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バス歌手の声の成熟と減退☆★《ロンバルディ》4人のテノールとソプラノが歌うアリアMP3 [ロンバルディ/ジェルザレム]

 シュロットの突然の降板で、急に歌うことになった《ロンバルディ》のパガーノ。この役は、若い時に歌う役なんでしょう、ライモンディ自身20代で歌っています。オペラ歌手の声は、キャリアを積むことにより成熟し、40代が、ピークのような気もします。あとは声だけの勝負は厳しいということかな....もちろん役によって違うと思いますが....どんなものか聞き比べてみましょうか。20代から60代、2番目がスタジオ録音、あとは全部ライブです。

RR:1969年(28才)ローマ
パヴァロッティ

レナータ・スコット

1971年(30才)スタジオ録
ドミンゴ
ドイテコム

1984年(42才)ヴェローナ
ルケッティ

リッチャッレッリ

2008年(66才)ナポリ
サルトリ
テオドッシュ

 最新のナポリのは、ちと伴奏がかみあってませんし、しどろもどろっぽいなぁ、まぁ、こういうこともありますでしょう。歌手生活44年の間にフランス語版イエルザレムを含めても30公演程度ですので、慣れた役とはいえませんし。しかし、このあとは、調子をあげて、ぐっとよくなってますから、ご安心をば。
 「声の消耗があるにしても、偉大な経験と舞台上のすばらしい存在感は、すべてを凌駕する....」というようなレビューとか、「同世代の歌手の多くに見られる声の揺れが皆無で、豊かな響きと声量に感服....」という感想もありました。

♪音声ファイルについて:
★上段の音声ファイルは、すべてR.ライモンディのパガーノ
第1幕「復讐」:第2場
パガーノと刺客たちは、兄アルヴィーノの寝室に忍び込み、ヴィクリンダ(兄アルヴィーノの妻)を部屋から引きづり出す。この時は、まだ間違えて父を殺したことをパガーノは知らない。
じつにひどい女だ!私がお前のことを忘れることができると思っていたのか。お前は喜びの絶頂にいて、私は悲しみの底にいていいものか? イタリアの火山が水から養分を得るように私もお前から遠く離れて愛の激情を増大させていたのだ。

★中段の音声ファイルは、オロンテのアリア:カバティーナ"La mia latizia infondere" 〜母ソフィアとの対話〜カヴァレッタ"Come poteva un angelo"
第2幕:第1場 小アジアのアンティオキアの国王の広間、王妃ソフィアとその子オロンテ登場
オロンテは、母にハーレムに捕われているジゼルダのことをたづね、彼女も自分に恋心を抱いていることを知り喜ぶ。「私の喜びを彼女の美しい心の中に浸したい!....」と歌う。オロンテは、改宗してジゼルダと結婚することをうちあける。すでに改宗している母ソフィアは喜ぶ。「天は、こんなに純粋な天使を作っておきながら、どうして彼女の目から真実を覆い隠すヴェールを取り除こうとされないのでしょうか。来て下さい、私を彼女のところに連れて行って下さい....」

★下段の音声ファイルは、ジゼルダのアリア、ドラマティックで、音程の跳躍と管弦楽に張り合う力強さが必要
第4幕「聖墓」:第1場 幻影
ジゼルダは、改宗して息をひきとったオロンテが天から、やさしく語りかける夢を見る。ふとわれにかえったジゼルダが「あぁ、なんという奇蹟、天国が今、暗い部屋に変わった,夢だったんだわ....でも夢ではなかった.....」と力強く歌う

参考:《ロンバルディ》《ジェルザレム》録音
関連記事:
・オペラ歌手と年齢(役柄と年齢)主要な役柄を演じた期間、年齢の一覧表

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・1965年ライブ《Verdi:ジェルザレム》
・ヴェルディ《イエルサレム》のソプラノのアリアVideoClip
・ヴェルディ《イエルサレム》VideoClip
・最新の「ロンバルディ」と余談MP3
・パガーノ-Ruggero Raimon

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