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WNO《ルクレツィア・ボルジア》レビュー:R.ライモンディのアルフォンソ公 [ルクレツィア・ボルジア]

※15日ライモンディ、キャンセル! 風邪だそうです。代役 John Marcus Bindel(11.16.11:50AM追記)
※ボルチモアサン、メトロウィークリー、フィナンシャルタイムズ、コンサートネット、続々レビューが出ています。別館にライモンディについての部分も書きましたので、ご覧下さい。(11.8追記)
※ワシントン・タイムズのレビュー出ました。ライモンディ好評、グリゴーロ最高!
※NYタイムズに続きワシントン・ポストのレビュー"グリゴーロ最高!"も出ました。別館に掲載

プレミエのレビューが出ました。この公演は、テノールのヴィットリオ・グリゴーロに注目する切っ掛けとなった公演ですので、ずっと楽しみにしていました。
 レビュー1番のりはニューヨーク・タイムズ紙、ルネ・フレミングが、10年前のミラノ・スカラ座で受けたブーイングをリベンジできるかどうかが注目だったようです。
 ルッジェーロ・ライモンディについては、今更、なんだかんだ言われても関係ない、ちゃんと出演してくれれば、という心境、それに、まあ、ルクレツィア・ボルジアの夫アルフォンソ公は、重要ではあるけど、それほど大きな役ではないですし。実際のところ、ジェンナーロのヴィットリオ・グリゴーロの方が気になってましたが、彼については、別館に記事をアップしました。
 全体的に好評のようですし、これだけのキャストを揃えたんですから、ドミンゴもジェンナーロは歌っていませんし、ドミンゴ・コレクションの一環としてDVDでも出して欲しいものです。

★初日レビュー:ニューヨーク・ タイムズ
In a Man’s World, Poison Is Her Best Revenge
ルッジェーロ・ライモンディについて:
『ルクレチアの権謀術数の夫、アルフォンソ公爵は、ベテランのイタリア人バス、ルッジェーロ・ライモンディが歌った。偉大なヴェルディ歌手は、時に多少もごもごとするところがあるにしても、まだまだ声楽的に立派に聞こえた。』

ヴィットリオ・グリゴーロについて:
イタリアではポップスターとしての副業でも成功しているグリゴーロは、観客に絶対アピールするカリスマ性のある演技者だ。その声には、激しく突き抜け、悲哀を喚起する響きがある。ハンサムでエネルギーがあふれ、壁をひとっ飛びでとび越えることができる彼は、生まれつきの舞台人だ。..... 』あらら、ニューヨークタイムズともあろうものが、いい加減なことを書いてますね。イタリアではポップ活動は全くしてません。グリゴーロに関しては別館の記事もご覧下さい。

ルネ・フレミングについて:
『フレミングは声楽的にむらがあったが、全体的には豪華だった。彼女はこの気が遠くなるほど難しい役に身を投じた。美しい音を出すことが彼女の目標でないことは明白だった。声楽的に非常に大きなリスクをおかし、荒削りの激しさと粗野な豊かさをもった歌唱で、この美しい、凶悪な、イタリアルネサンス時代の貴族の女性の人物像を完璧に表現した。』

ジェンナーロの親友マッフィオ・オルシーニのケイト・オルドリッチについては、豊かな声で、ダイナミックなメゾと評価しています。

レビューではないですが、現シカゴ・オペラ総裁ブライアン・ディッキー(Brian Dickie)氏のブログにこの公演の紹介記事がアップされています。
★WNO"Lucrezia Borgia"紹介記事:Donizetti comes out
デイッキー氏は、R.ライモンディと年が同じだそうで、1969年グラインドボーンの《ドン・ジョヴァンニ》で、はじめて出会って、12年前にOpera de Niceにいた時に、R.ライモンディの《ボリス・ゴドノフ》を上演したとか....

ドニゼッティ作曲《ルクレツィア・ボルジア》新演出 2008年11月1, 5, 7, 9, 11, 15, 17日 全7公演


指揮:プラシド・ドミンゴ
演出・舞台美術・衣裳:ジョン・パスコー
衣裳補:ティム・バロー
照明:ジェフ・ブルッカーホフ

キャスト:
ルクレツィア・ボルジア:ルネ・フレミング(1,5,9,11)
           :ソンドラ・ラドヴァノフスキー
ジェンナーロ:ヴィットリオ・グリゴーロ
アルフォンソ公:ルッジェーロ・ライモンディ
マッフィオ・オルシーニ:ケイト・オルドリッチ Kate Aldrich
ルスティンゲッロ: インシ・チャン Yingxi Zhang
キャスト詳細:ワシントン・ナショナル・オペラ

★オペラ劇場:ケネディーセンター
♪音声ファイル:オーディオ・トレーラー →
一種独特で面白い....

関連記事:
ワシントン・ナショナル・オペラ新演出《ルクレツィア・ボルジア》チーム集合!
ワシントン・ナショナル・オペラ新演出《ルクレツィア・ボルジア》11月1日〜★MP3
驚異の122ロール!プラシド・ドミンゴ(3)

ワシントン・ナショナル・オペラ2007年開幕公演《ボエーム》関連
シカゴ・SUN TIMES記事:グリゴーロ発言に波紋 ★ニューアルバムはドミンゴと二重唱も
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サンフランシスコ人

『ちゃんと出演してくれれば、という心境、』

"Lucrezia’s villainous husband, Alphonso, played to the strengths of the snarling Ruggero Raimondi, who struggled with his highest notes but was a resonant, black leather-caped presence."

http://dcist.com/2008/11/04/dcist_goes_to_the_opera_lucrezia_bo.php

by サンフランシスコ人 (2008-11-05 05:57) 

keyaki

サンフランシスコ人さん
ありがとうございます。
各紙の評によれば、やはり存在感は抜群で、歌唱的にもよかったということで、早く録音を聞きたいと思っています。
by keyaki (2008-11-06 09:36) 

サンフランシスコ人

ボルティモア・サン紙の評によれば....

"Veteran bass Ruggero Raimondi offered a forceful characterization of Alfonso, Lucrezia's jealous and cruel husband. His voice sounded past its prime but exuded authoritative stylistic flair."

http://www.baltimoresun.com/entertainment/arts/bal-li.fleming06nov06,0,4892552.story
by サンフランシスコ人 (2008-11-07 07:13) 

keyaki

ありがとうございます。
記事にもちゃんとまとめなければ、と思っています。
by keyaki (2008-11-07 09:29) 

サンフランシスコ人

フィナンシャル・タイムズ紙(イギリスで発行されている日刊新聞)にも評が出ました。

http://www.ft.com/cms/s/0/95480462-ac21-11dd-aa46-000077b07658.html

"As Alfonso, veteran Ruggero Raimondi is still a presence but the voice sometimes sounds in tatters."

by サンフランシスコ人 (2008-11-08 05:53) 

keyaki

ありがとうございます。
こういうひとこと批評は、見なくても誰でも書けるな.......
by keyaki (2008-11-08 10:53) 

サンフランシスコ人

「15日ライモンディ、キャンセル! 風邪だそうです。」

東海岸は、今月天気が良くないみたいです。


by サンフランシスコ人 (2008-11-21 07:27) 

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