《ランスへの旅》14声によるコンチェルタートいろいろ(1)

先週末は、藤原歌劇団による《ランスへの旅》が上演され、ロッシーニ好きのみなさんは上野に集結したようです。「イタリア・オペラ最大の魅力である歌唱技巧を凝らした数々のアリアと重唱、圧巻は他に類を見ない14声の大コンチェルタント、ベルカントの饗宴が次々に繰り広げられます。」と藤原歌劇団のホームページにも書かれていますが、コンチェルタントじゃなくて、コンチェルタートだとおもいますけど、まあ、細かいことはいいとして、『14声によるコンチェルタート』、２、９、１４人と増えていくロッシーニクレッシェンドの醍醐味をお楽しみ下さい。ライモンディコレクションからご紹介します。

♪1984年8月ペザロ ♪1988年1月ウィーン カバリエがのりにのってます ♪1992年2月ベルリンフィル定期演奏会 アンコールの演奏です。歌手のみなさん、本番が終ったので、リラックスして、かなりふざけてます。低音三人組のライモンディ、レイミー、ガッロ、特にレイミーに注目！客席も大喜び、スチューダーは妊娠中で、金の百合亭の若女将にみえますね。フリットリもいます。※キャスト詳細はこちら

《ランスへの旅》は、ローッシーニが1825年に行われたシャルル10世の戴冠式のために作曲したもので、初演時にたった４回上演されただけで、その後長い間スコアが失われていましたが、1984年に、まずペザロで、アバドによって復活上演され、その後、アバド指揮でミラノ・スカラ座、ウィーン、東京、フェッラーラ、ベルリン、と上演されています。ライモンディは、当初から、学者で骨董品マニアのドン・プロフォンド役で、独特のキャラクターをつくりあげています。

コメント 4

RRのドン・プロォンドに実際に接したのは東京での公演だけですが、あのアリアであんなに各国語の特徴が(全部イタリア語なのに)うまく出せるのはRRだけです。他にいろんなドン・プロフォンドを聴いていますが、みんなせいぜい英語とドイツ語くらい。あれはやはり語学のセンスの問題ですね。
by Bowles (2006-10-25 01:37) 

Bowlesさん、あの歌は、そのまんま歌ったんでは長いだけで面白くないですよね。私は、一度だけ他の歌手が歌っているのをビデオだったかでみましたけど（フランスのTV番組だったかな）、ちっとも面白くもなんともなかったです。あの歌い方は、特別ライモンディの専売特許というわけではないですよね。
タモリでしたっけ、日本語で、でたらめ外国語をしゃべるのは、あれとはちょっと違うのかな。
by keyaki (2006-10-25 14:30) 

真ん中のクリップ、カバリエさんはガスティアのコリンナに何をしてるんでしょう。
客席から笑いが起こってますね。
先月の『ファルスタッフ』を観にいった時、後ろの席にいた方が、東京公演の『ランス』を観ていたようで、
「歌手がみーんな動き回ってる中で、カバリェは動けないもんだから、ずーっとライモンディにつかまっていておかしかった」
というようなことを話していました。
ああ、あの中でつかまり甲斐がありそうなのは、ライモンディかエンツォ・ダーラ
かなぁ？とか想像して面白かったです。
拝見したビデオクリップではそんな風には見えませんね。
by にぃにぃ (2006-10-27 00:05) 

にぃにぃさん
真ん中のウィーンのは、画質が悪いんですけど、ユニテル（倒産したんですよね）が映像権を持っていたようですから、どこかからいつかDVDが出る可能性はあるのではないかという話もあるようです。うわさですけどね。
ケン・ラッセル演出の《ファウスト》もTV放送のビデオをベルカントが販売していて、やっと今回大手レーベルが発売しましたから、これも期待しているんですけどね。
カバリエさん、うれしそうでノリノリ（死語？）なんですよね。ガスディアの頭につけた飾りのハープを弾くまねをしているんだとおもいますけど、そのやり方がおかしいんでしょうね。ガスディアがいやがってますもの。
カバリエは登場する時は車椅子で、階段も車椅子を吊り上げてたり降ろしたりしてました、転んだりすると危険だからでしょうね。ライモンディとは、彼が若い頃から、レコーディングとかで共演していて、一番親しいでしょうし、頼りがいがありますものね。
by keyaki (2006-10-27 00:30)