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エピソード:声楽授業(10) vocalizzo の重要性 [ L.Magiera著:RR]

R・ライモンディの声楽の勉強のエピソードで、度々出てくる"母音唱法=vocalizzo"について、レオーネ・マジエラ氏が、著書「ルッジェーロ・ライモンディ」の中で触れていますので、ちょっとご紹介します。

"vocalizzo "の重要性
ある人達は、"vocalizzo"が、本当に重要であるかどうかを質問してきます。

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エピソード:声楽授業(9)ローマ編(ピエルヴェナンツィ先生の初レッスン) [ L.Magiera著:RR]

8月12日の記事の続き。ルッジェーロが、18か19才(1959年ー1960年)頃の話です。バリトンのタッデイが紹介してくれたピエルヴェナンツィ先生の初レッスンの続きです。

ピエルヴェナンツィは、数分間だまって彼をじっと見つめていました。神の啓示を待っているように それから、彼に、だしぬけに命じました。
「さあ、"Folgore,Morte!"を歌いなさい。」と言いながら、こぶしで"シ♭"の鍵盤を激しく叩きました。(参考:楽譜下)

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エピソード:声楽授業(8)ローマ編(ピエルヴェナンツィ先生) [ L.Magiera著:RR]

8月9日の記事の続きです。18か19才(1959年ー1960年)の頃の話です。
サンタ・チェチリア音楽院を勝手に自主退学したことを、しばらくの間、両親に知らせることを躊躇しました。
父がそれを知ったら激怒すると思ったからです。(そりゃ、当然でしょ)

「しかし、どうして、世界的に有名な合奏団"Virtuosi di Roma"の指揮者レナート・ファザーノと口喧嘩なんかするんだ!」
ルッジェーロは、ペディコーニ先生が、個人レッスンをしてくれることを希望しましたが、高齢のシニョーラは、年齢的にも責任が持てないので、引き受けることはできないということでした。

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エピソード:声楽授業(7)ローマ編(ついにサンタ・チェチリア自主退学) [ L.Magiera著:RR]

8月7日の記事の続きです。
ルッジェーロは歌の勉強には必要ないからと勝手にピアノと体育をボイコット! ついに学長に呼び出されます。

一回目の時は、ファザーノ学長は、彼の理由を認めて、各教師達に会うことを勧告しました。ルッジェーロは約束しましたが、実行しませんでした。

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エピソード:声楽授業(6)ローマ編(サンタ・チェチリア) [ L.Magiera著:RR]

8月6日の記事の続きです。
大好きな先生エドヴィージャ・ギバウド が亡くなり、ルッジェーロは、悲しみをこらえて、ボローニャの両親の元に帰ってきました。

さて、新しい先生をどうするかを助言するのは、やはり、今では家族の古い友人のモリナーリ・プラデッリでした。
「今度は、方針を変更します、ママ」ルッジェーロは母ドーラの機嫌をとるためにおどけてみせました。母は、いつも息子が離れて行く時ちょっと落胆しました。
「太陽がいっぱいのローマに戻ります。今度はきっとママは満足すると思います、音楽院に入学するために試験を受けて、ディプロマをもらって卒業します!」(ほんとかな?)

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エピソード:声楽授業(5)ローマ編(エドヴィージャ・ギバウド) [ L.Magiera著:RR]

8月1日の記事の続きです。
ジュセッペ・タッデイ推薦のエドヴィージャ・ギバウド を訪ねることになりました。父も最終的には納得して彼をローマに送り出してくれたのです。(後にライモンディは、ローマでの生活は、とても楽しいものだったと語っています。それにローマの街は、大好きだそうです)
ギバウド先生ではありません、 Mafalda Faveroアール・ヌーヴォ様式の二階建ての邸宅の、"Ghibaudo"とだけ書かれた呼び鈴を鳴らし、小さいけれど趣味のいい上品な庭にある階段をあがって行きました。高齢のシニョーラ・ギバウドは、一人暮らしでした。古いグランドピアノとfin de siecle様式の家具のあるりっぱな客間に通されました。グランドピアノの上には、「最も愛する歌手へ」という献辞が書かれたチレアの大きな写真が飾られていました。すぐにお茶とお菓子が運ばれてきました。

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エピソード:声楽授業(4)ミラノ編 [ L.Magiera著:RR]

7月26日の記事の続きです。

カンポガッリアーニ先生のもとでは、とりあえずは聴講生ということでしたが、たまには歌わせてくれました。でもいつもバルダッサーレが、娘の死を悲しんで歌う「星は空に」です。(悪魔ロベルト歌いたい!)

しかし、授業は、目新しくて刺激的で、注目に値するものでした。この教室のレッスン生達はほとんどが普通の入学者ではなかったのです。たとえば、数ヶ月後には、ミラノ小劇場(Piccola Scala)でジョルジョ・ストレーレルのもとで歌うことになっている、ルイジ・アルヴァ、ローランド・パネライ、グラツィエラ・シュッティもその勉強のために来ていたりするのです。

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エピソード:声楽授業初日(3)そこに至るまで [ L.Magiera著:RR]

7月20日の記事の続きです。
Ettore Campogalliani(写真左)は、イタリアオペラの歌手で、彼のレッスンを受けてない歌手っているのかしら?というくらい著名なマエストロのようですね。
ざっと調べただけでも、Renata Tebaldi, Fiorenza Cossotto, Mirella Freni, Carlo Bergonzi, Aldo Protti, Luciano Pavarotti,Ivo Vinco,Luigi Alva, Ilva Ligbue.........

会計士の専門学校を3年で中退して、いよいよ歌の勉強開始です。
ライモンディは、16才でカンポガッリアーニ先生のレッスンを受け、ヴェルディ音楽院の入学準備をすることになりました。
今日は、カンポガッリアーニ先生のレッスン初日です。教室に行くと、20人くらい生徒がいて、すでにレッスンがはじまっていました。ルッジェーロに気づいた先生は、
先生:おや、誰だったかな? そうそう、モリナーリ・プラデッリが話していた、ジャンニ・ライモンディのボローニャの兄弟っていうのは君のことかな?
ルッジェーロは、遠い親戚でもなんでもない同郷の同じ姓の有名なテノールがいることを意識しはじめることになります。

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エピソード:声楽授業初日(2)そこに至るまで [ L.Magiera著:RR]

先日の記事で、10才から父と一緒に歌劇場通いが始まったことをご紹介しました。

ある時、ボイトの「メフィストフェレ」を見に行き、タイトルロールのジュリオ・ネーリの驚異的な力強い響きに親子共々興奮気味。凄い声だったね、と話しながら、夜道を我が家へ急ぎます。(家は、地図左の薄紫の丸印、劇場は地図右上の青色の印)
ルッジェーロは、
"Ecco il mondo"高音の"F"のアクートが気になり、父に、調子笛を持って来ているかを尋ねます。
「もちろんポケットにあるよ」
「パパ、ファの音をお願い」と言って、父からファの音をもらいます。ルッジェーロは、大きく息を吸って、高音のファの音を長く力強く響かせます。
「パパ、音は正しい?」と時々尋ねて、父が
「ああ、正確だよ」
と答えると

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エピソード:声楽授業初日(1)そこに至るまで [ L.Magiera著:RR]

ブログ仲間のedcさんがペーター・ホフマンの声楽個人授業初日の面白いエピソードを紹介されていますので、私も便乗してRRの「はじめてのお歌のレッスン」の様子をご紹介しましょう。

その前にそこに至までのエピソードを・・・・

RRは、オペラ愛好家の父チェーザレの影響で、幼い頃から、オペラのレコードを聴いて育ちます。二人の兄達は、父がレコードをかけると外に遊びに行ってしまいましたが、末っ子のルッジェーロは、いつも父と一緒に聴いて、歌をすぐに覚えてしまうのです。
こういう時の父親の反応は世界共通かもしれません。

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