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メトの「ウェルテル」:ヴィットリオ・グリゴーロ(2017年)とヨナス・カウフマン(2014年) [オペラの話題]

 3年前にカウフマンが歌った「ウェルテル」、今現在、グリゴーロが歌っています。カウフマンの後任として責任重大なんて書いた記事もありましたが、心配無用、絶賛と言えるレビューが出ています。
 メトのYouTubeのチャンネルにだいたい同じシーンがアップされています。これは比べてみたくなりますね。イタリア声とお団子(クネーデル)声、好きずきですが、私自身は、お団子が喉につまったような声は苦手です。

◎1幕:ウェルテル登場シーン、自然に囲まれた美しさに感激して歌う「おお恵みに満ちた自然よ"Ô nature, pleine de grâce”」、たまたまグリゴーロのビデオクリップが前半、カウフマンのは後半です。





◎3幕:クリスマスイヴの夕方、二度と戻らない….と去って行ったウェルテルが突然現れる。「この家は何も変わっていないでしょう」「本当に何も変わっていない。心だけが変わってしまった。ここで一緒に本を読み、歌ったのに....」ウェルテルはクラヴサンの上にあった原稿、彼がオシアンの詩を翻訳したものを手にする。アリア「春風よ、何故に私を目覚めさせるのか "Pourquoi me réveiller"」
 (これもグリゴーロのビデオクリップが前半、カウフマンのは後半)





 カウフマンの歌唱、これって完璧吠えてますね。

☆グリゴーロの「おお恵みに満ちた自然よ"Ô nature, pleine de grâce”」2017.2.16 ライヴ
iPad/iPhone用MP3


☆グリゴーロの「春風よ、何故に私を目覚めさせるのか "Pourquoi me réveiller"」2017.2.16 ライヴ
iPad/iPhone用MP3

今回の「ウェルテル」のレビューで2014年の「ウェルテル」に言及している記事:
NYTimes:A Stylishly Blood-and-Guts Tenor in the Met Opera’s ‘Werther’ / ZACHARY WOOLFE
When Mr. Eyre’s “Werther” staging had its premiere in 2014, with Jonas Kaufmann and Sophie Koch as the star-crossed couple, it felt mannered and detached. This new revival could not be more different, and if there is very little gentility about it, nor much of the poised stylization of traditional French style, it has a vitality that is utterly arresting. This is a fully Italianate Massenet: A Grigolo has crashed Paris. 
Observer:Death Becomes Him: Tenor Vittorio Grigolo Leaves Blood on... / James Jorden
Even Eyre’s lurid staging of the suicide scene made sense with Grigolo in the show. When Jonas Kaufmann offered his cerebral take on the part here three seasons ago, it looked like a bad slasher movie. But when Grigolo’s gunshot wound first soaked his shirt, then his face and hands, and finally even Charlotte’s dress, the effect was heartbreaking.

参考:団子声、ドイツ語 "Knoedel" (団子)
ドイツでは、喉になにか詰まったような声のことを "geknoedeln"というようです。ヨッヘン・コヴァルスキーが、「私はテノールとしては、文字通り極めて "geknoedeln" です。」と述べています。つまり、コヴァルスキーは、テノールの場合は、お団子声になるが、アルトだと自然な声がだせたので、アルトに転向したそうです。(僕はベルリン出身のコヴァルスキーから)

関連記事:
メト「ウェルテル Werther」(2017.2.16〜3.4)☆ レビュー☆ 舞台写真
ヴィットリオ・グリゴーロとヨナス・カウフマン比較記事
オペラ:Jonas Kaufmann contre Vittorio Grigolo (L'HEBDO 2014.10.31)


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