ロンドンのロイヤル・オペラハウスの Live Cinema 日本でも一日遅れで上映:今月は「愛の妙薬」 [オペラの話題]
★11月29日ロンドン時間18:50(日本時間30日午前3:50)からBBC RADIO 3で放送されます。→ Donizetti's L'elisir d'amore
今ロンドンで上演中の「愛の妙薬」、昨夜(27日)見てきました。舞台をご覧になったロンドン在住のオペラファンの皆さんにも、また各レビューでもとても評判がいいので、楽しみにしていましたが、本当に素晴らしいできであっというまの3時間でした。
案内役の方が「はじめてのオペラに最適です」と紹介されていましたが、確かに誰も死なないし(ネモリーノの叔父さんは死ぬけど) ハッピーエンドだし、オペラ初体験の人がオペラ嫌いになることはないでしょう。でも、けっこうたいくつしちゃうのもあるので、どれでもってわけには....今回のROHのはおすすめです。ネモリーノ、アディーナ、ドゥルカマラ、ベルコーレ、それぞれの性格の解釈が非常に的確でそれに従ってそれぞれが最高の役作りをしていました。だから、性格悪いアディーナとか、間抜けなネモリーノっていうかんじがなくて、とても楽しめました。ああいう幼なじみっていますよね。ほんとほのぼのって感じで幕が下りました。(ちなみにメトのネトレプコとポレンザーニのは私にはたいくつな部類、化粧濃すぎだし...)
「愛の妙薬」が好きになったのは、ゲオルギューとアラーニャのDVD(リヨン歌劇場の)を見てからかな....演出も出演者もよくて、ドゥルカマーラの奥さんらしき中年のおばさん(歌わない役)がけっさくでした。マチェラータ音楽祭のは、ドゥルカマラがシュロットで、ネモリーノはまん丸マチャド、これも面白かった。ドゥルカマラはブッフォ系の歌手さんよりも意外性のある歌手が好きかも...なのでターフェルのドゥルカマラも嬉しかったです。最初にターフェルのインタビューがありましたが、アムステルダムでエルビス・プレスリーのドゥルカマラをやった....と話していました。薄汚い白衣ではなくギンギラギンの衣装です。画質が悪いですけどYouTubeで見られます。
カーテンコールの写真はLive Cinemaの日、26日のものです。ロンドン在住のkyokoさんに頂きました。「ファウスト」の時は前に"CAIO! MAMMA E PAPA" 後ろにI Londonと書いたTシャツに着替えてでてきましたが、今回は、意味不明のODLR THANKS でした。なんだろう...なにかの頭文字だろう...といろいろ考えましたが、先頃亡くなった「オスカー・デ・ラ・レンタ ありがとう」ではないかと.....違うかもしれませんけど。
ポスターにもワンコがいますが、舞台にも登場するというので楽しみにしていましたが、あっというまに舞台を駆け抜けたのでよくみえませんでした。アルフィー君というジャック・ラッセル・テリアなんだそうです。小さくてとてもかわいいワンコですよね。
映画館でオペラハウスの舞台を見る企画もいろいろあるようですが、今のところ私が体験したのはメトのHD上映とROHのLive Cinemaだけ。
メトのHD上映は1ヶ月遅れとはいえ、数日間上映しますし、数年前からやっていますのでそれなりに知名度もあって、演目でバラつきはあるんでしょうが、そこそこの集客力があるようです。グリゴーロが出るので重い腰を上げて、やっと今年の5月に初体験でした。
ROHのLive Cinemaが、メトのHD上映と異なるのは、ロンドンで上演中のオペラが数時間遅れで見られることと「一回限り」ということです。ROHの場合、今までバレエは上映していたようですが、オペラは全プログラム上映は初めてです。従って、認知度が低いということもあって、150席くらいあるシアターでお客さんは10人程度、「新宿バルト9」で15人だったかな。 今後、カウフマンの「アンドレア・シェニエ」(カウフマンはジェラールにしか見えないな...)、ターフェルの「オランダ人」と続きますので、Live Cinema 存続のためにもぜひ都合をつけて足を運んで頂きたいです。Live Cinema上映劇場はこちらで →http://t-joy.net/roh_2014/movie.html
関連記事:
ROH「愛の妙薬」(2014.11.18〜12.13) ☆ 日本でも一日遅れのLive Cinema(11月27日)
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愛の妙薬(1)プレスリー・ドゥルカマーラとネモリーノは誰?
《愛の妙薬》(2)まん丸マチャド、フローレス、Mr.ビーン・ヴィリャゾン
新国立劇場《愛の妙薬》リーフレット 石戸谷 結子のエッセイ読んだ人いますか....
新国《愛の妙薬》2010.4.15
今ロンドンで上演中の「愛の妙薬」、昨夜(27日)見てきました。舞台をご覧になったロンドン在住のオペラファンの皆さんにも、また各レビューでもとても評判がいいので、楽しみにしていましたが、本当に素晴らしいできであっというまの3時間でした。
案内役の方が「はじめてのオペラに最適です」と紹介されていましたが、確かに誰も死なないし(ネモリーノの叔父さんは死ぬけど) ハッピーエンドだし、オペラ初体験の人がオペラ嫌いになることはないでしょう。でも、けっこうたいくつしちゃうのもあるので、どれでもってわけには....今回のROHのはおすすめです。ネモリーノ、アディーナ、ドゥルカマラ、ベルコーレ、それぞれの性格の解釈が非常に的確でそれに従ってそれぞれが最高の役作りをしていました。だから、性格悪いアディーナとか、間抜けなネモリーノっていうかんじがなくて、とても楽しめました。ああいう幼なじみっていますよね。ほんとほのぼのって感じで幕が下りました。(ちなみにメトのネトレプコとポレンザーニのは私にはたいくつな部類、化粧濃すぎだし...)
「愛の妙薬」が好きになったのは、ゲオルギューとアラーニャのDVD(リヨン歌劇場の)を見てからかな....演出も出演者もよくて、ドゥルカマーラの奥さんらしき中年のおばさん(歌わない役)がけっさくでした。マチェラータ音楽祭のは、ドゥルカマラがシュロットで、ネモリーノはまん丸マチャド、これも面白かった。ドゥルカマラはブッフォ系の歌手さんよりも意外性のある歌手が好きかも...なのでターフェルのドゥルカマラも嬉しかったです。最初にターフェルのインタビューがありましたが、アムステルダムでエルビス・プレスリーのドゥルカマラをやった....と話していました。薄汚い白衣ではなくギンギラギンの衣装です。画質が悪いですけどYouTubeで見られます。
カーテンコールの写真はLive Cinemaの日、26日のものです。ロンドン在住のkyokoさんに頂きました。「ファウスト」の時は前に"CAIO! MAMMA E PAPA" 後ろにI Londonと書いたTシャツに着替えてでてきましたが、今回は、意味不明のODLR THANKS でした。なんだろう...なにかの頭文字だろう...といろいろ考えましたが、先頃亡くなった「オスカー・デ・ラ・レンタ ありがとう」ではないかと.....違うかもしれませんけど。
ポスターにもワンコがいますが、舞台にも登場するというので楽しみにしていましたが、あっというまに舞台を駆け抜けたのでよくみえませんでした。アルフィー君というジャック・ラッセル・テリアなんだそうです。小さくてとてもかわいいワンコですよね。
映画館でオペラハウスの舞台を見る企画もいろいろあるようですが、今のところ私が体験したのはメトのHD上映とROHのLive Cinemaだけ。
メトのHD上映は1ヶ月遅れとはいえ、数日間上映しますし、数年前からやっていますのでそれなりに知名度もあって、演目でバラつきはあるんでしょうが、そこそこの集客力があるようです。グリゴーロが出るので重い腰を上げて、やっと今年の5月に初体験でした。
ROHのLive Cinemaが、メトのHD上映と異なるのは、ロンドンで上演中のオペラが数時間遅れで見られることと「一回限り」ということです。ROHの場合、今までバレエは上映していたようですが、オペラは全プログラム上映は初めてです。従って、認知度が低いということもあって、150席くらいあるシアターでお客さんは10人程度、「新宿バルト9」で15人だったかな。 今後、カウフマンの「アンドレア・シェニエ」(カウフマンはジェラールにしか見えないな...)、ターフェルの「オランダ人」と続きますので、Live Cinema 存続のためにもぜひ都合をつけて足を運んで頂きたいです。Live Cinema上映劇場はこちらで →http://t-joy.net/roh_2014/movie.html
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こんばんは、いつも興味深く読ませて頂いておりました。
今回初めて書き込みさせて頂きます。
aratyと申します。オペラ初心者ですが、宜しくお願い致します。
初っ端からちょっとネガティブ発言お許し下さい。
私も見に行って来たんですが...私が行った劇場の音量設定が大きすぎて...
耳が痛くなってしまって、楽しむどころではありませんでした。
係員さんにも言ったんですが、殆ど変わらず...。
そして、たぶん機材の不調で音が割れていて、素敵な歌唱が台無しに
なってしまっていたのも残念でした。
途中で帰ろうかとも思ったのですが、舞台はとても楽しそうだったし、
グリゴーロの「Una furtiva lagrima」は是非聞きたかったので、この拷問を
何とか乗り切りました。
その「Una furtiva lagrima」ではギアを一つ上に上げた感じ...とでも言えば
良いんでしょうか、更に良い歌唱だった様に思いました。
1回きりのチャンスなのに、劇場選びを間違ってしまって本当に残念です。
ROHのLive in Cinemaのオペラは、昨シーズンはキーチェンの「ドンG]と
カウフマンの「マノン・レスコー」をやりましたね。
ROH物では、その前には「トゥーランドット」「カルメン(3D)(録画)」も日本で
上映がありました。
どれも認知度の低さからなのか、お客さんの入りは少なかったです。
私は「(家でのビデオ鑑賞に比べて)集中して鑑賞できる」という理由で、
映画館でのオペラ鑑賞は好きです。
ROH Live in CinemaもMET並みに広く認知されて、集客できるプログラム
になってくれると嬉しいですね。
大概「平日夜」になってしまうのがネックだとは思いますが、「ディレイ中継」
というプレミア感をもっと上手く宣伝すれば良いのにとは思います。
by araty (2014-11-29 19:22)
aratyさん
コメントありがとうございます。
映画館の音響設備は問題有りのところがけっこうあるようで、
どうしても大き過ぎるということになりがちのようですけど、頭が痛くなるほどだと、金返せ!ですね。
>昨シーズンはキーチェンの「ドンG]とカウフマンの「マノン・レスコー」
ということはオペラの全プログラムを上映するのがはじめてってことですか。映画館によって上映しないのもあるみたいですけど。
昨シーズンまでは、日本の映画館が勝手に選んだんでしょうが、どういう基準で二つだけ選んだんでしょう。
グリゴーロが出た「ファウスト」とか「リゴレット」の方が内容的に面白いと思いますけど。
なにはともあれ客の入りが悪くても続けてほしいですね。
METは他のオペラハウスのものを上映させないようなしばりのある契約にしているそうですけど、演出とか、歌手のトレードとか、ギャラとかは協力関係にあるのに、共存共栄できるはずですよね。
by keyaki (2014-11-29 22:22)
お久しぶりです。ROHの映画館中継ですが、去年はユナイテッドシネマが全国上演したので、わが地元でも「ドン・ジョヴァンニ」を何とか視聴できましたが、今年は上映館も都会に絞られてしまい、平日の夜~深夜という時間帯もあって見に行くことができません。「愛の妙薬」も「アンドレア・シェニエ」も見たかった~~!です。
by Sardanapalus (2014-12-02 21:13)
Sardanapalusさん
>去年はユナイテッドシネマが全国上演
ということは客の入りが悪くて撤退したってことですよね。
メトのLive in HDがそこそこ客が入っているとすれば、夜遅いというのがネックかも....
ROHのlive in Cinemaは、私よりずっと若い人が来ていました。年金世代を呼び込もうとすると時間帯がちょっと遅すぎなんですよね。
by keyaki (2014-12-03 15:48)