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不運続きのスカラ座 ☆ カウフマン降板(2014.10.3,4 アバド追悼コンサート) ☆ アラーニャ、スカラ座復帰せず! (2014.9.5) ☆ やっとスカラ座2014-2015シーズン発表(2014.6.17) ☆ スカラ座2014-2015シーズン概要....アレクサンダー・ペレイラ次期総裁発表(2014.3.27) [オペラの話題]

◎行きがかり上ご報告。「三度目の正直」とはならず....「2度あることは3度ある」ということでジャパンツァー全部キャンセル。呼び屋の発表では、来年2015年の5月28(大阪)、30日(東京)、6月1日(川崎)に延期だそうです.....(2014.10.15)

*スカラ座とは関係ないですが、行きがかり上メモしておきます。ヨナス・カウフマンは10月7日のブダペストのコンサートもキャンセルした模様.....(2014.10.6)
 10日のバルセロナもキャンセル(2014.10.7)
 13日のルツェルンもキャンセル、来日に備えての用心ということかな..(2014.10.7)

参考:10月4日にLa stampaのインタビュー記事(オペレッタのアルバムについて)がありますが、「喉の調子はどうですか?」と尋ねられています.....本当は、ミラノでインタビューの予定だったんでしょうけど、ミュンヘンの自宅に電話でインタビューしたようです。

◎このところトラブル続きのイタリア・オペラ界、トリノのノセダ、ローマのムーティ、ナポリのルイゾッティが相次いで辞任、ローマ歌劇場は、組合との交渉決裂、オケと合唱団員の大半を解雇、今後は外部委託でやる...とかの話もあったり....

 さて、スカラ座は、アレクサンダー・ペレイラ新総裁就任以来、不運続きで、今回の「アバド追悼コンサート」のヨナス・カウフマン降板の経緯を説明、10月2日の記者会見だと思います。

 「一昨日(9/30)の午後8時に、カウフマンがボストンで歌った後、喉頭炎になっちゃったんで無理かもしれない、と連絡してきた。すぐに代役さがしををはじめた。夜中の3時(10/1の早朝)にカウフマンが正式に辞退してきた。結局昨日の午後、コヴェントガーデンの力添えもあってマシュー・ポレンザーニの出演契約をとりつけた。ちょうど、11月3日からのイドメネオに出演するので運良く予定が空いていたことに感謝。ソプラノのAnja Harterosは、クレジットカードとパスポートを忘れて、飛行場から引き返したが、なんとか今日のリハーサルに間に合うように到着するはず。いろいろあるが、すべてうまく行くと思う。」と語った。お疲れさまでした.....こういうことには慣れっこのペレイラ氏ですが、「不運続きのスカラ座」なんて記事も出ていますが、確かに....いろんなことが重なってお気の毒様です。

・ペレイラ新総裁就任以降のスカラ座の災難 (LA MALEDIZIONE DELLA SCALA )
1.新演出の「アイーダ」の指揮者マゼールが亡くなった(代わりはメータに決定)
2.プレートル90歳のお祝いコンサート「ウェルテル」が、プレートルの大腿骨骨折で中止に
3.バレーの「ロメオとジュリエット」Ivan Vasilievが健康上の理由で辞退
4.「アバド追悼コンサート」看板歌手のカウフマンが辞退、事なきを得たがハルテロスの忘れ物事件
この記事ではとりあげていませんが、「アラーニャのスカラ座ボイコット宣言」なんてのもあります。(2014.10.4追記)

*  *  *  *  *  

◎ヨナス・カウフマンが健康上の理由で10月3、4日のアバド追悼特別コンサート(ヴェルディのレクイエム)を降板しました。代わりは、ポレンザーニ。
 相変わらずきつきつのスケジュール、9月27日ボストン、10月3、4日ミラノ7日ブダペスト10日バルセロナ13日ルツェルン、18日からいよいよ日本.....(2014.10.2)


◎アラーニャの名前がトスカから消えました。代わりはまだ決まっていないようです。
 アラーニャがスカラ座で見た「コジ」と「オリー伯爵」はアラーニャが言っているようなブーイングはなかったようです。イタリアのオペラフォーラムのコメントによれば、つまりこの二つの演目は超たいくつでブアトーリさんたちも眠っていたとか....確かに彼らが手ぐすね引いて待っているのは、ヴェルディのものですよね。巡回ブログのふくきちさんがちょうどこの時期スカラ座で両方とも鑑賞したそうですが、「3公演見ましたが、その中では、客席から声が飛んだのは1回だけだと思います.....むしろ活気がなくて拍子抜けな印象でした。(客席に熱気がない感じでした)」ということです。「オリー伯爵」は、フローレスが初日だけで降りちゃいましたし、コジはB組で知名度のある歌手ゼロ状態でした。契約していないのだから、断るのに言い訳の必要ないと思いますけどね.....(2014.9.18)

 ◎ジョルジュ・プレートル(Georges Prêtre, 1924年8月14日 - )の90歳のお祝いに企画された「ウェルテル」は、プレートルの大腿骨骨折(6月)療養のため延期というかとりあえず中止になりました。2015年に予定しているようです。。
Una comunicazione dal M° Prêtre (2014.9.9追記)


◎シーズン発表では、下記のようにロベルト・アラーニャのスカラ座復帰(ウェルテルとトスカ)が発表されましたが、結局アラーニャは、スカラ座には出ないことに決めたそうです。
・La stampa:Alagna scappa dalla Scala: “Troppi fischi”
・Corriere della sera:Alagna dice no a Milano:«Alla Scala troppi fischi, non ci torno»
・Repubblica:Bufera alla Scala, Alagna rinuncia al ritorno: "Troppe contestazioni agli spettacoli"
the guardianからまとめ記事が出ました。
La Scala's catcalling loggionisti continue their restiveness(2014.9.8追加)

 ペレイラ氏に説得されて、スカラ座に出るつもりだったけれど、7月の初めに2週間ミラノに滞在してスカラ座の公演(コジとオリー伯爵)を全部見て、全公演口笛でひどくやじられた(これはかなり誇張して言っているようです.....天井桟敷の元締めは「普通」だったと否定、アラーニャの振る舞いは「幼稚」とコメント)のを 目の当たりにして、気が変わった.....ということらしい。もしかして、パートナーのクルザックもやじられたの? アラーニャも50歳過ぎてますから、若ければ、2006年のリベンジ!と意気込んだんでしょうが、 あえて火中の栗を拾うようなことはしたくない....ということでしょう。スカラ座の伝統とも言えるヤジ、過去にはレタスが投げられたり、子猫がパラシュートで舞い降りたりというようなこともあったりで、今でも他の劇場とは違うようですが、ほんの一部の観客の態度を気にしてもね.....ペレイラ氏も天井桟敷の代表?と話し合いをしていい方向にもっていこうと努力したようですが.....残念な結果になってしまいました。(2014.9.6追記)

*  *  *  *  *  

◎6月17日正午に2014-2015シーズン発表がありました。ルッジェーロ・ライモンディがヌッチと一緒に「セビリアの理髪師」に....グリゴーロは「ルチア」と予想通り「ボエーム」と「愛の妙薬」に出演。ダブルキャストの日程が発表されていませんね。(2014.6.17)



ウェルテル」コンサート形式:2014年11月23,25日
 Georges Prêtre :Beatrice Uria Monzon, Hélène Guilmette, Roberto Alagnap, Laurent Naouri

プレートルの大腿骨骨折リハビリのため中止

開幕公演フィデリオ」新演出:2014年12月7, 10, 13, 16, 20, 23日
 Daniel Barenboim, Deborah Warner
  Anja Kampe, Mojca Erdmann, Florian Vogt, Falk Struckmann, Peter Mattei

・ツィンマーマン「兵士たち」新演出(ザルツブルグ共同制作):2015年1月17, 20, 25, 27, 31/2月3日
 Ingo Metzmacher, Alvis Hermanis /

・「ポッペアの戴冠」新演出(パリ共同制作):2015年2月1, 4, 7, 10, 13, 17, 20, 27日
 Rinaldo Alessandrini,Robert Wilson
  Miah Persson,Monica Bacelli, Silvia Frigato, Sara Mingardo

・「アイーダ」新演出:2015年2月15, 18, 21, 25 /3月1, 11, 14日
 Lorin Maazel Zubin Mehta, Peter Stein
  Kristin Lewis, Anita Rachvelishvili, Fabio Sartori, George Gagnidze/Ambrogio Maestri

・「ルーチョ・シッラ」新演出(ザルツブルグ共同制作):2015年2月26, 28/3月 3, 12, 15, 17
 Marc Minkowski, Marshall Pynkoski : Rolando Villazón

・「カルメン」:2015年3月22, 24, 28 / 6月4, 6, 9, 13, 16日
 Massimo Zanetti, Emma Dante
 Elīna Garanča/Anita Rachvelishvili, Elena Mosuc/Nino Machaidze, José Cura/ Francesco Meli

・「トゥーランドット(ベリオ版)」新演出(アムステルダム制作):2014年5月1, 5, 8, 12, 15, 17, 20, 23日
 Riccardo Chailly, Nikolaus Lehnhoff
 Nina Stemme, Maria Agresta, Aleksandrs Antonenko ,Alexander Tsymbalyuk

・ジョルジオ・バティステリ「CO2」新演出:2015年5月16, 19, 22, 24, 27, 29日
 Cornelius Meister, Robert Carsen

・「ランメルモールのルチア」:2015年5月28, 31/ 6月3, 5, 8, 11日
 Stefano Ranzani,Mary Zimmerman
  Diana Damrau/Elena Mosuc, Vittorio Grigolo, Gabriele Viviani

・「カヴァレリア/パリアッチ」:2015年6月12, 15, 17, 20, 23日
 Carlo Rizzi,Mario Martone
 カヴァレリア:Elīna Garanča, Mara Zampieri, Jonas Kaufmann
 パリアッチ: Fiorenza Cedolins, Marco Berti, Marco Vratogna

・「トスカ」:2015年6月22, 24, 27, 30 / 7月3, 6日
 Nello Santi, Luc Bondy:Beatrice Uria Monzon, Roberto Alagna, Željko Lučić

・ロッシーニの「オテロ」新演出: 2015年7月4, 7, 10, 14, 17, 20, 24日
 John Elliot Gardiner, Jürgen Flimm
  Olga Peretyatko, Annalisa Stroppa, Gregory Kunde, Juan Diego Flórez

・ドニゼッティ(女王三部作)のオペラ・コンサート:2015年7月23日
 Marco Armiliato:Edita Gruberova,アカデミア研修生

・「セビリアの理髪師」: 2015年7月27, 29, 31 / 8月 2, 4, 6, 8, 10日
 Massimo Zanetti, Jean Pierre Ponnelle
 Leo Nucci,Ruggero Raimondi,Massimo Cavalletti,アカデミアの研修生

・「ボエーム」:
 2015年8月19, 22, 25, 26, 28, 29, 31 / 9月2日
 Gustavo Dudamel, Franco Zeffirelli
 Maria Agresta/Ailyn Pérez, Vittorio Grigolo/Ramón Vargas, Massimo Cavalletti/Gabriele Viviani

・「愛の妙薬」:2015年9月18, 21, 25, 28 / 10月6, 10, 13, 17日
 Nello Santi,Grischa Asagaroff
  Eleonora Buratto, Vittorio Grigolo/Atalla Ayan, Michele Pertusi

・「ファルスタッフ」:2015年10月14, 16, 19, 21, 24, 26 / 11月4日
 Daniele Gatti,Robert Carsen
 Eva Mei, Marie-Nicole Lemieux, Eva Liebau, Laura Polverelli, Nicola Alaimo, Massimo Cavalletti,Francesco Demuro

クルターグ・ジェルジュ "Endgame"新演出(ザルツブルグ共同制作):2015年10月29, 31 / 11月3, 6, 8, 13日
 Ingo Metzmacher, Luc Bondy:

Expo期間中5月1日〜10月31日までのプログラム
 http://www.teatroallascala.org/includes/doc/2014-2015/brochure-expo.pdf

☆特別コンサート(声楽関係):
・クラウディオ・アバド記念:ヴェルディ「レクイエム」2014年10月3,4日
 Riccardo Chailly:Anja Harteros, Elīna Garanĉa, Jonas KaufmannMatthew Polenzani, Ildebrando D'Arcangelo
・レオ・ヌッチ,James Vaughan(ピアノ):2015年6月21日
・ホセ・カレーラス、Lorenzo Bavaj(ピアノ):2015年7月30日
・トーマス・ハンプソンとMartin Grubinger:2015年10月25日
・チェチリア・バルトリ:Concerto finale Expo 201 "Omaggio a Vivaldi" 2015年10月27日

☆リサイタル:Ian Bostridge, Diana Damrau, René Pape, Anja Harteros, Daniela Barcellona, Ramón Vargas, Christian Gerhaher

*  *  *  *  *  *  *  *

◎下のmasiさんのコメントにもあるように、ペレイラ氏の件でもめているようです。最新情報では、ペレイラ氏は、任期6年の予定が、2015年12月までの期限付き総裁就任に決まったようですが、ペレイラ氏はそれで納得したんでしょうか。つまりすぐにでもクビにしたいけどミラノExpoがあるので....ということなんですが。なんかよくわからん.....つまりはメンツの問題? ザルツブルグのおさがりがいやなら、それはダメですむことじゃないの? 権力を持ってる人たちってめんどくさいね。それで来シーズンはいつ発表するんですか! (2014.5.16追記)

 スカラ座のシーズン発表は4月末だったり、5月だったりで、まだ正式な発表はありませんが、ラ・レプッブリカに記事 "La Scala presenta la sua stagione low cost: 20 appuntamenti a metà prezzo"が掲載され、来シーズンのプログラムの概要が分かりました。
 ペレイラ総裁がどのように腕をふるうのか........ミラノExpo2015期間中(5月1日〜10月31日)は毎晩オペラ公演をやるということもあり、例年オペラは、15演目くらいですが、20演目もやっちゃうようですし、条件付きのようですが、チケットも半額.....とか.....その他すでにスカラ座名物の天井桟敷の人々のブーイング対策にも乗り出しているとか.....こちらのブログ「クラシックおっかけ日記」に詳しい記事があります。「アレキサンダー・ペレイラのスカラ座フーリガン対策

◎スカラ座2014-2015シーズン概要(レプッブリカとその他の情報)

1.「フィデリオ」Deborah Warner演出:開幕公演、Florian Vogt主演、バレンンボイム指揮

2.「トゥーランドット」:ミラノExpo2015期間中、次期音楽監督シャイー指揮、(Antonenko, Stemme)

3.「ヴェルディのレクイエム」:Jonas Kaufmann, Gabriele D'Arcangelo,Anja Harteros

4.「天地創造」:Zubin Mehta指揮

5.「アイーダ」: Lorin Maazel マゼール指揮、Peter Stein新演出

6.「トスカ」:ロベルト・アラーニャが戻ってくる(2006年アイーダで舞台放棄)

7.「ボエーム」ゼッフィレッリ演出:ドゥダメルがヴェネズエラのシモン・ボリバル・ユース・オーケストラを引き連れ演奏……スカラ座管弦楽団はその間夏期休暇をとる

8.モーツァルトの「ルーチョ・シッラ」

9.ロッシーニの「オテロ」: Juan Diego Alvarez (Kunde, Florez, Peretyatko)

10.「ファルスタッフ」カーセン再演:(Maestri)

11.「シモン・ボッカネグラ」:ドミンゴ主演

12.「カヴァレリア・ルスティカーナ」マリア・マルトーネ再演:ガランチャ

13.「パリアッチ」マリア・マルトーネ再演:

14.「カルメン」エンマ・ダンテ再演:(Meli, Garanca)

15.「ランメルモールのルチア」:ヴィットリオ・グリゴーロ

16.「愛の妙薬」:

17.「ポッペアの戴冠」:

現代オペラ:
18.ジョルジオ・バティステリ作曲でアル・ゴアの「不都合な真実」

19.クルターグ・ジェルジュ Kurtag Gyorgy作曲 "Endgame"

20.ベルント・アロイス・ツィンマーマンSessanta da Bernd Alois Zimmermann作曲「兵士たち」

 レプッブリカもオペラに詳しい記者がいないのか......Gabriele D'ArcangeloとかJuan Diego Alvarezとか.....どうしちゃったの。これは皆さんお分かりと思いますが、Ildebrando D'Arcangelo、Juan Diego Florezですよね。

 第二ブログでヴィットリオ・グリゴーロの最新のインタビューを取り上げましたが、そこで、「今後の予定としては、......スカラ座には来年また「ルチア」で戻ってくるし、プッチーニとかミラノ・エキスポ2015(2015.5.1〜10.31)の企画もあるし、チューリッヒ歌劇場でいろいろお世話になったアレクサンダー・ペレイラが新総裁だし、スカラでの仕事も増えるんじゃないかな.....」とか言ってますので、夏休みのドゥダメル指揮の「ボエーム」に出演の可能性もあると思います。もしかしたら「愛の妙薬」もかもしれません.....ROHで歌う事が決まっているようですし、たしかローラン・ペリの同じ演出だったと思いますし.....

グリゴーロのミラノでのインタビューと写真(2014.3.15)
チューリヒ歌劇場ペレイラ氏、経営方針を語る
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masi

現在はまだザルツブルクの監督であるペライラが自身が製作したドン・カルロ,マイスタージンガー、ルチオ・シルラ,ファルスタッフをスカラに690,000ユーロで売り渡した事が今スカラで問題視されています。彼が出した赤字の埋め合わせにスカラを利用したのではないかと疑われている様です。其の結果5月15日に予定されていた来シーズンのスケジュールの発表が延期になりました。

ペライラは、『此の値段はほぼ叩き売りとも言えるもので、スカラに取って良い買い物だ、その気になれば他にもっと高く売れる』と言い、彼と関係が悪いザルツブルクの理事長ラブルーシュタドゥラー女史も『ペライラは間違った仕方をしていない』と言っています。そもそも赤字は其の3倍くらい有るので、もっと高く売りたいところであったでしょう。

問題はペライラがまだスカラに就任していないのにも拘らずスカラの名で事を独断で進めた事に有る様です。近日中にミラノ市長,若しくは其の代理人がザルツブルクに出向いてシュタドゥラーと話し、事実関係を確認すると言う事です。場合に寄ってはペライラのポジションが危うくなるともいわれ其の場合の総監督の名前は既に取りざたされています。

どうももう一つありそうなのが,スカラの労働組合です。此のディールにより舞台装置や衣装等の仕事が奪われる事を問題にしています。かつてピーター・グライムスの衣装がTシャツやジーンズで有ったとき、演出家は町で購入すれば良いと考えていたのですが,組合の反対で一つずつスカラの工房で製作した事があります。
by masi (2014-05-03 05:40) 

keyaki

masiさん
情報ありがとうございます。
スカラ座にはグリゴーロが出演するはず.....なので楽しみにしているんですが....いつ発表されるんでしょう。こういうゴタゴタは困りますね。

by keyaki (2014-05-16 06:45) 

masi

keyakiさん
流石に情報が早いですね。私も今朝の新聞で読みました。

様々な報道が有りましたが,余り事情を理解していないのではないか,と思える記述も多く有りました。ペライラがザルツブルクのプロダクションをスカラに売る事を異常な行為,と書かれていましたが例えばモルティエ等も同じ事をしていましたし、一夏しか上演されない舞台が他の劇場に売られる事は意義に有る事のはずです。

スカラは財政難故,今シーズンはかつて無い惨めな状況で、10のオペラしか上演されません。これは丁度定期公演の数に相当します。又公演数も切り詰められ,その間バレーがかなり多く上演されます。シルヴィー・ギエムが、バレーは黒字になるので,それでオペラを支えているのだ、と言っていた事が有ります。又其の中でスカラ自身の新製作は椿姫とオリー候だけで、他に再演が3、他の5演目は共同製作と言うか借り物です。

水曜日に有った現総裁のリスナーの記者会見で、昨シーズンは61'000ユーロの黒字となり、其の中で130万ユーロの人件費を切り詰めた,との発表が有りました。此の様な状況で,舞台製作、衣装等の職人達が危機感を持って政治家を動かし、外部からの買い入れに待ったをかけたのが今回の騒動であると私は見ています。

keyakiさんが書かれている通り20のオペラが上演されるのであれば,自ずと問題は解消するのではないかと思うのですが、スカラの労働組合は面倒な存在で,何かとストライキに走る事で知られています。理事会に於いては多数がペライラの就任を望んでいた様ですが、此の様な事情から全員一致の決議を探ったようです。

たった今見たのですが、オーストリアのスタンダード紙にペライラのインタヴューが掲載されていて、ペライラ自身が契約の短縮を提案したとの事で、与えられた時間に自分のクオリティーを皆に認識させてみせる、と言っています。又、当初売買価格が間違って160万ユーロと発表されたのが騒動の原因だ,ということです。

5月15日に予定されていた発表は『次期監督ペライラが行う』と記されていました。キャンセルのメールは5月2日に届きました。その後まだ連絡は有りません。
by masi (2014-05-17 06:48) 

keyaki

masi さん
詳しい情報ありがとうございます。

>ペライラ自身が契約の短縮を提案したとの事で、与えられた時間に自分のクオリティーを皆に認識させてみせる、と言っています

さすがビジネスマンですね。頑張って欲しいです.....
by keyaki (2014-05-17 12:02) 

masi

昨日は書き終えようとした時にスタンダード紙のインタヴューに気づいた為簡略になってしまったので,若干要点を補充させていただきます。

『自分が契約の短縮を提案したのは、堂々巡りを解消する為でありました。近く一新される理事会のメンバーにより、落ち着きの中で今後について決定が下されるでしょう。』

今回最後迄反対票と投じたロンバルディ州の代理人が入れ替えられる,と言う意味に受け止められます。他の理事達はペライラ支持であった様ですから、多数決では問題が無かったみたいですが、組合を納得させる為一致点を見いだそうと議論が重ねられたのでしょう。彼自身は再選されると確信しているようで,既に2018年のプランに取り組んでいるそうです。先ずは労働組合との話し合いで,仕事が失われる事が無いと言う点で信頼関係が打ち立てられるかが重要でしょう。実際問題としてペライラの後任は今すぐにでも決まっていなくてはならないタイミングですから、彼の再選は既成事実なのかも知れません。

『騒ぎの発端はザルツブルク音楽祭のラブル総裁が昨年の決算の発表の折,スカラにプロダクションを160万ユーロで売却する事により赤字を解消した、と言ってしまった事に有ります。彼女はとっくに其の発言を訂正し遺憾の意を表明しています。実際には此の額はスカラのみならず、イエダマンとノルマの消却費、メトロポリタンやパリとの共同製作から得られる費用を合わせたもので有って,スカラの分は6万9千ユーロでした。』

160万ユーロは今なお闊歩しています。

『ミラノ市長は私が自分自身で契約を結んだのでない事をはっきりと理事会で述べています。私の後任、ベヒトルフとのラブル総裁がザルツブルク側の担当者であって、最初は彼らはもっと高額を要求したのですが,交渉の結果此の値段に落ち着きました。』

『自分のスカラに於ける現在の資格はコンサルタントです。世界中のオペラハウスでは自分の将来のポジションの為に契約を結ぶ事が認められているのですが、イタリアではそれは現職のディレクターのみに許されています。ですから私はプランのすべてをリスナーとバレンボイムに提示しなくてはならず,そうすると折角のアイディアが横取りされる危険がありました。だからといって9月1日まで何もやらずに居て、突然帽子の中からすべてを取り出す事は出来ません。』

『ザルツブルクで自分が製作したオペラは非常に良く知っているので、他から買い入れるよりリスクが少なく,最上の方法です。私は理事会で,此の様なチャンスは二度と来ない,と強調しました。リスナーもスカラのプロダクションをパリに2つ持って行く事を私は承認しました。』

『スカラは共同製作なしに存在し続ける事は出来ません。13のスカラの工房で製作されたものに対し,20の自身のプロダクションを舞台にのせます。さらに20の共同製作を行い、さらにレパートリーから20作品を選びます。20作品を舞台に載せなくてはならないとすれば,どうして私が其のクオリティーをコントロールしたザルツブルクに解決を求めてはならないのか、何故それがベストでないのか,誰も説明出来ません。』

長期計画を述べていますが,どれだけの期間についてかは示されていません。『13のスカラの工房で製作されたもの』 (過去形)が『レパートリー』と重複するように思え,全体としてどのような区分けになっているのか不明です。『20の自身のプロダクション』は新製作の意味でしょうか。労組向けの発言にも見えます。

昨年7月に彼が選出されたとき,彼の集金能力が期待され、既に6百万ユーロ、スカラの為に集めたそうで、それにより年間20のオペラが上演されれば誰も文句を言わないのではないでしょうか。ちなみにザルツブルクでは彼は平気で予算をオーヴァーして,スポンサーが居るから,と気にかけなかったのですが、理事会が認可された予算を厳守する様求めた所からコンフリクトが生じました。官僚主義との衝突が有った訳で、今回スカラの理事会が、今後夫々のプロジェクトについて認可を求めるよう足かせをはめた背景とも見て取れます。スポンサーに付いて彼らがどう判断するか見物です。尤も此の足かせは労組へのジェスチャーとも考えられます。
by masi (2014-05-18 04:41) 

masi

160万ユーロと有るのは16万ユーロの間違いです。すみません。
by masi (2014-05-18 07:34) 

masi

スカラの來シーズンのスケジュールは6月17日に公式発表されると言う話です。
by masi (2014-06-10 23:34) 

keyaki

masi さん
ありがとうございます。やっと今日発表ですね。こちらでも夜の7時頃には分かりますね。
by keyaki (2014-06-18 09:23) 

bchama

有難うございます。
それにしてもフリットリの名前がみあたりませんね。見落としていますでしょうか?
今回はグリゴーロは大活躍ですね。3/9のMETのマノンから始まってスカラ座の5月、7月から9月までで、ヘリコプターをとばすのはEXPOのイベントだったりすると面白いですけどね。(笑)
by bchama (2014-06-19 09:02) 

masi

トゥーランドットは新演出と言う事ですが,スカラ座の,と言う言葉が抜けています。どうやら2002年6月にアムスステルダムで上演されたものを持ってくるみたいです。シャーリーを含め同じスタッフです。ベリオの終結部が用いられます。これでも新演出なんでしょうか。
by masi (2014-06-19 13:29) 

keyaki

bchamaさん

>それにしてもフリットリの名前がみあたりませんね。見落としていますでしょうか?

フリットリのレパートリーだと「ファルスタッフ」ですけど....エヴァ・メイですね。

グリゴーロは、余裕のスケジュールでしかも、行ったり来たりが少ないようにしてますね。1、2,3月はニューヨーク、4月はパリのシャンゼリゼ、5月から9月までミラノ、オペラだけでなく、ファッション関係のイベントとかにも出そうですよね、ヘリコプター仲間も待ってるでしょうね。
by keyaki (2014-06-19 14:43) 

keyaki

masiさん
>トゥーランドットは新演出と言う事ですが,スカラ座の,と言う言葉が抜けています
ご指摘の通りですね.....記載ミスでしょうね。「愛の妙薬」も今はグリゴーロの名前が入っていますが、最初はもれてたんですよ。EXPO用のプログラムには入ってたんですけど。
スカラ座では「新演出」なんで「新演出」なんでしょうね。

EXPOの観光客用なのか、往年のスターというか知名度の高い歌手や指揮者が多いような気がします。


by keyaki (2014-06-19 14:52) 

mami

本当に、延期になりましたね。体調崩して、キャンセルのことをこちらで知ってから、
日本が遠いから、体調整えてるのかしら、と思い込もう!としたのですが。一方で、心の準備をしてました。METのドン・カルロに引き続き、2度目です。
来年5月も、どうだか。。。
ところで、来月にロンドンに行く用事ができ、運よく、愛の妙薬のチケットがとれました。初グリゴーロです!非常に楽しみです。
by mami (2014-10-16 16:30) 

keyaki

mamiさん
本当に、まさか、とやっぱり両方ですね。
カウフマンに何が起こっているんでしょう。
とりあえず来日してからキャンセルの方がすっきりしますし、誠意が伝わるとおもうんですけど。オペラ歌手って一般人より、喉の調子が悪くてもそれなりに歌う技術があるはずなんですけどね。
喉だけじゃなくて他が悪いってことかしら?

グリゴーロの「愛の妙薬」楽しみです。
子犬のように走り回ってOKの役ですから。
感想コメント待ってます。
by keyaki (2014-10-16 18:05) 

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