうぞ......しかし、こういうレベルの低い公演の放送をするのはやめて欲しい......お金と電波の無駄遣いでしょう、来シーズン新国で歌うことになっていますので、その逆宣伝にはなるかもしれませんが。(2011.2.19追記)


 2005年ザルツブルグ音楽祭で、ネトレプコとビリャソンの共演とウィリー・デッカーの演出が評判になった《椿姫》、DVDにもなっていますし、テレビ放送もされましたから皆さんご存知だと思いますが、これをメトロポリタン歌劇場が、今シーズンから定番だったゼッフィレッリの演出と取換えました。当初は、ネトレプコが出演すると発表しましたが、劇場側の勇み足だったようで、ネトレプコには、椿姫をあの演出で歌うつもりはないと断られ、出鼻をくじかれてしまったわけですが、すでにこの演出で歌った経験(オランダの劇場)のあるマリーナ・ポプラフスカヤ Marina Poplavskaya(1977- )に白羽の矢がたった....という曰く因縁のある公演ですし、伝統的演出を守ってきたメトに、この演出が受け入れられるのか...ということもあり、話題の公演だったわけです。まあ、そんなことよりオペラは歌が肝心、ところが、ポプラフスカヤのヴィオレッタの歌が、全くもってお粗末で、そっちの方で吃驚でした。1月15日のブロードキャスを聞きましたが、全体的にいいとこなし、私には、「雀の学校」の「ちいちいぱっぱ」歌唱にしか聞こえません....アルフレードとかパパジェルモンもヴィオレッタにつられたか、まさに「首をふりふりちいちいぱっぱ」で、私は首をふりながら聞いちゃいました。レベル低すぎです。

 さて、本題、ヴィオレッタの歌唱で、もっとも注目される"Sempre libera"でポプラフスカヤが実力不足なのか、疲労していたのか、なんじゃこれ歌唱を披露してくれました。声がひっくり返ったとか、沈黙だったとかはめずらしくもなんともないですが、これはちょっとめずらしい.....ということで、イタリアのRAI3のラジオ番組"La Barcaccia"でもとりあげられました。右の音声ファイルです。

★Rai3のラジオ番組"La Barcaccia"の"perla nera" 2011.1.24放送分
「それでは....ポプラフスカヤが疲れていたのか、飽きちゃったのかは分からないけど.....変な"Sempre libera"なんだ」「どこの劇場?」「メトロポリタンだよ」「(笑) あぁ、sempre」「そう、sempre (笑) Sempre libera 」そのあと二人で他のおしゃべりをしていて、肝心なところが過ぎてしまって「おっと、過ぎちゃった....もう一回 戻すね.....(また他のおしゃべり)... それじゃその部分を聞いてみよう」「べぇ......ダメじゃん...ダメダメ 下がっちゃった ......あぁぁぁ.....最後を聞いてみなくちゃ....」
*"Sempre libera"全部をお聞きになりたい方は、ポプラフスカヤの顔をクリックしてください

 私はストリーミングでざーっと全幕聞きましたが、全体的に下手くそ歌唱で、これにフライング拍手となにを勘違いしているのかブラーヴィだなんて、メトの観客もお粗末。ポプラフスカヤは、来シーズン、新国でデズデモナを歌う予定ですが、これで、オテロに行く気がなくなりました。彼女の声自体にも魅力がないし、ソプラノではなくてソプラニスタかと思った....と言っているイタリア人がいましたが、確かにそんな声です。声にも魅力がない、テクニックもない、顔も可愛くない....そのくせ大劇場でチヤホヤされているって不思議なソプラノです。

このメトの《椿姫》については、交流ブログ"Opera! Opera! Opera!"さんのレポートが参考になります。
LA TRAVIATA (Fri, Dec 31, 2010) 前編
LA TRAVIATA (Fri, Dec 31, 2010) 後編

メモ:
RAI3のラジオ番組"La Barcaccia"は、話題のオペラ公演の紹介とか、オペラ歌手をゲストに招いたり、電話インタビューしたり、また、"perla nera"というコーナーでは、ケッサク歌唱を放送したりしています。ケッサクというのは「ひどくこっけいなこと」のほうです。
関連記事:
スチュアート・ニール、ハイCの着地に失敗しました! "Di quella pira l'orrendo foco"
ゲオルギューとグリゴーロ★☆Rai3のラジオ番組"La Barcaccia"


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コメント 14

hasida

いや~これは珍しいものを。
音程やリズムを大きく外してダメダメなら月並みなところ、概ねどちらでもないのに(下がっちゃったところはともかく)、ここまでダメダメな印象を与えるのは凄いと思います。悪声の中でも、なんというか、使い道の無い悪声、という感じでしょうか。
by hasida (2011-01-29 00:11) 

keyaki

hasidaさん
これを誉めちゃってる人たちがけっこういるんですよ。いくらなんでも放送を聞いて、これがいいなんていうのは、どこかの回し者としか思えませんけど、実際の舞台だとわけのわからん演出で、メトの観客たちはそういうのに免疫がないので、耳がお留守になる人たちが多いようですよ。

>使い道の無い悪声、という感じでしょうか
それがなぜか重用されてるんですよ.....交流ブログの方たちには評判よくないですけどね。
by keyaki (2011-01-29 00:48) 

ふくきち

歌手が「突然1オクターブ低く歌い出す」という公演、これまで2回ほど経験したことがあります(笑)

ポプラフスカヤは、METライブビューイングでエリザベッタを見ましたが、ある角度から見ると顔が真四角になるんですよね…。

声か顔か、少なくともどちらか1つは優れていないと厳しいですね!
by ふくきち (2011-01-29 22:26) 

keyaki

ふくきちさん

>歌手が「突然1オクターブ低く歌い出す」
ピアノなんかも、1オクターブ間違えて弾き始めて、キーが足りなくなって気がつく....なんてのもよくあるようです。

オペラの場合は、リハーサルでよくやってますけど、まさか自覚がないってことはないですよね。
ニューヨークタイムズだったかで、ポプラフスカヤのことをメリル・ストリープに似てるなんて書いてましたよ。いくらなんでもメリル・ストリープが気の毒、彼女は面長で、目鼻口があんなに真ん中に寄ってませんよ。
by keyaki (2011-01-30 02:01) 

ペーターのファンです。

あんまり凄いので聞いてるうちに笑っちゃいました。

この人スコアのとおりに歌う能力あるのか首をひねります。ピッチはグダグダ、指揮のテンポについて行けずにあっぷあっぷしてるかと思えば妙に間延びしてるし、フラフラずり上がってヘロヘロ下がる歌唱にはもはや言葉もないです。
なんだか酔っ払いが千鳥足で歩いてるみたい・・・。リンク先も拝見していますが、これでオクターブ下げを除けば大晦日よりマシとは・・・。下手くそすぎます。

グラスを壁か床に叩きつけてる音がオケにもろにかぶるタイミングで、おかしいと思ってネトレプコの方を確認したらやっぱり全然違いましたね。音楽に合った演技もできないってことだと思います。

オペラにヘッドバンギングはありえませんが、私も首をふりふり聞いてました。これを舞台に出す方も出す方なら拍手する客も客・・・。メトは大丈夫でしょうか。

by ペーターのファンです。 (2011-01-30 09:43) 

keyaki

ペーターのファンさん
アメリカって、大本営発表に弱いのか....メト側が売り出すと決めたら観客の操作はお手のもなのかも。
気分がすぐれないとかでダメだった....ではなくて元気であれですから。それに本人に自覚がないみたいな気もします。メトトークでも先輩を差し置いてプリマドンナ発言全開というかんじの人ですから。

比較するのもなんですが、リゴレットでメトデビューしたフランチェスコ・メーリは、たしかに良くなかったんですが、オペラフォーラムでもわざわざイタリアから呼ぶほどじゃないとか言われて、そのせいかどうか知りませんが、この椿姫に出演予定だったのをキャンセルしちゃったんですよ。まあ、相性のよくない劇場に出演することはないですけど。

by keyaki (2011-01-30 10:15) 

Sardanapalus

さすがイタリア、こんな番組コーナーがあるんですね。歌手達は取り上げられたくないでしょうけど、リスナーは楽しみですね~~(笑)

ポプラフスカヤはロンドンで何度も苦々しい経験をさせられましたので、今後もできるかぎり避けたい歌手ではあるのですが…。今回のMETの「椿姫」もどうせダメだろうとは思っていたのですが、このラジオ放送の音源を聞いて、まさかここまで酷かったのか、と呆れてしまいました。先だっての「ドン・カルロ」ではまだマシになってきたかと思ったのですが、やはりポプラフスカヤはポプラフスカヤ。声にも魅力は感じないし、彼女の許容範囲を超えた役ばかり無理に歌ってるように感じるんですよね。(その無理が更に歌声に負荷を与えるという悪循環に陥っていると思います。)

>プリマドンナ発言全開
そういう性格もあって、苦手な歌手のトップ5に入ります。
by Sardanapalus (2011-01-30 14:12) 

keyaki

Sardanapalusさん
ポプラフスカヤは、美人でも可愛くもないので、評価が甘いのではないかと思います。ここまで下手だと何も言われないみたい.....フレージングだとか、カラーがどうのこうのって言えるレベルではないってことなんでしょうね。
彼女、ROHの研修生?出身みたいですけど、ROH常連さんたちにも評価されてないような気がします。
by keyaki (2011-01-30 20:56) 

Sardanapalus

>彼女、ROHの研修生?出身みたいですけど、ROH常連さんたちにも評価されてないような
されていませんね~。ロンドンのオペラ友達で彼女を評価している人はいないと思います。だってあの歌唱ですから…ね。
by Sardanapalus (2011-01-31 22:25) 

euridice

評判なので、私も聞いちゃいました。
>まさかここまで
初体験です。しかも、不調とかじゃなくて絶好調とか?!
観客の拍手喝采振りも驚きです。
by euridice (2011-02-01 08:54) 

keyaki

Sardanapalusさん
そうですよね。あの歌唱ではどうしようもないですけど、メトというブランドにだまされる人が大勢いるみたいですね。
by keyaki (2011-02-02 01:13) 

keyaki

euridiceさん
>観客の拍手喝采振りも驚きです
あんたには荷が重かったでしょうけど、よく頑張ったね....というねぎらいの拍手も半分くらいはあるのかも.....あとはゲルプが雇ったサクラかな。
by keyaki (2011-02-02 01:16) 

チャッピー

酷いですね、これ。フレミングの方が遥かにまし。
容姿においては言わずもがな。
ニューヨークタイムズは駄目だししなかったのかな?
批評が悪いと、拍手にも影響が出ると思うのですが。

by チャッピー (2011-02-11 22:39) 

keyaki

チャッピーさん
>ニューヨークタイムズは駄目だししなかったのかな?
今までの演出だったら歌手の力量が問われるが、こういう演出だと助かるよね、みたいな....なんか皮肉っぽく書いてあるようには感じましたが、多分、好意的に感じる人の方が多いのではないかと思うような、書き方だったような.....ちょっとあきれちゃいました。メトからの広告収入が減ると困るので、追従記事を書いたのかと思ったり.....
確か、メリル・ストリープに似てる...とか書いたのはニューヨークタイムズですよ。
by keyaki (2011-02-11 23:29) 

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