訃報:指揮者のホルスト・シュタイン(1928.5.2 -2008.7.27 ドイツ) [訃報]
ルッジェーロ・ライモンディとの共演は、1980年9月ジュネーヴ大劇場での《ドン・ジョヴァンニ》一回だけです。ホルスト・シュタインは、1980〜1985年の間、スイス・ロマンド管弦楽団音楽監督を務めていましたが、この公演は、ユーグ・ガル(Hugues R Gall)のインテンダント就任の時の開幕公演で、モーリス・ベジャール(Maurice Béjart, 1927.1.1 - 2007.11.22)演出、タイトル・ロール、R.ライモンディという成功間違い無しの実験的企画の公演だったそうです。
♪音声ファイル(上):1980年ジュネーヴ大劇場、ホルスト・シュタイン指揮《ドン・ジョヴァンニ》序曲
♪音声ファイル(下):1980年ジュネーヴ大劇場、ホルスト・シュタイン指揮《ドン・ジョヴァンニ》"Fin ch'han dal vino" RR,スタッフォード・ディーン、チェンバロ:ジャニーヌ・レイス
この公演で、ライモンディとモーリス・ベジャールは意気投合して、二人の共同企画によるテレビ用映画 《ある歌手の内面を探る六つの歌 Pirandelloの「作者を探す六人の登場人物」より》を制作したのです。また、ユーグ・ガルは、パリ・オペラ座の黄金時代を築いたロルフ・リーバーマンの右腕だった人で、ライモンディとも非常に親しかったわけですが、このあと、1986年のロルフ・リーバーマン作曲《森林》事件で、犬猿の仲に....といろいろあります。
このホルスト・シュタイン指揮の《ドン・ジョヴァンニ》は、ラジオで放送され、日本でもFMで放送されました。この演奏が縁でTAROさんと某掲示板でお知り合いになり、今もネット上でお付き合いさせていただいています。ということで、このシュタイン指揮の《ドン・ジョヴァンニ》は、いろいろ思い出のある演奏です。
参考:ジュネーヴ大劇場 Grand Théâtre de Genève 主な公演1977ー1986
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★ロルフ・リーバーマン作曲《森林》事件:
(1)ライモンディ、16年ぶりにパリ・オペラガルニエへ
(2)ライモンディ、16年ぶりにパリ・オペラガルニエへ
(3)ライモンディ、16年ぶりにパリ・オペラガルニエへ
いい写真ですね!
音声ファイルも素敵です^^++
by euridice (2008-08-02 21:19)
「ルッジェーロ・ライモンディとの共演は.......一回だけです。」
一回だけですか?
by サンフランシスコ人 (2008-08-03 08:47)
euridiceさん
正面より横顔が、まさにキューピーさん。
>音声ファイルも素敵です^^++
TAROさんもお勧めの演奏なんですよ。
by keyaki (2008-08-03 11:33)
>一回だけですか?
私が把握しているのは、この《ドン・ジョヴァンニ》だけです。
by keyaki (2008-08-03 11:37)
リンクとTB、ありがとうございました。
この演奏、トータルすると私のベスト「ドン・ジョヴァンニ」で、ライモンディとシュタインだけでなく、リッチャレッリのアンナも素晴らしくいいんですよね。リッチャはフィオルディリージや伯爵夫人も似合うと思うんですが、モーツァルトに熱心じゃなかったのが本当に残念。
ベジャールの演出も興味深いですし、ぜひとも全曲のビデオが出て欲しいものですが、全曲の録画は存在してないんでしょうかねえ・・・
by TARO (2008-08-03 14:19)
TAROさん
そういえば、リッチャレッリのモーツァルトってめずらしいですね。
>全曲の録画
ないようですね。ベジャールが亡くなっても出て来ませんでしたし....
衣裳が、なんか京劇か宮島の管弦祭の能みたいだし、ドン・ジョヴァンニがリンゴの皮をクルクル剥いていたり....面白そうなのに....最近のエログロナンセンスのは、もう見たくないです。昔のが見たいものです。
by keyaki (2008-08-04 01:22)