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メトでリゴレット(ルチッチ、フィリアノーティ)上演中....1972年ルッジェーロ・ライモンディのスパラフチレ [リゴレット]


Ruggero Raimondi
1971年9月第6次イタリア歌劇団
 メトでは、今シーズン《リゴレット》が昨年の9月から、いろんなキャストで上演されています。マントヴァ公爵で言えば、9/10月はフランチェスコ・メーリ、1月はジョセフ・カレイヤ、そして最後の4/5月がジュセッペ・フィリアノーティ、メーリはメトデビューで期待されていたものの不評、カレイヤはそれなり、そしてフィリアノーティは、その後持ち直したかどうか分かりませんが、かなりよくないようです。この公演のレビューが、めずらしいことに"Ruggero Raimondi"の検索でひっかかって、フィリアノーティの不調を知りました。放送もあったそうですが、聞き逃しましたが.....

 こちらの記事 "Rigoletto, New York"です。最後の段落 "One of the most impressive things I’ve ever beheld on any stage was the sight of Ruggiero Raimondi as Sparafucile, ....." からです。この筆者は、1972年のミルンズ、サザランド、パヴァロッティ、ライモンディ(スパラフチレ)のリゴレットがとても印象に残っているそうです。ライモンディ演じるスパラフチレがジルダ=サザランドを肩にかついで運んだことが書かれています。このことは、ジョーン・サザーランド(Joan Sutherland 1926.11.7.‐ 2010.10.10)の自伝にも書いてあったので「あのジョーン・サザーランドをかつぐ....」という記事で紹介しました。殺したジルダを肩にかついで運ぶのは、1971年に日本でもやってます。音も映像もひどいものですが、なんとなく見えなくもないのでYouTubeにアップしました。公爵はメトと同じパヴァロッティです。
★YouTube:Rigoletto Atto III - Pavarotti - R.Raimondi - Glossop - Russell - 1971 Tokyo

 ところで、今現在のメトの公演ですが、オットー・シェンクの演出は、今シーズンが最後で、来々シーズンは、アンデアウィーン、スカラ座、メトと共同制作のリュック・ボンディ演出のものになるようです。予定では、スカラ座、メト共に公爵はグリゴーロになっています。

 それにしてもフィリアノーティは相当不調だったようで、イタリアのオペラ番組のパーソナリティーのエンリコ・スティンケッリ氏のレビューも「アメリカの巨大劇場のリゴレットは、ダムラウを除いては,不安定でガタガタひどいもの.....」と残念がっています。リゴレットのような超メジャーなオペラは、難しいですね。

 メトと言えば交流ブログ"Opera! Opera! Opera!"にレポートがあります。RIGOLETTO (Wed, Sep 29, 2010)RIGOLETTO (Sat Mtn, Jan 22, 2011)、今回のはご覧になっていればいずれレポートがアップされると思います。


Luciano Pavarotti
1971年9月第6次イタリア歌劇団
関連記事:
バス・バリトンの小さい役:殺し屋スパラフチレ(リゴレット)
「あのジョーン・サザーランドをかつぐ....」
訃報:ジョン・サザランド Joan Sutherland (1926.11.7〜2010.10.10) ☆ Mp3:Caro nome...(1972.6.22)




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コメント 4

チャッピー

4月30日と5月3日の公演をご覧になったフィリアノーティファンの方によると、3日は持ち直したようですよ。本人も調子が良くなったと喜んでいたそうです。

しっかし、次回は新演出、それもボンディ?
トスカ演出した人ですよね。やだなあ。
by チャッピー (2011-05-08 19:57) 

keyaki

チャッピーさん
>フィリアノーティファンの方によると、3日は持ち直したようです
それはよかったです。

フィリアノーティは、2006年に甲状腺の癌の宣告を受けたそうですが、実際に手術をしたのが、2007年3月頃と言っていますよね。でも「盲腸」といううわさもありましたけど、両方だったんでしょうか。2007年4月12日には、ローマの椿姫のリハーサル中に腹膜炎で病院に搬送されたという新聞記事もあったりして、わけがわかりません.....
いずれにしても、すでに4年経過していますから、手術の影響はないと思いますが.....
オペラ歌手には、強靭な喉と持続力が必要ですが、そのへんにちょっと不安がありそうですね。
昨年末のモネ劇場のボエームでは、途中で声が出なくなったと、オペラフォーラムで話題になっていました。
メトのような、巨大劇場で歌うのはどうなんでしょうね。

>しっかし、次回は新演出、それもボンディ? トスカ演出した人ですよね。
そうです。あんまり変な演出だとグリゴーロがキャンセルするかもしれませんし.....ロバート・ウィルソンよりはましかな.....と楽しみにしています。
by keyaki (2011-05-09 01:03) 

Terumi Noda

 フィリアノーティは新進の頃、私も期待して、2006年8月に東京オペラシティであったLa Voce公演「椿姫」を、聴きに行きました。か細い声で、響いて来ない。
咽喉を痛めたビリャソンも、生の声は細い声だそうです。最近、NHK BSで、日本支援コンサートに、ナタリー・デッシーと、マノンの一場面を歌っていましたが、声を張り上げて、全く、ベルカント的ではありませんでした。
 また、先月、ファビオ・アルミリアートがベルギー・リエージュでオテッロ(!!)を歌ったライブを、Dailymotionで視聴しましたが、リリコ・スピントではあっても、ドラマーティコではない声を張り上げていて、聞き苦しいものでした。こんなことをしたら、声が潰れてしまうーーー。
 テノールはただでさえ絶滅危惧種なのに、自滅するのは残念です。
by Terumi Noda (2011-05-11 15:50) 

keyaki

Nodaさん
ビリャソンといえば、今、ROHでウェルテルに出演中ですが、初日は、ビリャソン復活!とこの公演に五つ星をつけたレビューもありましたが、二日目は、失速?墜落?したとか.....でも初日に頑張ったかいがあったってことですね。フィリアノーティは初日がちょっとガタガタだったので、不調のレッテルをはられてしまったようですけど。
ファビオ・アルミリアートもついにオテロですか.....まあ、もう50半ばですから、いいってことなんでしょうか。

by keyaki (2011-05-11 23:21) 

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