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オペラ《カルメン》のドン・ホセはボチェッリだった..... [ボチェッリとオペラ]

 アンドレア・ボチェッリがドン・ホセを歌うというので、またなの、とちょっと気になっていたローマ歌劇場の《カルメン》は、17日がプレミエでした。
 ボチェッリは、今までに《ボエーム》《トスカ》《ウェルテル》《カルメン》と実際にオペラの舞台に立っています。ハンディーを背負いながら、なんと素晴しいことだ...と言うのがスジなんでしょうけど、なんだか釈然としないものを感じます。心が狭いのかなぁ.....たとえば、舞台で活躍していたオペラ歌手が、病気とか事故での障害をおして、舞台に立つ...というのは応援したい気持ちなんですけど......でも目が見えない耳が聞こえないとなるとやっぱり遠慮して頂きたい......とは言え、ボチェッリの、オペラを舞台で歌いたい!という情熱と、その実行力には感服します。
 ローマ歌劇場は、Youtubeにビデオクリップをアップしてますので、見て来ました。どんな演出をするのか一番興味があったのは、決闘の場面なんですけど、それはありませんでしたが、最後の場面がありました。カルメンが、「ティエン!」と叫んで指輪を投げつけ、ついにホセが、ナイフでカルメンを刺すという迫真の場面です。やっぱり、迫真とはいかんですね。右の写真をクリックするとYoutubeにリンクしています。

 地元のオペラファンの反応は、どんなものかといいますと、こんな感じです。

「コムロジのカルメンはよかったよ。あとはノーコメント」
「昨夜見て来たが、ひどいものだった。キッドマンが怖かった、"The others" をミュージカルにリメイクしたカルメンのようなものだ。コムロジ(カルメン)はひどく塗りたくった化粧とはっきりしない歌唱で老婆に変身、マリア・カローラ(ミカエラ)は、叫びまくりで、カラカッラでアイーダを歌えるのよ、と私に言いたげだった。エスカミーリョ(ナターレ・デ・カロリス)は、スニガならよかったんじゃないの....(脇役とか指揮,演出のことを書いて,最後に)...ドン・ホセはボチェッリだった。
追伸:アンプで増幅していたようだが、どうやら設備が壊れていたみたいだ」

というようなふざけたコメントがありました。「ノーコメント」とか「ドン・ホセはボチェッリだった.....」とかオペラフォーラムでは、あえて避けていますが、つまり,オペラ歌手とは思ってないってことなんでしょうね。こちらに英語のレビューがあります。

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コメント 6

euridice

歌劇場がユーチューブを利用しているのですね。良いことだと思います。
もっとあげてほしいですけどね。闘牛士登場場面、決まってておもしろかったです。
エスカミーリョにも歌わせてもらいたかった。
ナターレ・デ・カロリスのエスカミーリョ、見たかった聴きたかったわ。
立ち姿はさすがに決まってると思います。
スニガならよかったって?!
他の諸々エスカミーリョに比べればいい方じゃないのかと思いますけどねぇ・・ 
彼でさえそういわれちゃうんだ・・なんて^^;;

ティアンの場面。
そうねぇ・・知っているからかも・・ですけど、
なんとなく落ち着きません。
肝心の声というか歌もちょこっとだけど、
オペラというには多少違和感があるような・・

二男に行ってみたらってメールしておきました。
by euridice (2008-06-20 08:11) 

keyaki

euridiceさん
このビデオクリップ、最初は、コムロジがしゃがんでいるんで、トランプの場面かと思ったんです。でも側にいるのはホセだしなぁ.....なんて、そしたらいきなりティエーン!ですものね。
劇場側は、話題性のことしか考えてないんでしょうけど、ボチェッリには、頭が下がります。目が見えないなんてものともしないんですから、それに並大抵の努力でできることではないですよね。
共演の歌手さんたちは、引き立て役に徹しているんじゃないのかしら。

>二男に行ってみたらってメールしておきました
ボチェッリは、17, 20, 25, 28日出演ですから、その日に行くように言って下さい。

by keyaki (2008-06-20 08:57) 

euridice

>英語のレビュー
ざっと目をとおしたので、メモ、メモ・・として
歌手評のところを簡単に。

カルメンはハンガリー人のメゾソプラノ、イルディコ・コムロジ。カルメンに不可欠の特質を備えている。見た目が(名前も)エキゾチック。演技もなかなかよいし、力強い声だ。だが、理想的なカルメンに必要なゾクゾクするような音色はない。彼女故に理性を失う男がいるなんて想像し難い。

ドン・ホセはアンドレア・ボチェッリ。ローマ歌劇場初出演。声は、高音を以外は心地よいが、声量がない。結果、聞こえにくい。特にはじめのほうのミカエラとの二重唱はほとんど聞こえなかった。終始一貫、単調で一本調子。声に変化やドラマ性がないから退屈だ。

ナターレ・デ・カロリスのエスカミーリョは多少不器用な感じだが、力強く、男らしい。

マリア・カロラ、ミカエラの声は本物。本公演においてあらゆる面で最も満足度が高かった。脇役は全員よかった。中でもフラスキータ。
by euridice (2008-06-20 09:41) 

keyaki

euridiceさん
ありがとうございます。
>特にはじめのほうのミカエラとの二重唱はほとんど聞こえなかった
この評論家は、ミカエラのマリア・カロラが一番良かったって書いてますが、ミカエラがバカデカ声って言ってる人もいるので、二重唱でも、大きな声で歌ったのかも知れませんね。

>声に変化やドラマ性がないから退屈だ。
感情表現が自然にできないのは、わかるような気がします。
by keyaki (2008-06-21 00:35) 

euridice

二男からメール。土曜日28日に行こうと思ったけど、
『すでにいっぱいでした』ですって・・

by euridice (2008-06-21 07:30) 

keyaki

euridiceさん
やっぱり満席でしたか。結局、ボチェッリが出るから、チケットは完売、見に行く人も、困惑しながらも、舞台でどう動くかを見たいという好奇心だけ.....つまり、歌とか演技がどうのこうのというレベルの話しにはならない....

便利な世の中になりましたね。
私が、あちらにいた頃は、電話もなかなかつながらなくて、数時間待ちでした。町の中心にある、電話局に行って、用紙に書いて申し込んで、数時間待ちがざらでした。つながると呼ばれて、電話ボックスに入って、受話器をとるんですが、そこからもすぐにはつながらない、こちらとあちらのオペレーターがごちゃごちゃやってるわけですよ。一度、間違えたところにつないで、オペレーター同士で、口論しちゃってたこともありますよ。
夜、電話局に行って、夜中の12時までにつながらない人が数名いたんですが、みんな警察に移動させられたことがありました。
by keyaki (2008-06-21 08:42) 

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