「ヨナス・カウフマン Gala」が、グルベローヴァと「レオ・ヌッチGala」に化ける(2012.5.11/13 ) ☆ 5/27コンサート延期 ☆ ROH「トロイ人」全公演降板 ☆ 6/10歌曲コンサートキャンセル☆ 5/30キャンセル狂騒曲終わり [オペラ歌手]
◎最後までしつこく残っていたミュンスターの「ネトレプコ&シュロット+カウフマン」の野外コンサート、やっとネトレプコのスケジュールから本日(5/30)カウフマンの名前が消えました。これで、カウフマンは、7月14日の野外コンサートまでゆっくり休養をすることになったようです。
今回のキャンセル騒動で、改めてカウフマンのスケジュールを見て、とても見識のあるオペラ歌手とは思えない、芸術的動機とはかけ離れた稼げる時に稼いでおこうという態度がみえみえ....ポップスは歌っていないが、やっていることはポップス系歌手、つまりプロモーションコンサートに飛び回っている。ROHの「トロイ人」のリハーサルの間にコンサートを4回も組んでいるって、健康云々以前の問題です。金儲け主義のエージェントのいいなりになっちゃって....情けない...(2012.5.30)
◎もおぉぉ....このスレッドいつまで続くんでしょう。6月25〜7月11日までのベルリオーズの「Les Troyensトロイ人」の全公演キャンセルがROHから発表されました。"Jonas Kaufmann withdraws from Les Troyens/Tenor withdraws due to illness and Bryan Hymel takes over role of Enée." 理由は、4月末からの「感染症」の完全回復にはまだ数週間かかる見込みで、全舞台をつとめるには不安がある....ということです。代役のBryan Hymelがすでにリハーサルに入っているそうです。
カウフマンは、「トロイ人」のリハーサル中にネトレプコ&シュロット夫婦のコンサート(6/2,6)と歌曲のソロコンサート(6/10)をスケジュールに入れています....(なんでこんなことすんのかな...だから金儲け主義って言われるんでしょうが....それでサッカーのセレモニー出演は無報酬なんて言い訳をしなくちゃならなくなるのよ!ネトレプコとは縁を切った方がいいんじゃないの。)....現時点で、これらのコンサートについての発表はありません。ネトレプコ&シュロット夫婦のコンサートは、マイクを使用するコンサートなので、また事前にリップシンクでやります...とか発表したりってことはまさかないでしょうね。
しかし、「感染症」ってなんでしょね....声にかかわるものだと、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎....それにしても一ヶ月も治癒しないってなんでしょう。肺炎、結核ってこともなくはない...マイコプラズマ肺炎とか結核も最近流行ってるし。もう、この際、医師の診断書を公開した方がいいんじゃないのかな。来日公演が次々キャンセルされたこと思いださせるような、キャンセル騒動ですね。
カウフマンのホームページからROHの「トロイ人」は削除されましたが、コンサートはそのままです。「トロイ人」は初役だし、所詮主役は女二人だし、覚えるのも面倒だし....コンサートはちょっと歌うだけで実入りがいいし楽ちんだし....ということなんでしょうか.....つまり重症ではないということなので、よかったじゃないですか......( 2012.5.27)
◎あらら....5月27日に予定していたルツェルンでのコンサートは、健康上の理由で10月28日(日)に延期されました。19日には、ミュンヘンのサッカー競技場アリアンツ・アレ-ナで、元気な姿を見せてくれたんですけど....どこがどう悪いんでしょう......回復が遅過ぎ....慢性的な持病でもあるのかしら....これ以上、キャンセルの話題は無しにしてほしいものです。(2012.5.25)
◎UEFAチャンピオンズリーグ・アンセムの記事はこちら→UEFAチャンピオンズリーグ決勝戦オープニングセレモニー(ミュンヘン 2012.5.19):ヨナス・カウフマンとデヴィッド・ギャレットの演奏(2012.5.24追記)
◎5月19日に開催されるバイエルン・ミュンヘンとチェルシーの欧州サッカーチャンピオンズリーグ決勝戦でヨナス・カウフマンが国歌UEFAチャンピオンズリーグ・アンセムを歌うそうです。完全に回復したということですね。(2012.5.18追記)
いろいろキャンセル....ヨナス・カウフマン休養中。カウフマンはオファーをとりあえず全部受けてから選んでいる.....と分析している人もいますが、確かに自分のキャリアにとって大切なものははずさないようにしている感じはします。最近のインタビューで、「ウィルスがうつるからファンサービスはしません....僕が病気になってキャンセルするよりいいでしょ」なんて、オペラファンをばい菌扱いしたような言動をした矢先のキャンセル騒動なのがなんとも痛い。メトの「ワルキューレ」を2公演ともキャンセルしたことは、あちこちで話題になっていますが、オペラはカヴァーもいますし、代役を立てるのは日常茶飯事、それより、長年お世話になったチューリッヒ歌劇場の「カウフマン・ガラ」をキャンセルしたということは、ちょっと風邪を引いたという程度の体調不良とは思えません......4月23日のコンサートを最後に、4月28日のメト「ワルキューレ」、5月4日のプエルトリコでのジョイントコンサート、5月7日のメト「ワルキューレ」、5月11,13日のチューリッヒ歌劇場の「カウフマン・ガラ」を体調不良でキャンセル、5月27日のルツェルンでのソロコンサートで体調回復予定のようです。
カウフマンが、「また」キャンセルという記事を目にして思うことは、最盛期のビリャソンと同じで、オペラの公演自体は多くないが、その合間にコンサート活動をしていて、休養する暇がないということです。しかし、結果的に、こうやって一ヶ月の長期休暇をちゃんととっちゃてるんですけどね。
カウフマンの公演に関しては、公式サイトよりもマリオンがやっている素晴らしい非公式サイトがありますが、キャンセルしたものもちゃんと記録として残して欲しいですね。消されると調べる手間が.....
さて、「カウフマン・ガラ」ですが、チューリッヒ歌劇場もペレイラ氏最後のシーズンなので、そういうこともあっての企画だったんだと思います。なにしろ地元のミュンヘンでは冷遇どころか見向きもされなかったのをアンサンブルとして雇ってくれたのがペレイラ氏ですから。過去記事「チューリヒ歌劇場2011/2012シーズンの詳細日程発表(2011.7.5)」で「カウフマン・ガラって、すごい企画ですね。他の大劇場での仕事が忙しいけど、今あるのは、チューリヒのお陰ということで二日限りの大サービス、カウフマンファンは見逃せません。なにしろ1日で、3役が見られちゃう.....」なんて書いています。そうなんです....「カウフマン・ガラ」では、「ボエーム」「カルメン」「トスカ」のハイライトをやる予定で、ミミとトスカは誰だったのか情報を持っていませんが、カルメンはAnita Rachvelishviliの予定でした。
コンサートの場合、普通は払い戻しで終わりですが、劇場主催のコンサートですから、11日はエディタ・グルベローヴァ・ガラ(リサイタル)、13日は「ヌッチ・ガラ」に変更、もちろん払い戻しにも応じたそうですけど。
★ヌッチ・ガラのプログラム:
椿姫:2幕エヴァ・メイとピョートル・ベチャラ、
リゴレット:2幕セン・グオとベチャラ、
シモン・ボッカネグラ:3幕イザベラ・レイ、リカルド・ザネッラート、ファビオ・サルトリ
苦肉の策とはいえ、なかなかのもんですよね.....11日もグルベローヴァのリサイタルではなく、「ヌッチ・ガラ」の方が妥当ですが、その日はヌッチがDOBで「二人のフォスカリ(演奏会形式)」だったので、ダメ、ピョートル・ベチャラは、5月17日からの「仮面舞踏会」出演なので、リハーサルの合間に出演できたんですね。さすがペレイラ氏!
第2ブログで、2008年に「チューリッヒの若手三大テノール」という記事を書いたことがありますが、参考までにカウフマン、グリゴーロ、ベチャラの2012年1月からのスケジュールを見てみましょうか....差があって面白いです。
関連記事:
・欧州サッカーチャンピオンズリーグ決勝戦オープニングセレモニー(ミュンヘン 2012.5.19):ヨナス・カウフマンとデヴィッド・ギャレットの演奏
・ビリャソン 2度目の休業
・ヨナス・カウフマンのキャンセルの理由:メト/ボローニャ/バイエルン
・ビデオ・メッセージ:ヨナス・カウフマンとヴィットリオ・グリゴーロ カウフマンのイタリア語....
・ヴィットリオ・グリゴーロとヨナス・カウフマン比較記事 ☆ ついでにゲオルギューとカウフマン
・チューリヒの三大若手テノール
・ヨナス・カウフマンいかがでしたか?
今回のキャンセル騒動で、改めてカウフマンのスケジュールを見て、とても見識のあるオペラ歌手とは思えない、芸術的動機とはかけ離れた稼げる時に稼いでおこうという態度がみえみえ....ポップスは歌っていないが、やっていることはポップス系歌手、つまりプロモーションコンサートに飛び回っている。ROHの「トロイ人」のリハーサルの間にコンサートを4回も組んでいるって、健康云々以前の問題です。金儲け主義のエージェントのいいなりになっちゃって....情けない...(2012.5.30)
◎もおぉぉ....このスレッドいつまで続くんでしょう。6月25〜7月11日までのベルリオーズの「Les Troyensトロイ人」の全公演キャンセルがROHから発表されました。"Jonas Kaufmann withdraws from Les Troyens/Tenor withdraws due to illness and Bryan Hymel takes over role of Enée." 理由は、4月末からの「感染症」の完全回復にはまだ数週間かかる見込みで、全舞台をつとめるには不安がある....ということです。代役のBryan Hymelがすでにリハーサルに入っているそうです。
カウフマンは、「トロイ人」のリハーサル中にネトレプコ&シュロット夫婦のコンサート(6/2,6)と歌曲のソロコンサート(6/10)をスケジュールに入れています....(なんでこんなことすんのかな...だから金儲け主義って言われるんでしょうが....それでサッカーのセレモニー出演は無報酬なんて言い訳をしなくちゃならなくなるのよ!ネトレプコとは縁を切った方がいいんじゃないの。)....現時点で、これらのコンサートについての発表はありません。ネトレプコ&シュロット夫婦のコンサートは、マイクを使用するコンサートなので、また事前にリップシンクでやります...とか発表したりってことはまさかないでしょうね。
しかし、「感染症」ってなんでしょね....声にかかわるものだと、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎....それにしても一ヶ月も治癒しないってなんでしょう。肺炎、結核ってこともなくはない...マイコプラズマ肺炎とか結核も最近流行ってるし。もう、この際、医師の診断書を公開した方がいいんじゃないのかな。来日公演が次々キャンセルされたこと思いださせるような、キャンセル騒動ですね。
カウフマンのホームページからROHの「トロイ人」は削除されましたが、コンサートはそのままです。「トロイ人」は初役だし、所詮主役は女二人だし、覚えるのも面倒だし....コンサートはちょっと歌うだけで実入りがいいし楽ちんだし....ということなんでしょうか.....つまり重症ではないということなので、よかったじゃないですか......( 2012.5.27)
カウフマンのスケジュール ☆4月23日 バーデンバーデン:歌曲リサイタル ★4月28日 ★5月4日 ★5月7日 ★★5月11,13日 ☆5月19日 ミュンヘン:サッカーのオープニングセレモニー ★5月28日 ★6月2日 ★6月6日 ★6月10日 ★★★★★★6月25〜7月11日(6公演) ☆7月14日 リンツ:野外コンサート ☆7月18日 ミュンヘン:歌曲リサイタル ☆7月22日 ロンドン:BBCプロムス「トロイ人」 ☆7月29,31,8月3,5,8日 ザルツブルグ音楽祭:「ナクソス島のアリアドネ」 ☆8月14,17,19,25日 ザルツブルグ音楽祭:「カルメン」 ☆8月22日 スペイン:Festival Castell de Peralada 野外コンサート ☆8月29日 ルツェルン:「レクイエム」 (それにしてもあきれるようなスケジュール、借金でもあるの....って感じじゃないの....) |
◎あらら....5月27日に予定していたルツェルンでのコンサートは、健康上の理由で10月28日(日)に延期されました。19日には、ミュンヘンのサッカー競技場アリアンツ・アレ-ナで、元気な姿を見せてくれたんですけど....どこがどう悪いんでしょう......回復が遅過ぎ....慢性的な持病でもあるのかしら....これ以上、キャンセルの話題は無しにしてほしいものです。(2012.5.25)
◎UEFAチャンピオンズリーグ・アンセムの記事はこちら→UEFAチャンピオンズリーグ決勝戦オープニングセレモニー(ミュンヘン 2012.5.19):ヨナス・カウフマンとデヴィッド・ギャレットの演奏(2012.5.24追記)
◎5月19日に開催されるバイエルン・ミュンヘンとチェルシーの欧州サッカーチャンピオンズリーグ決勝戦でヨナス・カウフマンが
いろいろキャンセル....ヨナス・カウフマン休養中。カウフマンはオファーをとりあえず全部受けてから選んでいる.....と分析している人もいますが、確かに自分のキャリアにとって大切なものははずさないようにしている感じはします。最近のインタビューで、「ウィルスがうつるからファンサービスはしません....僕が病気になってキャンセルするよりいいでしょ」なんて、オペラファンをばい菌扱いしたような言動をした矢先のキャンセル騒動なのがなんとも痛い。メトの「ワルキューレ」を2公演ともキャンセルしたことは、あちこちで話題になっていますが、オペラはカヴァーもいますし、代役を立てるのは日常茶飯事、それより、長年お世話になったチューリッヒ歌劇場の「カウフマン・ガラ」をキャンセルしたということは、ちょっと風邪を引いたという程度の体調不良とは思えません......4月23日のコンサートを最後に、4月28日のメト「ワルキューレ」、5月4日のプエルトリコでのジョイントコンサート、5月7日のメト「ワルキューレ」、5月11,13日のチューリッヒ歌劇場の「カウフマン・ガラ」を体調不良でキャンセル、5月27日のルツェルンでのソロコンサートで体調回復予定のようです。
カウフマンが、「また」キャンセルという記事を目にして思うことは、最盛期のビリャソンと同じで、オペラの公演自体は多くないが、その合間にコンサート活動をしていて、休養する暇がないということです。しかし、結果的に、こうやって一ヶ月の長期休暇をちゃんととっちゃてるんですけどね。
カウフマンの公演に関しては、公式サイトよりもマリオンがやっている素晴らしい非公式サイトがありますが、キャンセルしたものもちゃんと記録として残して欲しいですね。消されると調べる手間が.....
さて、「カウフマン・ガラ」ですが、チューリッヒ歌劇場もペレイラ氏最後のシーズンなので、そういうこともあっての企画だったんだと思います。なにしろ地元のミュンヘンでは冷遇どころか見向きもされなかったのをアンサンブルとして雇ってくれたのがペレイラ氏ですから。過去記事「チューリヒ歌劇場2011/2012シーズンの詳細日程発表(2011.7.5)」で「カウフマン・ガラって、すごい企画ですね。他の大劇場での仕事が忙しいけど、今あるのは、チューリヒのお陰ということで二日限りの大サービス、カウフマンファンは見逃せません。なにしろ1日で、3役が見られちゃう.....」なんて書いています。そうなんです....「カウフマン・ガラ」では、「ボエーム」「カルメン」「トスカ」のハイライトをやる予定で、ミミとトスカは誰だったのか情報を持っていませんが、カルメンはAnita Rachvelishviliの予定でした。
コンサートの場合、普通は払い戻しで終わりですが、劇場主催のコンサートですから、11日はエディタ・グルベローヴァ・ガラ(リサイタル)、13日は「ヌッチ・ガラ」に変更、もちろん払い戻しにも応じたそうですけど。
★ヌッチ・ガラのプログラム:
椿姫:2幕エヴァ・メイとピョートル・ベチャラ、
リゴレット:2幕セン・グオとベチャラ、
シモン・ボッカネグラ:3幕イザベラ・レイ、リカルド・ザネッラート、ファビオ・サルトリ
苦肉の策とはいえ、なかなかのもんですよね.....11日もグルベローヴァのリサイタルではなく、「ヌッチ・ガラ」の方が妥当ですが、その日はヌッチがDOBで「二人のフォスカリ(演奏会形式)」だったので、ダメ、ピョートル・ベチャラは、5月17日からの「仮面舞踏会」出演なので、リハーサルの合間に出演できたんですね。さすがペレイラ氏!
第2ブログで、2008年に「チューリッヒの若手三大テノール」という記事を書いたことがありますが、参考までにカウフマン、グリゴーロ、ベチャラの2012年1月からのスケジュールを見てみましょうか....差があって面白いです。
・欧州サッカーチャンピオンズリーグ決勝戦オープニングセレモニー(ミュンヘン 2012.5.19):ヨナス・カウフマンとデヴィッド・ギャレットの演奏
・ビリャソン 2度目の休業
・ヨナス・カウフマンのキャンセルの理由:メト/ボローニャ/バイエルン
・ビデオ・メッセージ:ヨナス・カウフマンとヴィットリオ・グリゴーロ カウフマンのイタリア語....
・ヴィットリオ・グリゴーロとヨナス・カウフマン比較記事 ☆ ついでにゲオルギューとカウフマン
・チューリヒの三大若手テノール
・ヨナス・カウフマンいかがでしたか?
ネトレプコのキャンセルも相次いでいます。中村 恵理さんがロンドンで彼女の代わりにジュリエットを歌った事は既に知られていますが、ミュンヘンに於いても6月23日と26日に代役を務めます。健康上と の理由です。ここでは3月27日のプリミエ以降中村さんが歌っていましたが、上記の上演はネトレプコが出演する事になっていたのです。それに先立ち今月初 旬、来月のベルリンに於けるドンナ・アンナのキャンセルが伝えられました。こちらの理由は、子供の為に時間が欲しい、と言う事でした。
ベルリンでは『我々はプロダクションを見せるのであって、一人の歌手によってそれが左右されるものでは無い』と言う事で一切の払い戻しは有りません。一方ミュンヘンは半額の払い戻しをするそうです。
by higi (2012-05-26 10:06)
higiさん
情報ありがとうございます。
ネトレプコの件、健康上の理由は仕方がないことですが、ベルリンの場合は、どうなんでしょう。「子供の為に時間が欲しい」って、スケジュールを組む時点で考慮すべきことで、自分でめいっぱいスケジュールを組んでおきながら、あきれてしまいます。
ミュンヘンは、ネトレプコだからと通常の倍額だったそうですから、その分は当然払い戻しでしょう。
>『我々はプロダクションを見せるのであって、一人の歌手によってそれが左右されるものでは無い』
なんかいかにも元共産主義っぽい....現実には、ネトレプコでチケットが売れていたのでは? あるいはチケットが売れるからネトレプコに頭を下げたのではないでしょうか。
DOBは、右肩上がりの増収だそうですが、リンデンは、減収減益で、これは今仮の劇場でやっているからではないという記事もありましたよ。それをなんとか挽回したくてネトレプコ&シュロット夫婦共演を目論んだのではないかと思いますけど。
ネトレプコは28日のザルツブルグのコンサートもキャンセルですね。6月2日と6日には、ネトレプコ&シュロットとカウフマン、なにかとお騒がせな人たちのコンサートがありますが、これには二人ともちゃんと出演するつもりなんでしょうか....
スカラ座の「マノン」ですが、ネトレプコは、デュセのキャンセルで6月の最初の2公演だけ出ることになったそうですが、本人のホームページにはまだ載せてませんね。「子供の為に時間が欲しい」のなら断るのが当然でしょう。
by keyaki (2012-05-26 10:58)
デュセは楽しみにしていましたが、Ermonela Jahoも素晴らしい歌手の様で期待しています。『ネトレプコはもう要らない』なん言う批評もありますから。
今回のスカラはピーター・グライムスでした。スカラとしては1947年以来3つ目のプロダクションで、他にコヴェントガーデンの引っ越し公演が有りますが、まあ彼らとしては珍しい出し物です。オペラハウスとしては整えておくべきレパートリーであるということでしょう。外国からのお客さんに人気がない様ですが、聴衆の受けは大変良く、長い長いブラヴォーが続きました。これは『影の無い女』の時も同じで、このような一寸難解なオペラがイタリア人達に受け入れられている事が新鮮に感じられました。特にヨハン・ボータの皇帝が素晴らしく、これ迄聞いた彼の歌唱でも最高のものに感じられました。終演後ピッツェリアで彼に会いましたが、素晴らしかったと言うと、彼もガッツポーズをしていましたから、本人としても満足したのでしょう。
今回のグライムス、 John Graham-Hall はリリックな美しい声で、又感情をぶつける激しい表現も見事でした。エレンの Susan Gritton は今度同じ役で新国にも登場の予定で、豊かなニュアンスの持ち主ですが、もう一寸声量が欲しく思われました。最大のブラヴォーを浴びたのは1983年生まれの指揮者、Robin Ticciati でした。スコアをめくっていたものの、それに目を落とす事が無く、常に歌手と向かい合いながら全体を統率し、素晴らしい音楽を作り出していました。
by higi (2012-05-26 15:57)
higiさん
「ネトレプコ人気」はどこでもってことではないのに、キャンセルされる可能性が大きいネトレプコを引っぱり出すってセンスがないですね。
>エレンの Susan Gritton は今度同じ役で新国にも登場の予定
それは、楽しみです。
>最大のブラヴォーを浴びたのは1983年生まれの指揮者、Robin Ticciati
最近のスカラは、若手指揮者の台頭著しいですね。
秋の「ボエーム」のDaniele Rustioniも1983年生まれですね。彼は、5日のベルリンでのヴィットリオ・グリゴーロのコンサートでも振ってくれるようです。
by keyaki (2012-05-27 09:24)
ずっと前ですが、クリスタ・ルートヴィヒがインタヴューで『子供の世話はお手伝いさんに任せていたのだけれど、長い留守の後再会して、ママだよ、と言ったら、子供がベットの脇の私の(古い?)写真を指差して、私のママはこの人だ、と答えた』と言っていました。こんな事が起こったら普通の母親は病気になってしまいますよね。
スカラのマノンは同じプロダクションをメトでネトレプコが歌っているので、殆どプローベなしで出来るのでしょう。指揮者も同じルイジですから。しかし、だからといってチケットが売れている訳では有りません。皆さんキャンセルを警戒しているんでしょうね。
by higi (2012-05-28 06:28)
higiさん
オペラ歌手は、国際的に活躍するのがトップレベルということになってますので、なかなか家庭とは両立しないですね。特に職場結婚は問題ですね。女声歌手の場合、公演に子供を連れて行くケースが多いようです、ネトレプコもいつも子供と一緒だそうですから、今回のベルリンキャンセルの理由は、ちょっとずれているような。
>スカラのマノン
...........
by keyaki (2012-05-30 10:56)
リリー・マルレーン
こんな題名をつけると驚かれると思いますが・・・・・・・
マルレーン・ディートリッヒを思い浮かべる方が多いと思いますが、この歌を最初にうたったのは 北ドイツ、Bremerhafen出身のラーレ・アンデルセンと言う歌手です。彼女が亡くなって40年目である事から、ドイツのテレヴィでいくつかのドキュメントが流されました。何となく見ていたら吃驚する事実が!
日本ではあまり知られていない為か、いくつかあるサイトの書き込みはこのドキュメントとは随分異なっています。肝炎に苦しんでいた彼女が最後の力を振り絞って書き上げた自伝を元にして(勝手に)脚色したファスベンダーの映画による情報が多い様です。スイスにユダヤ人の Medelsson という夫が居たと言う記述が見受けられますが、その本名は Rolf Liebermann で、ハンブルクとパリのオペラの総監督であった人物です。ラーレがブレヒト劇団の一員としてチューリッヒを訪れた際、当時法律と音楽を勉強していたリーバーマンと大恋愛に落ちました。しかし彼の求婚を彼女は断っています。三人の子供をもうけた最初の結婚を解消したばかりであったし、ヒトラーが政権を取った時であったので、ユダヤ人と結婚する事を躊躇したようです。彼女に即されてリーバーマンはいくつかの歌を作曲します。その事が彼が最終的に音楽の道に進む事を決断させた、と彼自身が語っています。3年経って彼女はスイスを退去せねばなりませんでしたが、文通は続けられ、スイスへの亡命を企てた事がナチの知る所となり、捕らえられ収容所送りになりそうになった為、自殺を図りますが一命をとりとめます。そんなときイギリス軍の放送が大々的にリリー・マルレーンを流した事から再び公の場に出演する事を許されますが、これを歌う事は禁じられます。恋人に思いを寄せる内容である事から、兵士の士気に影響すると考えた様です。他方でディートリヒが歌い始めたのにはこのような事情があるようです。
リーバーマンとは10年を経て終戦後に再会しますが『戦争により全てが壊されてしまい、我々二人の間に共通の言葉を見いだす事が出来なかった』(リーバーマン)しかし、それぞれ結婚をしながらも友好関係は生涯つづき、ザルツブルクやスカラに於ける彼のオペラの初演にも立ち会っています。又、上記の自伝はリーバーマンに捧げられているし、彼の方も、彼女が死の直前に望んだ食物の為に奔走しています。
最後にアンデルセンがリーバーマンの60歳(1970)の誕生日に宛てた祝辞を
『ハンザ(北ドイツ)的経営の喜び以上にリーバーマンに与えられるものはない』と1934年に言ったのはチューリッヒ劇場のドラマトゥルグでディレクターの Kurt Hirschfeld であった。まさに予言的中だ。
当時ロルフ・リーバーマンは法律と音楽の間で揺れ動き決めかねていたので、私が北ドイツ的即物性を発揮させ、彼が作曲を決断する迄二人の共同のピアノの上にブレヒト、トゥホルスキー、リンゲルナッツ等の詩を並べておいた。私は感心し、彼が『リーバーマンがリーバーマンに科した要求を満たして居ない』と言って取り上げる前に舞台で歌ってしまった。最初戸惑いを見せた聴衆は、そのうち感心する様になった。
今日リーバーマンがインタヴューの度に、自分に最初に作曲を促したのは私だ、と言うのならば、私も彼の歌による成功で劇団の一員としての活動から離れ、一人で舞台に立つ決心をしたのだ。
このようにして彼の北ドイツへの繋がりはチューリッヒのピアノから始まりハンブルク国立歌劇場のインテンダントの椅子に導かれたのだ。お祝いをハンブルクの市民に述べるべきかリーバーマン個人に対するベきか、難しい所だが、誕生日を迎えるのは彼なのだ。
皆から愛されているロルフ・リーバーマン、誕生日おめでとう。
彼の
ラーレ・アンデルセン
by higi (2012-09-13 21:22)