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ダニエラ・デッシーついにノルマを歌う:ちょっとしたハプニングも... [ノルマ]


 4月29日、ダニエラ・デッシーは、ボローニャ歌劇場で、ノルマ・デビューを果たしました。
 《ノルマ》はオペラの中のオペラ、“Casta diva”は、アリアのなかのアリア、ソプラノにとって、ノルマは、究極の役であり、ノルマを歌うことはソプラノ歌手にとっては、憧れであり、喜びなんでしょうね。
 デッシーは、10年前のインタビューで、「20年歌ってきて声に負担をかけているのではないかとか、役柄のバランスは大丈夫かとか心配なこともありました。.....いずれにしても喜びを感じない仕事はやらないことにしています。」と語っています。
 オペラ歌手デビュー30年目、ダニエラ・デッシー50才の挑戦です。
 RAI3で初日のライブ放送がありましたので、"Casta Diva"をアップします。こちらにスコアがあります。
 オペラファンの間では、聖なる森に携帯が鳴り響いた.....とハプニングも話題なにっています。騒ぐほどの音ではないですが、客席からか、オケピットからか、舞台上からかはわかりませんが、かすかにですが、はっきり聞こえますね。まあ、これもライブの醍醐味?でしょうか。

◆2008.4.29ボローニャ歌劇場《ノルマ》:
  Evelino Pidò指揮,Daniela Dessì,Kate Aldrich,Fabio Armiliato,Rafal Siwek他

関連記事:
ダニエラ・デッシー(1957- )
《ノルマ》オロヴェーゾ:中くらいの役(5)
RRと指揮者(3)リッカルド・シャイーデッシーのドンナ・アンナ VideoClip
RRと指揮者(2)ダニエレ・ガッティデッシーのトスカ VideoClip
暑中見舞い:ガランチャ&ネトレプコそれにバルトリCasta DIVA MP3


タグ:デッシー
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みど

え、RAI3でやってたんですか?
おもいっきり見逃した。。。。。。。。。。。ショック。。。
by みど (2008-05-02 20:04) 

gon

やっぱり特別なものなのでしょうね、ノルマは。。。
by gon (2008-05-02 23:01) 

菅野

「ライ・トレ」ね、僕も良くお世話になりました。あの放送You・Tubeに出そうと思うのですが、まだまだ技術的な問題が先行しているようです。
by 菅野 (2008-05-03 03:11) 

サンフランシスコ人

一度サンフランシスコ歌劇場でダニエラ・デッシーを聴いたことがあります。

http://archive.sfopera.com/reports/rptOpera-id317.pdf
by サンフランシスコ人 (2008-05-03 04:36) 

euridice

>携帯が鳴り響いた
儀式の前の鈴の音ってところですね^^+
着メロじゃなくてよかった。
場違いのメロディーが鳴り響いたら
爆笑だったかも。
by euridice (2008-05-03 07:02) 

keyaki

みどさん、忙しいとなかなか気が回りませんよね。でも、これテレビじゃなくてラジオです。今後も歌うでしょうから、イタリアに居れば、どこかの劇場で遭遇する可能性ありですヨ。
イタリアもこれから夏までが一番いい季節ですね。
by keyaki (2008-05-03 14:16) 

keyaki

gonさん、特にイタリア人歌手にとっては、特別でしょうね。イタリアで歌うということも含めて。
昨年末の、グルヴェローヴァ、ガランチャ、クーラのウィーンでの演奏は、行かれたんでしたっけ....私は、放送で聞きましたが、それぞれ、違ったところがよかったです。メゾは,ガランチャの方が好きです。
by keyaki (2008-05-03 14:24) 

keyaki

菅野さん、ライトレのライブ同時放送は、ラジオなんで、映像はないんですけど、Youtubeには、すでに、デッシーの静止画像でCastaDivaがアップされているようです。

by keyaki (2008-05-03 14:53) 

keyaki

サンフランシスコ人さん、euridiceさん

>サンフランシスコ人さん
1995年ドンナ・エルヴィーラなんですね。毎度ありがとうございます。

>euridiceさん
言われないと気づきませんね。でも、一度聞こえると、はっきり聞こえるようになる....先日、耳の面白実験をやってました(NHK)が、先入観があると無いものが聞こえちゃうようですから。
海外でも着メロなんて流行ってるのかしら。日本だと、爆笑の可能性ありですね。
by keyaki (2008-05-03 14:55) 

菅野

実は自分もRai3のボローニャでの出演者でそのときの映像をYou・Tubeで出そうと思うのですけれど、11分かかるので切らないとだめなのですがまだ技術的に無理なのです。でもいつか?

でも音だけでも聴いてみたいですね。アドレスがわかるといいです。
by 菅野 (2008-05-03 16:52) 

keyaki

菅野さん
Youtubeのクリップはここ↓
http://www.youtube.com/watch?v=93w_1vd0iXs

>でも音だけでも聴いてみたいですね
私の記事にもアップしてますので、ぜひクリックして聞いて下さい。もしかして、音がしませんか?
by keyaki (2008-05-03 21:00) 

菅野

ありがとうぞざいます。でも見る時間があるのだろうか?その前に作曲しないと(笑)!
by 菅野 (2008-05-03 23:47) 

Sardanapalus

>聖なる森に携帯が鳴り響いた
見事に静か~な場面で鳴ってますね(^_^;)正に「劇場での携帯電話の法則」通り(笑)着メロはヨーロッパではあまり普及していませんから今回は笑わずに済みましたけど、日本だったらとんでもないメロディーが鳴りそうです!

それにしても、RAI3の音質がもう少し良かったら文句ないんですけどネ。
by Sardanapalus (2008-05-04 00:06) 

サンフランシスコ人

上の"Casta Diva"のアップを聴きました。カラスの方が良かったです!
by サンフランシスコ人 (2008-05-04 11:57) 

keyaki

Sardanapalusさん
日本では、NBS主催だと、開演前に、放送で携帯を鳴らして、観客が、えっ、私の....なんてごそごそすると、おもむろに、携帯の電源を切って下さい、というアナウンスがあるという、まあ、なんていうんだろう、そこまでするか!という対策をとってるんですよ。

>RAI3の音質がもう少し良かったら
私がアップしたのは、5MB以内に圧縮してますので、更に悪いかも、ですが、まあ、聞けるだけでもってことですよね。
シリウスの方が、もっとひどくないですか?
by keyaki (2008-05-04 14:21) 

ふくきち

お陰さまでデッシーの「清らかな女神よ」を聞くことができました!
ありがとうございます。
意外と細かい音符も追えてますね。
ちょっと絶叫調ですか。

「清らかな女神よ」って、カラスのライヴ録音だと、
歌い終わった直後・後奏の最中に拍手と歓声が上がるんですけど、
現代では拍手できないですね。
後奏の最中に拍手が起こることを想定して
作曲されてるんじゃないかと思うんですけど…。
なんだか寂しい感じ…。
by ふくきち (2008-05-04 22:22) 

keyaki

サンフランシスコ人さん
デッシーもカラスと比較されて、ソプラノ歌手冥利につきると思います。
by keyaki (2008-05-04 23:41) 

keyaki

ふくきちさん
拍手は、今は、そうなってるのかもしれませんが、劇場によって違うかも知れませんね。
昨年末のウィーンの公演のグルベローヴァの「清らかな女神よ」は、デッシーのより、妙に高音が目立つなぁ、やっぱりグルベローヴァだから....と思ってたんですが、あれって、全音上げてるんですね。ご存知でしたか?
by keyaki (2008-05-05 00:54) 

gon

ウィーンは行きましたよ。二重唱が最高でした。
あの二人は7月にミュンヘンで、今度はコンチェルタンテではなくてオペラでも一緒にやるんですよね。
by gon (2008-05-05 01:06) 

keyaki

gonさん
>二重唱が最高
同感! やっぱりガランチャはいいです。
Kate Aldrichもなかなかの美人でスタイルもいいんですけど、ガランチャの方が好きです。
by keyaki (2008-05-05 01:18) 

kanno

歌い終わった直後・後奏の最中に拍手と歓声が上がるんですけど、
現代では拍手できないですね。
後奏の最中に拍手が起こることを想定して
作曲されてるんじゃないかと思うんですけど…。
なんだか寂しい感じ…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
結局聴衆の質によるんですね。
イタリアとか昔は多かったです。ドイツの田舎とかメトなんか今でもそういうとこありますね。酷いと拍手とオケの演奏が競争し会うときもあります。
Wienは冷たいのですが、完全に歌い終えてから拍手します。
CDのための録音も取っているし演奏中に雑音は困りますね。
プッチーニなんか途中で拍手するようにスコアは書いてないわけですよ。
それを無理やり中断してブラヴォーするのですからね。
やっぱりWagnerのように最後のドミナントの後にハを基音とする偶成和音が来ると拍手はとてもしにくくなります。
by kanno (2008-05-05 19:37) 

サンフランシスコ人

上の「ドンナ・アンナ VideoClip」を聴きました。 リッカルド・シャイーも(生で)見た事があります。
by サンフランシスコ人 (2008-05-06 04:30) 

tsukune☆彡

デッシーのノルマ、ホントに素敵ですね。
神格化されたノルマじゃなくて、一人の女性として自然に存在している感じがとても好き。
デッシーがますます大好き!になりました。

清らかな女神は、リコルディのヴォーカルスコアはヘ長調だけど、オリジナルはト長調でグルベローヴァも全曲歌うようになってからはそちらを採用してるみたいですね。
大した違いじゃないと思っていたけど、グルベローヴァのは全体的にカキーンとした響きに聴こえるから不思議です。彼女の声質もあると思うんですが...
この曲の雰囲気には寧ろ低い方が合ってるような気がするんですが、どうでしょう。
フと思い出したんですが、日本で初めてグルベローヴァがノルマを歌ったとき、歌手たちはリコルディのヴォーカル・スコアを譜面台に置いて歌っていたんですが、譜面と実際に演奏されている調が違っていても、勝手に脳内変換して歌うものなのでしょうか。
絶対音感の持ち主だと、譜面と実際の音がちょっとでもズレていると違和感がつきまとうって何かで読んだような気がするんです。

このアリアの拍手といえば、サザランド主演でDVDになっているカナダでの公演記録では、清らかな女神の後に盛大な拍手が入るのハモチロン、後半のカバレッタの後も当然の如く思いっきり拍手が入ります。
この公演ではなんと、サザランドが歌い終わった後に休止音を入れて無理やり音楽を止めて、盛大な拍手を全身でタ~~ップリと受け止めた後、おもむろに後奏を再開してその音楽に乗ってサザランド&合唱が退場していくんです。
サザランド様々という感じで、なんだか笑ってしまいました。^^;
ちなみに、指揮はボニングです。
by tsukune☆彡 (2008-05-06 09:49) 

ふくきち

うーん、全音上げていても気づきませんでした。

「清らかな女神よ」は、歌い出しの音が低くて
普通のソプラノには多少きついかもしれませんね。

サザランドのノルマの映像は見たことがありませんでした。
ノルマ好きの私としたことが…。
サザランドの映像って、キャリア終盤のものが多くて
躊躇してしまいます。
でも今度見てみますね。
by ふくきち (2008-05-06 12:13) 

keyaki

tsukune☆彡さん、ふくきちさん
>全音上
グルベローヴァのオリジナルかと思っていましたが、ベリーニの原典版ということですか......
カラス、カバリエ、サザランドも、ヘ長調ですよね。いつ頃から、どういう経緯でそうなっちゃったんでしょう。確かに、ノルマは、超高音得意という歌手のレパートリーではないですけど。
グルベローヴァ以外にト長調で歌っている歌手っているのかしら?

>歌手たちはリコルディのヴォーカル・スコアを譜面台
それは、表紙はそのままで、その部分だけ、移調した楽譜に差し替えてたんじゃないかしら。

<ふくきちさん
私も、そういう知識がないまま聞きましたので、昨年末、グルベローヴァ&ガランチャ&クーラのを聞いたときには、全然気づきませんでしたが、今回のボローニャのを聞いて、ウィーンのを聞くと、妙に高音が目立つなってことなんですよね。でも、グルベローヴァだからなんだ、とまさか全音上げているとは露しらず...です。

サザランドのノルマは、シドニーオペラのLD(1978年)は、見たことがありますが、カナダのは知りませんでした。
カナダのは、1981年ですけど、アダルジーザがトロヤノスなんですね。
>サザランドの映像って、キャリア終盤のものが多くて躊躇してしまいます。
シドニーオペラが52才、カナダのが55才....
今は、キャリア終盤で歌うのがノルマになってる感じもしますね。

by keyaki (2008-05-06 13:28) 

tsukune☆彡

サザランドも最初期に録音したベルカントアリア集ではオリジナルの調で歌ってるんです。
彼女のマッタリ気味の声で聴いても、やっぱりカキーンとした感じでした。
私はシドニーのは見たことないんですが、カナダのは、サザランドとトロヤノスの声の相性も良いなかなか素敵な映像です。
台本に忠実な舞台も、このオペラを鑑賞するにはありがたいことだと思います。
by tsukune☆彡 (2008-05-06 16:08) 

keyaki

tsukune☆彡さん
そうなんですか。ベルカントアリア集持ってたんですけど見当たらないので、iTunes Storeで最初のところだけ聞いてきました。確かにsぷですね。
シドニーオペラのは、サザランド以外は、そこの専属さんみたいなんで、サザランドとトロヤノスの共演はよさそうですね。
あとはポリオーネですけど、シドニーのは、ローマ隊長らしく生足むき出しの衣裳がなかなか似合ってるんですが、歌はイマイチでした。
by keyaki (2008-05-06 20:06) 

サンフランシスコ人

ダニエラ・デッシーは、ムーティと共演していますか。

by サンフランシスコ人 (2008-05-07 02:08) 

keyaki

サンフランシスコ人さん
そうですね。私がパッと思いつくのは、ミラノ・スカラ座の《ドン・カルロ》とか、《コジ・ファン・トゥッテ》ですが、他にも共演しているかもしれません。
by keyaki (2008-05-07 02:21) 

サンフランシスコ人

では、ムーティのシカゴ交響楽団で、《ノルマ》を歌うでしょうかね。
by サンフランシスコ人 (2008-05-07 02:33) 

keyaki

ムーティのシカゴ交響楽団で、《ノルマ》を歌うかどうかは、分かりません。
by keyaki (2008-05-07 08:14) 

サンフランシスコ人

シカゴのリリック・オペラは、ムーティのシカゴ交響楽団と協力するみたいです。
by サンフランシスコ人 (2008-05-07 11:12) 

助六

「カスタ・ディーヴァ」は自筆譜ではト長調なんですが、既に1831年スカラでの初演第1回上演から、1音下げてヘ長調で演奏されています。
ベッリーニがヘ長調に移調した自筆稿は失われたと考えられており、当時の印刷譜もヘ長調になっています・

初演歌手はジュディッタ・パスタで、ベッリーニは彼女の声質を念頭にノルマのパートを書いたと考えられます。
パスタは「エリザベッタ」や「モーゼ」「オテロ」などロッシーニ・セリオの諸役を歌い、コルブラン同様基本的に暗めのメッツォっぽい音色で、訓練によって高音を獲得した歌手だった考えられます。キャリア後半、高音がきつくなり不安定さを指摘されるようになる事情も、コルブランや後のカラスと全く同じです。

ベッリーニは、このパスタから高すぎて歌えないと言われ一音下げたようです。
この事情には、ロッシーニの古典的均整感のあるベルカントとよりダイナミックな表現性に傾斜して行くロマン派音楽の過渡期に位置するベッリーニの両義性が関係していると考えられそうです。
ロマン派音楽の表現性は徐々に輝かしい高音を要求して行き、ベッリーニもそうした高音域への飛翔にすでに組しているところがあるわけで、そうした要求はパスタのようなロッシーニ音楽に即して形成された古典ベルカントの声質を早くもはみ出し始めていたということです。
現代の感覚からすると驚きですが、当時ベッリーニを歌うと声を壊すなんて言われたそうですから。ロッシーニ歌手には高すぎダイナミック過ぎる部分があったんでしょうね。
そう言えばポリオーネ役なんかも、フィオリートも少ないし、ダイナミックな中音域に特徴があって、ベルカントという以上にロマンティック・テノールの走りという感じですよね。当時の初演歌手はバリテノーレのドンゼッリで、高音はファルセットで出してたわけですが。

ですから、ノルマの本来的声質はメッツォっぽく、ヘ長調で歌って構わないと思うんですが、すでにベッリーニ自身に高音への志向があったとも言えると思います。実際ロマン派時代が進むと共に、ノルマはソプラノの明るい音色で歌われるようになり、元々ソプラノのジュリア・グリージ(4年後ベッリーニの「清教徒」のエルヴィーラを創唱する)が創唱したアダルジーザがノルマとの音色上の対比の必要からメッツォに配されるという逆転現象が生じ、現代まで演奏習慣になっているわけです。ソプラノとメッツォの逆転によって当然無理が生じ、メッツォのアダルジーザはしばしば高音のフィオリートが出せずに、カット・変音などを施すということが行われています。

というわけで、「カスタ・ディーヴァ」に関しては、「ノルマ=暗め/アダルジーザ=明るめ」という本来的音色の対比を重視するならば、必ずしも原調で歌うのが好ましいとも言えない微妙さがあると思います。

しかし一方、このアリアのカバレッタ部分(Ah! bello)は自筆譜でもヘ長調で、ベッリーニの他のアリアの例を鑑みても、ベッリーニがここで「カンタービレ=ト長調/カバレッタ=ヘ長調」という調的対比を意識した可能性も否定は出来ず、この点を重視するなら原調が望ましいとも言えるかも。

小生もガランチャ目当てで、昨年12月のヴィーンのグルベローヴァのノルマ聴きに行きましたが、彼女はインタビューで「カラスも下げてた」「カスタ・ディーヴァ」を原調で歌うことを強調してました。
結果はというと、個人的には25年前に聴いた彼女のレジェロのルチア、12年前に聴いた力強さが加わった彼女のエルヴィーラと比べるまでもなく、声そのものの衰えが余りに痛々しく耳に力が入らなかった。但し音を操っていく技術は年齢を考えれば依然見事なもので、素材としての声は決定的に弱体化しても、難所を巧みにクリアして、とにかく音符を確実に音にして行く様は驚嘆に値するとも言えました。

89年に演奏会形式でサザーランドとクラウスの「ルクレツィア・ボルジア」を聴いたことがあったんですが、この時のサザーランドも「声は衰えても巧みに切り抜けていく技術」という意味では末期グルベローヴァと大変似通った印象を受けました。

グルベローヴァもサザーランドもカラスなんかとはまるで違うキーンとした明るい高音に特徴がある声と思いますが、彼女たちが原調で「カスタ・ディーヴァ」を歌うのはそうした声質と関係があるのではと考えています。
グルベローヴァは少なくとも出発点はレジェロだけれど、私がキャリア末期に2度だけ聞いたサザーランドは、何だかレジェロなんだか重いんだか分からないみたいな不思議な声でした。私には彼女のベルカンティストとしての真価は分からず仕舞いでしたが、イタリアではどんな評価を受けてるんでしょう? 仏ではもう絶対的に高い評価が基本的コンセンサスですね。

ノルマについて言えば、私も暗めの声が絶対的に好みです。
近年は、ある種の原典主義に拘るムーティが、ラヴェンナでの「ノルマ」で、ノルマを暗めのイーグレンに、アダルジーザをソプラノのメイに充てた例がありましたけど、「カスタ・ディーヴァ」はどうしてますかねぇ。多分ヘ長調じゃないかなぁ。
by 助六 (2008-05-07 13:30) 

keyaki

助六さん
詳しい解説ありがとうございます。

>ソプラノとメッツォの逆転によって当然無理が生じ....
アダルジーザは完全にメゾの役だとおもっていましたので、ノルマ=ゲーナ・デミトローヴァ、アダルジーザ=マリア・ドラゴーニという配役をみて、あらら?と思ったんですが、ソプラノでもOKということなんですね。

>ラヴェンナでの「ノルマ」で、ノルマを暗めのイーグレンに、アダルジーザをソプラノのメイに充てた
これは、めずらしいですね。大手レーベルではないですがCDも出てますね。ムーティ指揮の1977年のレナータ・スコットは、ヘ長調で歌っていますが、これは1994年ですから、どうなんでしょうね。
by keyaki (2008-05-08 00:51) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコ歌劇場は、1937年(71年前)に「ノルマ」をオペラファン夢のキャストで初上演しています。

http://archive.sfopera.com/reports/rptOpera-id556.pdf
by サンフランシスコ人 (2008-05-09 11:21) 

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