初日の公演がRAI3で中継される予定でしたが、なぜか取り消しに。もう《トスカ》はいいよ、、なんて思っていましたが、こうなるとやっぱり残念です。
今回の《トスカ》ですが、注目すべきはタチアナ・セルジャンのトスカデビュー。昨年は、フィレンツェでウルマーナのトスカデビューに共演しました。今回のフローリア・トスカさんは、なかなかの美人さんのようです。(写真右)
初日20日のレビューと写真を見つけましたので、ご紹介します。
※23日のレビューを見つけました。不調だったのか、年齢のせいなのか、ライモンディに関する部分だけ掲載します。(2006.4.27追記)
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指揮 |
ピエール・ジョルジョ・モランディ |
原演出 |
ジャンカルロ・コベッリ |
再演演出 |
イヴォ・グエッラ |
舞台衣裳 |
パオロ・トマージ |
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トスカ |
タチアナ・セルジャン (20,23,26,30) MONIQUE MC DONALD (22,28) |
スカルピア男爵 |
ルッジェーロ・ライモンディ(20,23,30) ルーチョ・ガッロ (22,26,28) |
カヴァラドッシ |
スヴェタン・ミハイロフ (20,23,26,30) WARREN MOK (22,28) |
堂守 |
パオロ・オレッキア |
シャローネ |
アッレッサンドロ・ ブージ |
スポレッタ |
ステファノ・コンソリーニ |
テアトロ・コムナーレ・ディ・ボローニャ管弦楽団、合唱団 |
ルーティンを超え上昇しようとするボローニャのトスカ 原演出ジャンカルロ・コベッリ、イヴォ・グエッラ再演演出のトスカは、4月20日にボローニャのテアトロ・コムナーレで開幕した。注目すべきは、ルッジェーロ・ライモンディの帰郷とタチアナ・セルジャンのトスカデビューである。 このロシア出身のソプラノは、イタリアでの過去2シーズンのラヴェンナとボローニャでのセクシーで攻撃的、野心満々のマクベス夫人で知られているが、同じように好奇心をそそる魅力的なトスカになるには、更に経験をつむ必要がある。セルジャンはかなり個性が強く、非常に積極的にこの役に取り組んだが、キャラクターを掘り下げるよりむしろ明らかにパフォーマンスの結末に到達することに関心があるようだった。 彼女の声はいつも快く聞こえるというわけではなく、いくつかの瞬間、特に高音で不安定になった。 彼女とは対称的に、ライモンディは、何回もこの役を演じているのだが、そのあらゆる面に適応する資質をそなえ、彼に完全に適合する役を歌っていた。もし彼の声がここ数年にわたって、その魅力をいくらか失っていたとしても問題にならないくらい、65才の今なお、深い感銘を与えるみごとなスカルピアといえる。 カヴァラドッシのスヴェタン・ミハイロフは、他の主役たちに比べて目立たなかった。このテノールは巨大な声の持ち主だが、残念ながら、微妙な陰影、変化を全くつけることがなく平板で、彼の演奏技術は様々な面で相当貧弱だった。 この演出は本来的な装置の中で上演された。(カヴァラドッシの衣装だけは二十世紀のものに見え、仕事をするというよりはビーチにでかけようとしているといった印象だった)。演出の方向性(指示)は不明確で、歌手たちは勝手にさせられていたようだった。ライモンディだけがなんとか許容できる状態だった。セルジャンがデビューするために最高の状況ではなかったことはまちがいない。 ピエール・ジョルジョ・モランディ指揮のボローニャ歌劇場管弦楽団は、型通りといえる演奏だった。 (2006.4.20 シルヴィア・ルラーギ) |
ボローニャ - テアトロ コムナーレ. トスカ スカルピア男爵は、あのルッジェーロ・ライモンディ、イタリアオペラ界の《年とった栄光》によって演じられた。それは、はっきり言って最後の輝かしい部分をいまだに解決するためにはちょっとかなり疲れていると思った。歌のラインはもはや完璧ではなく、声は度々不透明で、私が耳障りに感じるディクションの欠点がしばしば現れた。彼は、依然として一定のランクにあり、国際的なオペラ史上に消すことのできない名声の重要性を思い出す賞賛に値する演奏の情熱を残している。(2006.4.23 フィリッポ・タドリーニ ) |
参考:スカルピア(トスカ)1979ー2006年
▼タチアナ・セルジャン:サンクトぺテルブルグ出身。イタリアデビューは2002年トリノで《マクベス》のマクベス夫人。2003年ミラノ・スカラ座日本公演でもムーティ指揮《マクベス》のマクベス夫人を歌っていますので、ご覧になった方も多いことと思います。(私は残念ながら見ていません)
▼ヴィオレータ・ウルマナのトスカデビュー関連記事:
・2005-04-26の記事68回フィレンツ5月音楽祭の『トスカ』4月30日プレミエ
・2005-04-29の記事 続報! 68回フィレンツ5月音楽祭の『トスカ』
・2005-05-01の記事 メゾソプラノから ソプラノ・ドラマティコに華麗に転身
・2005-05-12の記事 68回フィレンツ5月音楽祭『トスカ』のレビュー
2006-04-26 10:03
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ライモンディー以外で注目しているバスはおられますか?E・シュロットやI・アブドザラコフのこれからの活躍も楽しみです。あとドイツ系のバスなどは?ルネ・パペはフィリッポやボリスも歌って大活躍みたいです。それにしても、ドイツ系のバスはイタリア物もたまに歌うのに、イタリア系はドイツ物を歌わないのはなぜなんでしょうねー。
by おさむ (2006-04-27 18:11)
おさむさん、コメントありがとうございます。
みなさんの今後が楽しみですね。
>ドイツ系のバスはイタリア物もたまに歌うのに、イタリア系はドイツ物を歌わないのはなぜなんでしょうねー。
ドイツものだけしか歌わないとなると、仕事が少ないということかしら。ロシアものはもっと少ないですから、ロシア人歌手もイタリア物中心にする歌手がほとんどですよね。
イタリア人歌手は、あえてドイツものを歌わなくてもたくさん仕事があるでしょうし、原語の問題もあるでしょうね。
by keyaki (2006-04-27 22:12)
はじめましてこんにちは。いつも拝見させていただいております。
私、23日の公演を現地で観てまいりました(桟敷席を取るために朝五時に並んで…)。確かに疲れている…不明瞭…とフィリッポ・タドリーニ氏の評価もさもありなん、という感じで、「あら、ここで声量が下がっちゃうの?」という部分もちらほら。期待と早起きを頑張った分、ちょっと、いやかなり残念な感じではありました。ただ初めての生ライモンディ・スカルピアだったので、「彼のスカルピアを観た!」という意味では満足なんですが…。65歳でスカルピアはそろそろきついのでしょうか。はまり役だと思うので、もうしばらく演ってくれると嬉しいですね。
by kat (2006-05-01 17:59)
kat さん、いらっしゃいませ。
実際に見た方のコメントがもらえるなんて嬉しいです。
>(桟敷席を取るために朝五時に並んで…)
ボローニャは取りにくいときいてますが、5時起きですか、とれないこともあるんですよね。期待通りでなくて残念だったと思いますけど、
>はまり役だと思うので、もうしばらく演ってくれると嬉しいですね。
やさしいお言葉嬉しいです。
一幕の最後のテデウムのところは、スカルピアの声が合唱とオケを飛び越えてこないとがっかりというところでしょうか。
by keyaki (2006-05-01 19:36)
keyaki様ハジメマシテ。(以前メールを差し上げたことがあるので本当は初めてではないのですが、反応が皆無でしたのでハジメマシテという事にさせて頂きます)。さて、以前中止になったボローニャのトスカですが5/7(日本時間)に放送されるようです。現地時間ですと5/6 20:30になります。
5/7 0330JST RAI Radio3(イタリア)
プッチーニ トスカ
ボローニャ歌劇場 2006/4/20収録
ジャンカルロ・コベッリ指揮
タチアナ・セルジャン、スヴェタン・ミヒャエロフ
ルジェーロ・ライモンディ
by のび~ (2006-05-01 20:45)
のび~さん、情報ありがとうございます。
さっそくRAIで見て来ました。16日のファルスタッフと並んでますね。
23日より20日の方が、調子がよかったようですけど、どんなもんか自分で聴いてみないと、、ですね。
ところで、メールを頂いてたのにお返事してない! そんな失礼なことをしていますか、ショック! ごめんなさい。
so-netのアドレス宛でしょうか。迷惑メールにでも入ってしまったのかしら。誠に恐縮ですが、もう一度送信していただけませんでしょうか。
by keyaki (2006-05-01 21:13)
keyakiさん たいへん遅れまして恐縮ですがメール再送しました。お手数とは存じますが、ご確認下さい。 ペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ
by のび~ (2006-05-10 05:52)
のび~さん、お手数おかけしました。
ありがとうございます。
by keyaki (2006-05-10 09:07)