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ロッシーニ作曲《 エジプトのモーゼ》《 モイーズとファラオン》《モーゼ》 [モゼ/エジプトのモゼ]

 ロッシーニの作曲のモーゼというのは、《 エジプトのモーゼ》《 モイーズとファラオン》《モーゼ》とあって、更にフランス語とかイタリア語とか、私にはどこがどう違うのかもよくわからない状態で、頭が混乱してきます。モーゼの表記は、モゼとかモゼーが妥当のようですが、あの十戒のモーゼと同一人物とピンときませんので、ここでは『モーゼ』とします。それに、《 エジプトのモーゼ》の場合は、《 エジプトのモゼ(ー)》では、それこそ中途半端、モゼ(ー》をイタリア語風にするならば、エジプトではなくエジットですが、それこそ《 エジットのモゼ(ー)》って、どこのどなた、ということになってしまいます。
 ロッシーニの各種モーゼは、題名役がバスですので、ライモンディも歌っていますが、それほど頻繁に上演されるオペラではありません。わかっている公演は、下記の通りです。

YouTube:
Mosè in Egitto - Ruggero Raimondi - 1988 Roma
Rossini -Mosè-R.Raimondi-Antonacci-Vargas-Scalchi-1991Bologna
Mosè (Moise et Pharaon, ou Le passage de la Mer Rouge)1993Fenice

《 Mosè》《 Mosè in Egitto》:主な公演 1968〜1994 
1968年:Mosè
2月6, 10, 14, 16, 18日(フェニーチェ)モリナーリ=プラデッリ指揮/ファッシーニ演出/ピッツィ舞台美術/キャスト詳細
1981年:Mosè in Egitto
8月(ロンドン/録音)クラウディオ・シモーネ指揮/ジューン・アンダーソン/ジークムント・ニムスゲルン CD
※1819年イタリア語オリジナルバージョン、台本はアンドレア・レオーネ・トットラ
1981年:Mosè in Egitto
9月30日(ペルージャ/演奏会形式)Maag指揮   ※Rigacci版
1988年:Mosè
2月26日(ミュンヘン)サバリッシュ指揮/ピッツィ演出舞台美術/ヴァネス、ゾッフェル、アライザ キャスト詳細 ライブCD

★ブログ記事サバリッシュ指揮《 Mosè》リハーサル VideoClip
1988年:Mosè in Egitto
5月22, 24, 26, 28, 31日 6月2, 8, 10, 12, 15日(ローマ) オルミ指揮/ピッツィ演出舞台美術/Gasdia, Blake, Alaimo Drivala, Scalchi, Di Cesare, Jacopucci
1989年:Mosè
6月16日(ミュンヘン)オルミ指揮 /ピッツィ演出舞台美術/Maliponte, Soffel, Ramirez
1991年:Mosè
3月1日〜4月10日(ボローニャ)ガッティ指揮/ウーゴ・デ・アナ演出/Antonacci, Vargas, Nakamaru, Scalchi, G. Furlanetto, Pertusi, Di Cesare, Banditelli
1993年:Mosè(モイーズとファラオン 紅海への道 Moise et Pharaon,ou Le Passage de la Mer Rouge)
11月20, 23, 25, 28, 30日 12月2日(フェニーチェ) Navarro指揮/ピッツィ演出舞台美術/セッラ、ガナッシキャスト詳細
1994年:Mosè in Egitto
5月23, 28, 31日 6月3, 6, 8, 11日(コヴェントガーデン)オルミ指揮/ウーゴ・デ・アナ演出/Antonacci, Ford, Murray, Alaimo, Reece, Rhys-Davies
※1991年のボローニャのプロダクションだが、MosèではなくMosè in Egitto

《エジプトのモーゼ Mosè in Egitto》《モイーズとファラオンMoise et Pharaon》《モーゼ Mosè 》の関係を整理してみます。
アンドレア・レオーネ・トットラ台本《Mosè in Egitto》は、1818年3月5日、ナポリ、サンカルロ劇場で初演さたが、翌年の1819年3月7日に、改訂版が、同劇場で上演され、大評判となりイタリア各都市で、更にパリでも上演された。
《Moise et Pharaon》は、アンドレア・レオーネ・トットラ台本の《Mosè in Egitto》をルイージ・バロッキとエティエンヌ・ドゥ・ジュイが翻訳、大幅に改作したもので、1827年3月26日、パリのSalle Peletier初演。1833年までに100回上演されるほどの成功であった。
このフランス語の《Moise et Pharaon》は、同時にカリスト・バッシがイタリア語に翻訳した。この版は、《Mosè in Egitto》と区別するため、《Il Mosè Nuovo》と呼ばれ、1827年12月に、ローマ(演奏会形式)で上演され、1829年2月4日、ペルージャで、初めて舞台上演された。
ということは、現在、単に《Mosè 》と呼ばれているのは、《Moise et Pharaon》のイタリア語訳ということなんですね。
わぁ、ややこしい! もう一度簡単に整理。これであってるのかしら。
イタリア語版《Mosè in Egitto》を元にして、改作したのがフランス語版《Moise et Pharaon》で、これをイタリア語に訳したのが《Mosè 》。
勘違いしてましたら、コメントよろしくお願いします。


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コメント 2

euridice

このオペラ、パガニーニの「モーゼ変奏曲」のところだけしか知りませんというか、そこだけオペラの方も聴きました。紅海に行く手を阻まれたモーゼが神に祈る場面ですよね。「モーゼ変奏曲」もいいですが、歌入りもまた一層魅力的ですね。お話的にじゃなくて、あくまで旋律的にです。

出エジプト記でしたっけ、あれって奴隷化されてた民族に感情移入するのが筋なんでしょうけど、長男を全部殺しちゃうとか井戸に毒を投げ込むとかなんだかひどいテロでそう素直に同情できないって感じもしてしまいます。因果応報といっても連綿とした連鎖になると何がなんやらというところです。

ふる〜〜い記事ですが、TBします。
by euridice (2007-02-19 09:18) 

keyaki

euridice さん、私もこの曲しか記憶にないです。
「エジプトのモーゼ」には、一応、アリアがあるようですが、「モーゼ」では、カットされちゃってますし、タイトルロールとはいえ、お話の中心は、ファラオの息子の王子とモーゼの姪?の許されぬ恋物語のようですからね。

私も十戒の映画でもモーゼって、恩知らずだし、なんか恐いし、ファラオが悪者になってるようですが、ファラオの方が好きです。
まあ、ライモンディはオペラ界のチャールトン・ヘストンとでもいいましょうか、ピッタリはまってますよね。

TBありがとうございます。
by keyaki (2007-02-19 14:53) 

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