訃報：ジャンニ・ライモンディ（Gianni Raimondi 1923.4.17- 〜2008.10.21 )★☆MP3

Gioconda"Cielo e mar"(1971)

　テノールのジャンニ・ライモンディが、10月21日に亡くなりました。1947年、ボローニャ郊外のブードリオ(Budrio)で《リゴレット》のマントヴァ公爵を歌ってデビュー、ミラノ・スカラ座をメインに活躍、1979年に舞台から引退、その後、後進の指導にあたっていました。享年85歳、ご冥福をお祈りします。

　オペラ好きなら誰でも知っているのは、1967年、ミラノ・スカラ座で収録したカラヤン指揮の《ボエーム》、ゼッフィレッリ演出の「正統的ボエーム」として映像の定番となっています。

♪音声ファイル：：
1971年ローマ歌劇場の《ジョコンダ》のエツィオのアリア「空と海」。(録音レベルが低いようですので、shiftを押しながら左のマイクマークをクリックして音量を上げて聞いてください)

　ルッジェーロ・ライモンディと同じボローニャ出身ですが、縁戚関係はないそうです。ルッジェーロが16才でミラノのヴェルディ音楽院で勉強することになった時には、すでにスカラ座で活躍していました。その時の、カンポガッリアーニ先生との会話が、こちらの記事です。ジャンニの弟？と言われたとか.....ミラノで最初の勉強(2)カンポガッリアーニ先生

ルッジェーロ・ライモンディとの共演は、新進のバス歌手とベテランのテノールという構図、ダブル・ライモンディ出演の記録は下記の通りです。
★1965年12月30日、1966年1月１日：パルマ・テアトロ・レッジョ、ロサダ指揮《ボエーム》：マリア・キアラ、G.ライモンディ
★1967年8月3,5,10日：フェニーチェ、グラチス指揮《ボエーム》：ミエッタ・シゲレ、G.ライモンディ
★1970年12月：ミラノ・スカラ座開幕公演、ガヴァッツェーニ指揮《シチリアの晩鐘》：G.ライモンディ、スコット、カップチッリ　CD
★1971年3月8, 11, 13, 17, 21, 27日：ローマ、バルトレッティ指揮《ジョコンダ》：ゲンチャ Gencer、G.ライモンディ、CD

タグ：MP3 ジャンニ・ライモンディ

コメント 8

意外と録音が少ない人というイメージですけど、
どうなんでしょう。なぜか、あんまりＣＤ持ってないんです。

「冷たい手を」を聞きながら
ご冥福をお祈りします。
by ふくきち (2008-10-24 02:45) 

サンフランシスコ歌劇場の「ボエーム」にも出演しています。

http://archive.sfopera.com/reports/rptOpera-id1738.pdf


by サンフランシスコ人 (2008-10-24 06:10) 

サンフランシスコ人さん
1958年G.ライモンディ35才、ニュープロダクションだったんですね。
ミミは、リーザ・デッラ・カーザ(39才）、あと知っているお名前はローランド・パネライ(34才）。

by keyaki (2008-10-24 08:04) 

ふくきちさん
ディ・ステファノとほぼ同年ですから分が悪いですね。
カラヤンのボエームにしても、ディ・ステファノがドタキャンしたかで、そのとき代役に立ったのがジャンニ・ライモンディで、それ以来、カラヤンが気に入って、彼を使ったってことのようですね。
この映像のボエームにしても、やっぱりフレーニが目立っちゃいますし、堅実だけど地味なんですよね。

by keyaki (2008-10-24 08:23) 

1957年、サンフランシスコ歌劇場の『蝶々夫人』に出演しています。

http://archive.sfopera.com/reports/rptOpera-id1710.pdf

by サンフランシスコ人 (2008-10-25 08:17) 

リチア・アルバネーゼが蝶々さんなんですね。
アメリカで愛されたイタリアの花、だそうです。
by keyaki (2008-10-25 09:13) 

え。。。
先輩が彼に師事していました。。
こうしてまたいい歌い手がどんどん亡くなっていくの、切ないですね。。
by みど (2008-10-31 19:37) 

みどさん
>先輩が彼に師事していました。。
ちょっと検索すると、ジャンニ・ライモンディに習っています...という日本人の歌手さんがヒットしますね。

by keyaki (2008-11-01 01:55)