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速報! ミラノ・スカラ座2010-2011シーズン発表:ビッグなテノールが戻ってきます.... [オペラの話題]

クリック:トスカにリンク ミラノ・スカラ座のシーズン発表が本日5月21日に行われました。ざざっと見ましたが、今シーズン(2009-2010)よりも知名度のある歌手が揃っています。こんな歌手を揃えました...とスカラ座が自慢して公表しているのは次の歌手です。バリトンとかバスが淋しいかんじもしますが....

Un tema dominante della Stagione 2010-2011 è la presenza delle grandi voci di oggi, fra cui.....

★テノール: Marcelo Alvarez, Jonas Kaufmann, Juan Diego Flórez(R+O), José Cura, Ian Bostridge, Marco Berti, Salvatore Licitra, Vittorio Grigolo, Francesco Meli

☆ソプラノ: Nina Stemme, Diana Damrau(R), Anja Harteros(R), Violeta Urmana(?), Adrianne Pieczonka, Maria Guleghina, Micaela Carosi, Martina Serafin, Lise Lindstrom, Aleksandra Kurzak(R), Nino Machaidze, Anne Schwanewilms, Kristine Opolais

☆メゾ:Waltraud Meier, Joyce Di Donato, Luciana D’Intino, Daniela Barcellona, Marianne Cornetti, Ekaterina Gubanova, Angelika Kirschlager(R)


★バリトン : Bryn Terfel, Leo Nucci, Zeliko Lucic, Thomas Hampson(R), Ambrogio Maestri, Matthias Goerne(R), Alex Esposito, Georg Nigl

★バス: René Pape, Ferruccio Furlanetto, Günther Groissböck, Marco Spotti, Kwanchul Youn

☆指揮者:Daniel Barenboim, Daniele Gatti, Daniel Harding, Omer Meir Wellber, Edward Gardner, Valery Gergiev, Yannick Nezet-Seguin, Nicola Luisotti, Rinaldo Alessandrini, Philippe Jordan, Roberto Abbado, Gustavo Dudamel, Yuri Temirkanov

 話題としては、スカラ座ボイコットしていたホセ・クーラとマルセロ・アルバレスが戻ってきます。ホセ・クーラは、1999年2月の《運命の力》以来、12年ぶりに《Cav/Pag》で、M.アルバレスは2006年2月《リゴレット》以来、5年ぶりに《アッティラ》と《ばらの騎士》で戻ってきます。しかし、《アッティラ》のフォレストは若い時ならともかく、トップクラスの役とはいえませんし....(一般的にやりがいのない役ということになっている)....本当にスカラ座と和解したんでしょうか.....。

 その他、注目の歌手の公演は、今シーズンに引き続きルネ・パペがヴォータンの《ワルキューレ》、イアン・ボストリッジの《ベニスに死す》、ヨナス・カウフマンは、メトと同じ演出の《トスカ》に出演、スカルピアのブリン・ターフェルとバラで出演は、チケット販売の戦略でしょうね。ヴィットリオ・グリゴーロは、《ロメオとジュリエット》、フアン・ディエゴ・フローレスは《湖上の美人》。
 2009-2010シーズンに比べて、確かに充実のテノールです。なにしろ今シーズンは、一応自慢?して発表したテノールが、『Jonas Kaufmann, Stefano Secco, Robert Dean Smith, Marcello Giordani, Rolando Villazon』というなさけない状態でしたから.....ステファノ・セッコは、リゴレットの公爵でしたが、あるレビューで、「悪くはないが、ミラノ・スカラ座の第一キャストで歌うテノールではない....」と書かれていました。中堅どころではありますが、トップクラスではないことは確かです。

◎オペラ14公演で、8公演がスカラ座の新演出、イタリアの作曲家9公演でその中にはイタリアの現代の作曲家ルカ・フランチェスコーニ(Luca Francesconi 1956-)の新作《Quartett》も含まれます。

★2010年12月4日(Anteprima) 新演出《ワルキューレ》:Daniel Barenboim指揮,Guy Cassiers演出
Simon O’Neill,John Tomlinson,René Pape,Waltraud Meier,Nina Stemme,Ekaterina Gubanova
◎2010年12月7,10,14,17,21,28/2011年1月2日(スカラのサイトには単なるミスなのか日程が掲載されていませんが、多分この日程だと思います)

★2011年1月16,18,20,22,25,28/2月1,3,5日新演出《Cav/Pag》
Daniel Harding指揮,Mario Martone演出
Luciana D'Intino/Marianne Cornetti,Salvatore Licitra/Yonghoon Lee/Francesco Anile
Oxana Dyka/Kristine Opolais,Josè Cura /Antonello Palombi,Ambrogio Maestri /Alberto Mastromarino

★2011年2月15,17,20,22,25,27/3月2,4,6,23,25日 新演出=メトとの共同制作《トスカ》
Omer Meir Wellber指揮,Luc Bondy演出
Martina Serafin/Oksana Dyka,Jonas Kaufmann /Marco Berti,Zeliko Lucic/Bryn Terf

★2011年3月5,8,10,12,15,17日 新舞台=ENO《ベニスに死す》
Edward Gardners指揮,Deborah Warne演出
Ian Bostridge,Peter Coleman-Wright,Iestyn Davies

★2011年3月20,22,24,26,30/4月1,3日 新舞台=モネ、ナポリ等《魔笛》
Roland Böer指揮,William Kentridge演出
Günther Groissböck,Samir Pirgu /Steve Davislim,Albina Shagimuratova,Genia Kühmeier

★2011年4月10,12,13,15,16,19,20,22/5月6,8,11,13日 新演出《トゥーランドット》
Valery Gergiev/Daniele Callegari指揮,Giorgio Barberio Corsetti演出
Maria Guleghina/Lise Lindstrom,Marco Berti/S.Neill,Ekaterina Sherbashenko/Maija Kovalevska

★2011年4月26, 28, 30/5月, 5, 7日 新演出《Quartett》
Susanna Mälkki指揮,Alex Ollé演出
Kristine Opolais,Georg Nigl

★2011年6月6,9,11,13,16,21,23日 新舞台=ザルツブルグ《ロメオとジュリエット》
Nezet-Seguin指揮,Sher演出
Nino Machaidze,Vittorio Grigolo,Alexander Vinogradov,Russell Braun,Cora Burggraaf,Franck Ferrari

★2011年6月20, 22, 24/7月2, 4, 6, 8, 12, 15日 新演出=SFオペラ共同制作《アッティラ》
Nicola Luisotti指揮,Hugo De Ana演出
Ferruccio Furlanetto /Orlin Anastassov,M.Vratogna/Leo Nucci,Micaela Carosi,Marcelo Álvarez/Fabio Sartori

☆2011年6月30/7月1,5,7,9,11,13,14日 アカデミー公演《アルジェのイタリア女》
Antonello Allemandi指揮,Jean-Pierre Ponnelle演出(再演出 Lorenza Cantini)

☆2011年9月7,9日《アラベラ》ウィーン国立歌劇場との文化交流公演:
Welser-Möst指揮,Sven-Eric Bechtolf演出
Lars Woldt.Zoryana Kushpler,Adrianne Pieczonka,Genia Kühmeier,Tomasz Konieczny,Michael Schade

★2011年9月19,21,23,26,28,30日 新演出(パリ・オペラ座との共同制作)《ウリッセの帰還》
Rinaldo Alessandrini指揮,Robert Wilson演出
Andrea Arrivabene,Luigi De Donato,Monica Bacelli,Sara Mingardo,Marianna Pizzolato
*ウリッセ(バリトン)が、まだ発表されていませんが、ドミンゴという噂もあります。

★2011年10月1, 4, 7, 10, 13, 17, 20日 新舞台=マドリード(舞台)、パリ(衣装)《ばらの騎士》
Philippe Jordan指揮,Herbert Wernicke演出
Anne Schwanewilms,Peter Rose,Joyce DiDonato,Olaf Bär,Jane Archibald,Marcelo Alvarez/Francesco Meli

★2011年10月16,29/11月2,5,8,15,18日 新演出=新演出(パリ・オペラ座とROHとの共同制作)《湖上の美人》
Roberto Abbado指揮,Lluis Pasqual演出
Juan Diego Flórez,Simon Orfila,John Osborn,Joyce DiDonato,Daniela Barcellona

☆ツアー(オーストリア):2011年9月6,8日《シモン・ボッカネグラ》ウィーン国立歌劇場との文化交流公演:
Daniel Barenboim指揮,Federico Tiezzi演出

◎リサイタル:
Matthias Goerne (2011.1.31)/Aleksandra Kurzak (2011.2.21)/Thomas Hampson (2011.3.28)/Angelika Kirchschlager (2011.5.30)/Diana Damrau( 2011.9.25)/Juan Diego Florez (2011.10.9)/Anja Harteros (2011.11.14)

*タイトルをクリックするとスカラ座のキャスト詳細ページにリンクしています。

関連記事:
ミラノ・スカラ座2009-2010シーズン発表:これでも腐っても鯛....なのか....
マルセロ・アルバレス、天下のスカラ座を袖に.....
ミラノ・スカラ座 2010-2011シーズン《ロメオとジュリエット》:グリゴーロ&マチャイゼ
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starboard

速報ありがとうございます。年内(2010年12月)のスケジュールが全然オープンになっていませんね。まだ調整中なのでしょうか。こんなもんですか。
by starboard (2010-05-22 02:25) 

keyaki

starboardさん
>年内(2010年12月)のスケジュール
こんなのはじめてです。どういうことなんでしょうね。
12月7日が、開幕公演なのは間違いないでしょうから、12月7日から2011年1月16日まで何回やるかの日程が決まってないということでしょうか....

もしかしたら.....と思って.....
Simon O’Neillのホームページに日程が書かれていました。
2010年7,10,14,17,21,28/2011年1月2日
by keyaki (2010-05-22 03:23) 

kametaro07

先ほどスカラのサイトを見て「ワルキューレ」がプレヴューだけってどういうこと?
と思ってしまい、こちらにお邪魔しました。
こんな中途半端なスケジュール発表は???
未定なら後日発表と書けば良いと思うのですが。。。

列挙されているテノールの中でMarco Bertiはミュンヘンの「カルメン」で聴きましたが今ひとつパッとしない印象で、このように名前が挙がるとは・・・私が聴いた時はたまたま調子が良くなかったのでしょうか?

「バラの騎士」のチョイ役でアルヴァレス、メッリは贅沢ですね^^。
by kametaro07 (2010-05-22 07:46) 

keyaki

kametaro07さん
ワルキューレの日程は単なるミスとも考えにくいですよね。どうしたんでしょう。月曜日にはちゃんと記載されているかしら?

マルコ・ベルティは、イタリア人だし、所謂テノール馬鹿タイプというかテノールの鏡タイプ?のテノールなので、こういうのが好きな人には人気みたいです。特にこういうタイプは好不調がけっこうあって、不調の時は、まったく演技的に見るべきものがないので、悲惨だと思います。
イタリアのオペラフォーラムでもベルティが戻って来て(1998年以来)嬉しいという人と、演技的にゼロだからダメ....という人といるようです。

トスカの場合は、劇場側も販売戦略でカウフマンとターフェルをセットにしなかったんでしょうけど、ターフェルもどっちかといえば大根の部類だと私は思いますので、どんなトスカになるやら....ですね。

>「バラの騎士」のチョイ役でアルヴァレス、メッリは贅沢ですね^^

メリはスカラっ子でしょうし、若いから、なんでも出るんだと思いますが、アルバレスは、スカラ座には出ない...と、あれだけ啖呵を切って、やりがいのない中途半端な役のフォレストとチョイ役って、本当に出るのかしら....勝手にスカラ座が名前を出しちゃったってことじゃないでしょうね.......
by keyaki (2010-05-22 10:09) 

starboard

どうやらワルキューレの日程出たみたいです。このタイミングだと、単なるミスでしょうか。
ついでなので色々お詳しそううなkeyakiさんに伺ってもいいですか?12月の前半狙いでスカラ座に行こうと思っているのですが、スケジュールを見ると、他の期間はほぼ毎日公演があるのに、この時期はワルキューレしか公演が入っていません。毎年こんなものでしょうか。

by starboard (2010-05-22 15:56) 

keyaki

starboardさん
単に抜けていただけのようですね。バレーが同時進行だったので、係が勘違いしたのかも....
詳しくはないんですが、ライモンディとグリゴーロを追っかけていると、それなりにいろいろ情報が入ってくるので、いかにも知っているようにみえちゃうだけ.....

最近は、といっても多分10年以上前からだと思いますが、12月に連日で違う公演があるということは、ないみたいですね。オペラじゃなくてバレーの公演がありますけど。

昔、たとえば、ライモンディが1970年の開幕公演「シチリアの晩鐘」に出演した時なんか、すごいですよ。12月の終わりには、なんと「愛の妙薬」と「トロヴァトーレ」が加わって、年末にミラノに居れば、連日オペラが楽しめたんですね。
なんでかというと、当時は、シーズンが12月にはじまって、5月の初めには終わってたんです。半年にも満たなかったわけです。だから、スケジュールがつまっていたということです。
いつ頃からか、シーズンが12月から7月頃になって、今では、だらだらと夏休みがあるとはいえ、11月の終わりまでやってますよね。
ということで、余裕のあるスケジュールになってしまったのではないかと思います。
オペラをいろいろ見ようと思えば、ミラノだけでなく、あっちこっちに自分が移動しないとだめということですね。


by keyaki (2010-05-23 01:05) 

starboard

お返事有難うございます。そうなんですか。せっかく行くなら2回聴きたかったのですが、今年のスケジュールでは無理みたいです。オペラというよりはスカラ座のオケを聴きたいので、他の劇場は考えてなかったです。行くとしてもミラノ市内のコンサートとかになるかと。クリスマスの時期だし、きっといろいろありますよね。
それにしても、どんどん休みが短くなって、関係者のみなさん大変ですね。カレンダーを見てて、前のシーズンが直前まであるのを見て、どうなっちゃってるのと思っていたところでした。
by starboard (2010-05-23 15:25) 

M. F.

こんにちは、いつも情報を纏めていただいて重宝しています.

《トゥーランドット》と《四重奏》の指揮者/演出家は逆ですよね.現在パリのアンサンブル・アンテルコンタンポラン(ブーレーズが創設したIRCAM[<ポンピドゥーセンター]専属の現代音楽アンサンブル)の音楽監督を務めるスザンナ・マルッキ(メルッキ)、現代音楽振りとしては高い処理能力を持ち信頼できる一人で、もちろん普通のレパートリーも振るんですが、オペラ指揮で見かけた事はなく.フランチェスコーニはポスト・セリー系の中堅でわりと良い作曲家です.パリで新作を出すマントヴァーニもポスト・セリーだし、最近はここら辺りの作曲家の露出が多いですね…語法の探究が一段落というかまったりして来たからオペラに進出という印象ですが.

来季末のミュンヘン・オペラ祭でプレミエ(2011年7月1日)するメシアン《アッシジの聖フランチェスコ》には「スカラ座と共同制作」とクレジットがあるのでミラノではいつやるのか気になっていたんですが、入っていないという事は、2011/12シーズン以降みたいですね.この曲はスカラのオケでもちょっと聴いてみたい気がします.

他はどこかの使い回しかやや年季の入った顔ぶれで、ここにクレジットされている(一部の有名歌手以外の)歌手陣にさほど詳しくない私にとっては、どうも食指の動かないラインアップ(笑)オープニングの《ヴァルキューレ》はいつも通り中継があるのでしょうから、一応楽しみにしようと思いますが.パペにマイヤー、トムリンソンまでは良いけれどサイモン・オニールかぁ…(12月4日は公開GPでしょうか?)
by M. F. (2010-05-28 22:20) 

keyaki

M. F.さん
訂正しました。ありがとうございます。

本当にニュープロダクションといっても、共同制作ですでに他の劇場で上演したものの方が多いようで新味がないですね。歌手もしかり....大劇場はどこも同じ品揃え....という感じで、オペラもグローバル化が進んでいますね。

> (12月4日は公開GPでしょうか?)
「若いひとのためのアンテプリマ」は、ゲネプロのようなものですが、若い人たちにオペラを見てもらう機会を...ということで、数年前からはじまったようです。30才までが対象で、チケットは一律10ユーロ(1200円くらい)だそうです。
by keyaki (2010-05-29 02:20) 

clevelander

こんばんは。
テノールといえば、ヴィヤソンがホストを務める「偉大なテノールの条件」という番組が放送されました。
http://www.bbc.co.uk/programmes/b00sm1js

xfs.jp/In1iN

字幕はまだ半分くらいしか書き出せていません^^;
xfs.jp/2H5vs
by clevelander (2010-06-03 23:11) 

keyaki

clevelanderさん
これって、日本では見られないんですよね....

>xfs.jp/In1iN
これはなにかのおまじないですか....
by keyaki (2010-06-04 03:30) 

keyaki

clevelanderさん
いえ、いえ、いつもありがとうございます。
キリ・テ・カナワのビデオですが、ダウンロードはできましたが、私の環境では再生できませんでした。なぜでしょう......

キリ・テ・カナワと言えば、最近彼女の言動が、物議をかもしているようです。同郷の歌手ヘイリー・ウェステンラ(ヴィットリオ・グリゴーロとウェストサイドストーリーのCDを録音している、まだ23才の人気歌手で、オペラ歌手ではない)のことを攻撃したとか.....??の言動だったようですけど。

>できましたら、このレスの削除お願いします。
はい、わかりました。削除します。
by keyaki (2010-06-25 19:12) 

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