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ヨナス・カウフマンはドミンゴの後継者....(2016.3.11) [オペラ歌手]

 プラシド・ドミンゴのインタビューがラ・レプッブリカのweb版にアップされました。ドミンゴは2月25日からミラノ・スカラ座の「二人のフォスカリ」に3月12日まで出演中なのでミラノ滞在中です。
 記事の見出しは、Placido Domingo: "Cantate con me contro i puristi" / Mezzo secolo di musica, sempre al top, tra nuovi territori e culto della tradizione. Intervista all’artista spagnolo che ritorna alla Scala di Milano con “I due Foscari” (11 marzo 2016)

scala_domingo2016.jpg

「ドミンゴにとって、ドミンゴの後継者は誰ですか?」という質問に、「ヨナス・カウフマンは私の好みに合っているし私のレパートリーをほとんど歌っている。ファン・ディエゴ・フローレスとメキシコのハビエル・カマレナも素晴らしい。イタリア人の中では、ファビオ・サルトーリ、フランチェスコ・メーリ、ヴィットリオ・グリゴーロ、ジョルジョ・ベルッジも素晴らしい。」と答えています。

 この中で、えっと思ったのが、ジョルジョ・ベルッジって誰よでした。カウフマンとかフローレスとかグリゴーロは、この手の質問には、よく登場する名前です。ドミンゴは必ずメキシコの歌手の名前を挙げますが今までだとビリャソンとかバルガスでしたが、カマレナになったんですね。ファビオ・サルトーリ、フランチェスコ・メーリ、ジョルジョ・ベルッジは、ドミンゴがバリトン役にシフトして、共演している歌手ですから、名前がすらっと出て来たのだと思います。スカラ座の「二人のフォスカリ」もメーリと共演(写真上)していますし。こういう質問はドミンゴも答えにくくて当たり障りなくはぐらかしているのではないかと思います。オペラは家元制度でもなんでもないので後継者とかって聞かれても困りますよね。ドミンゴとしては、オペラの伝統を引き継いで欲しいということだと思います。

 もう一つ面白いな、と思ったのが、このインタビューがドイツ語圏だと「ドミンゴがヨナス・カウフマンを後継者とみなしている....」みたいな見出しで配信されるんですね。インタビュー記事全文ではなく、ほんの一部の紹介記事にして、そのうえそこが主な内容になってしまっています。要約するにしても、元記事とはずいぶん印象が違ってきます。下記のようにタイトルは2種類あります。
Placido Domingo betrachtet Kaufmann als seinen Nachfolger
Placido Domingo sieht Jonas Kaufmann als seinen Nachfolger

参考:
ヨナス・カウフマン (Jonas Kaufmann 1969年7月10日 - )
ファン・ディエゴ・フローレス(Juan Diego Flórez、1973年1月13日 - )
ハビエル・カマレナ Javier Camarena 1976年3月26日 - )
ファビオ・サルトーリ Fabio Sartori
フランチェスコ・メーリ (Francesco Meli 1980年 - )
ヴィットリオ・グリゴーロ (Vittorio Grigolo 1977年2月19日 - )
ジョルジョ・ベルッジ (Giorgio Berrugi 1977年7月29日 - )


 2009年のドミンゴのインタビューでは.....
ドミンゴが後進のテノールについてコメント:バルガス、フローレス、グリゴーロ、おまけでカウフマン

 ドミンゴが言ったわけではないが....こんな記事も。同じ2009年。
カレーラスのオペラ引退報道と今後の有力テノール(ビリャソン、フローレス、カウフマン、リチートラ、グリゴーロ)


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コメント 7

bchama

カウフマンはmetのマノン・レスコーをキャンセルして、アラーニャが歌っていますけれど、アラーニャは出てこないのですね。(笑)
オポライスもアラーニャも使われすぎと思います。マノンの後は喋々夫人ですから、アラーニャは要領が良いからまあ大丈夫でしょうが、オポライスが心配ですね。それとも、花の色が美しいうちに、稼ぐという作戦でしょうか。私は、素人ですから、あまり良くわかりませんが、オポライスは喉を壊しそうな気がします。
by bchama (2016-03-12 22:19) 

keyaki

bchamaさん
そうですね。ちょっと前は言われてたんですよ。アラーニャは、マルセロ・アルバレス、ホセ・クーラと「ポスト三大テノール」と言われていたので、すでにキャリアを築いたテノールとしてもう、なにをやってもOKの歌手ということですね。

そういう記事を書いたのを思い出しました。2004年に書いてます。
『ドミンゴが後継者を「指名」??』
http://keyaki.blog.so-net.ne.jp/2004-12-14
アラーニャ、クーラ、リチートラですけど、コメントにもありますが、私は、アラーニャ、クーラ、アルバレスでしょ、と思いました。年齢的にもりチートラは、カウフマンとほぼ一緒ですから。
コメントに全文ありますのでコメントも読んでみて下さい。

>オポライスもアラーニャも使われすぎと思います
アラーニャもドミンゴ同様、忙しい方がいいみたいです。お金を稼がなきゃというのもあるようですから、今回のマノン・レスコーは、メトにとっても、アラーニャにとってもラッキーだったとおもいます。だってずーっとニューヨークにいなきゃならないわけですから。

オポライスは家族のためにも行ったり来たりじゃなくてまとめて働いて、まとめて休むというスケジュールなんでしょうね。年間でみれば、そんなに過密ではないみたいです。

by keyaki (2016-03-12 23:48) 

bchama

でもね、keyakiさん、聞く方としては最高の状態を聞きたいわけですから、あまり長時間舞台に立ち続けると、やはり、喉は痛むわけですよね。練習と実際の演奏は、素人ながら、消耗の程度が違うと思うのですがいかがですか。

確かに、移動も体力を使うので、問題ありでしょうから一地点で歌うほうが良いというのはあるでしょうけどね。
まあ、オペラは演奏を聴く日にちによっても印象がガラッと変わりますから、こちらの受ける印象も違いますけどね。

ドミンゴは、今年、近くで見る機会があって、印象的には、肩幅が、日本人の2~3倍ある印象で、特別の人の様に思われました。
by bchama (2016-03-13 01:11) 

keyaki

bchamaさん
その通りですよね。
個人差はあるでしょうけど、最終的には過密スケジュールの場合は、体調不良にも当たる確率が多いので、キャンセルすることが多くなりますし。
グリゴーロによれば、ポップスだとプロモーションツアーで世界中を回ることになるからオペラのほうが楽って言ってます。身体的にも喉の調子を保つためにもってことでしょう。でもオペラの合間に頻繁にコンサートをあっちこっちでやればポップス歌手と同じになっちゃいますよね。ビリャソンとかカウフマンがそうですけど、やっぱりキャンセルが多くなるのは当然ということでしょうね。
オペラは伝統的に最低でも中二日は休まないと喉が回復しないと言うことになっていますから、特別なことがない限り歌手もそれを守っているようですし、劇場側もそういうスケジュールをくんでいますよね。

>まあ、オペラは演奏を聴く日にちによっても印象がガラッと変わりますから、こちらの受ける印象も違いますけどね。

ドミンゴはテノールにしては背も高くて大きいですよね。今回のインタビューでも「喉の訓練はすでにできてるし、技術も取得してるけど喉は謎です...」みたいなことを言っています。

by keyaki (2016-03-13 10:34) 

ユカリ

ヨナスカウフマンの大ファンです。
幼稚な質問ですが、アーチエンターテインメントなるところが、
今年の11月に大阪フェスティバルホールにて開催すると、
チケット販売をしているのですが、本当でしょうか?
ファミマでの発券まであと数日、疑惑は増すばかり。
御指南いただければ幸いです。

by ユカリ (2016-03-18 09:34) 

keyaki

ユカリさん
ずいぶん先の話なので、その時の体調は分かりませんが、オペラと違って、本人抜きのコンサートはあり得ませんから、万一の場合は、払い戻してくれますし。
by keyaki (2016-03-18 10:07) 

ユカリ

Keyaki様

御指南ありがとうございます。
思い切って購入にふみきります。
それまでのスリルを楽しみます。
by ユカリ (2016-03-18 13:53) 

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