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ミラノ・スカラ座 2016-2017シーズン発表(2016.5.18) [オペラの話題]

 いろいろ注目すべき点はあるのかもしれませんが、普通のオペラファンにとっては、なんか魅力に欠けるシーズン.....トップクラスの歌手と言えば、ネトレプコとハンプソン、これが、なんと「椿姫」と「ドン・ジョヴァンニ」、あとはヌッチ(ナブッコとパパ・ジェルモン)とドミンゴ(Tamerlano テノール)ですけど何と言っても74才と75才.......またまたゼッフィレッリの「ボエーム」が再演されますが、ミミは今注目されているヨンチェヴァですけど、ロドルフォがねぇ、ロドルフォって柄じゃないし、まだピンカートンとかドン・カルロの方がいいんじゃないのかな。
 ネトレプコの「椿姫」は、ダムラウが2013年の開幕公演で歌った演出ではなく、その前のリリアナ・カヴァーニの演出なんですが、ネトレプコがあの演出なら歌っていいわよ....とか行ったのかしら? ドタキャンされたりしないのかしら。

 イタリアのオペラフォーラムでも、「がっかり.....ミランと同じ....」なんて言われています。詳細は、こちらでどうぞ。http://www.teatroallascala.org/it/stagione/2016-2017/opera/index.html

◎日程、キャスト等まとめたものが掲載されました。

La Scala Opera Season 2016-2017 – full dates and casts 18 May 2016 By gramilano

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masi

今日スカラはスター歌手に必ずしも好まれていません。ブーイングを受けるくらいなら必要ない、ウィーン、ザルツブルク、ニューヨーク、ロンドンなどだけでも十分、と考えている節もあります。ですからペライラはロジョーネに座ったりして、彼らとコンタクトを図り、このままでは著名歌手を呼ぶことが全く出来なくなる、と説いているようです。実際、オペラ歌手は大変な職業であることを認めねばなりません。かつてシュヴァルツコップフが生徒に対しホフマンスタールの言葉、『音楽家で有る事は他の職業すべてを合わせたものより難しい』を引用していたことがあります。彼女が言いたかった事は、人生すべてを其れのみに捧げるのでなくては音楽家になれない、他のことをしている余裕は全くない、ということです。ですから、ただ単にブーイングを浴びせるのではなく、その前に彼らがどういう人達か考えても良いのではないか、と思います。

スカラの聴衆の面倒なところは、彼らが声よりも言葉の表現を重視している事にあります。ですから外国人の歌手にはすぐにソッポを向きます。ネトレプコもドンナ・アンナを歌った時は無視され、冷たくあしらわれました。新聞もただ一言、『何を歌っているのか解らなかった』と書いただけでした。ですから今シーズンの開幕にジャンヌ・ダルコに起用された時は議論を呼び、シャーイが正当化するのに懸命でした。実際彼女は成功を収め、それが椿姫につながっているのでしょうが、それでも彼女度胸があるなー、と思います。メーイはジャンヌ・ダルコの時とても好演でしたし、イタリア人であることからも人気を博しています。

今回のプログラムを見て思ったのは、最近のオペラ界のリヴァイヴァルが感じられることです。極端なのは来年のザルツブルク・イースター・フェスティヴァルで、創立50周年を記念して1966年の第一回フェストに上演されたカラヤン演出のワルキューレを再現するということです。リヨンのオペラに至ってはバイロイトの1993年のトリスタンを上演します。スカラにおいてもツェッフェレーリのボエームはまだしもストレーラー演出の後宮が出てきたのには吃驚しました。現代風よみかえに限界が感じられ、聴衆にも受け入れらくなっている事の表れでしょう。又チケットが大量に売れ残っている現状からも来ているのでしょう。ただし、残っているものの大部分はロージェの後列のように良く見えない席であったりするので注意が必要です。ざっと計算してみるとそれだけでも600席位あります。構造上の問題です。

遠路はるばる訪れる人々にとってスカラはイタリア・オペラの殿堂でなくてはありませんが、定期会員となって年間のプログラムを通して鑑賞してみると、スカラはミラノの人にとって、我らがオペラ・ハウスであり、そこでイタリア物のみならず全てが上演されなくてはならないのだ、と思います。非常に意外に感じられたのはリヒアルト・シュトラウスが非常に受けていることで、ドイツ人にさえ難解な『影のない女』に皆熱狂していました。又、シェローの遺作というおまけがあったにせよ『エレクトラ』も成功でした。そうやってみてみると、椿姫、ボエーム、後宮、ナブッコが定期公演に含まれていないのが分かるように思います。要は外国からのお客さん向けでしょう。

Click here to download the brochure of the 2016/2017 Season

by masi (2016-05-20 03:59) 

keyaki

masiさん
リンクありがとうございます。
開幕公演が蝶々夫人というのはずーっと前から発表されていて、いつもなら歌手の名前も発表前に話題になりますが、今回はそれが全くなかった....結局ネームバリューのある歌手ではなかったということですね。今シーズンもM.アルバレスが「西部の娘」をキャンセルしたので、歌手については、それほど変ってないということでしょうか。

椿姫もどうせなら、ルキーノ・ビスコンティまでさかのぼればもっと話題になるのではないですか?

ペレイラさんはビジネスマンですから、勝算はあるんでしょうね。

ネトレプコは、このところメトとかロンドンとか(日本では大サービスで歌いましたが)シーズン発表後にキャンセルしていますから、さてどうなるか....まあ、代わりはいくらでもいますけど。


by keyaki (2016-05-21 11:29) 

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