カサノヴァ(2005)にドン・ジョヴァンニのセレナーデ☆★録音風景のクリップ [《ドン・ジョヴァンニ》FILM]
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おぉ、これは、ヒース・レジャー主演の映画《カサノヴァ》に、ドン・ジョヴァンニのセレナーデ"Deh, vieni alla finestra"をくっつけたものではないですか。ライモンディの声とすごく合ってますよ。惜しむらくは、映像のサイズがおかしい、ちょっと縦長になってます。
R.ライモンディの映像は、いろいろアップされていますが、このセレナーデは、これだけだと思います。ドン・ジョヴァンニの歌らしい歌は、このセレナーデとシャンパンのアリアくらいですが、R.ライモンディはこの歌について次のように語っています。
『この役をレパートリーにもっている有名歌手たちは、「厳密に声楽的な見地からは、この役は決し難しくない」という意見であるがライモンディも同意見である。ドン・ジョヴァンニはいわゆるハイブリッド役で、バリトンでもバスでも歌える。ただし、ライモンディは、当然のことながらバス・バリトンが最適だと主張している。「バリトンだと《シャンパンの歌》をはじめとするいくつかのパッセージでテッシトゥーラがつらくなりがちです。《シャンパンの歌》は、低いのに、早口で歌わなければならないので、高めの音が出やすいバスにはピッタリ....一方、バスにとっては、上品さと軽みが要求されるセレナーデは難所です、けれどもテッシトゥーラが低く、オーケストレーションが厚くなる終幕では、より楽になってきます....BRAVO/DIVAより』
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過去記事でもいろいろ紹介しましたが、この時の録音風景のビデオクリップを作ってみました。1978年6〜7月、場所はパリのノートル・ダム・デュ・リバン教会(Notre-Dame du Liban)、ご覧のようにジョセフ・ロージー監督が隅っこに座っていますが、連日見に来ていたそうです。歌手たちが歌うのを聞いて、映画の構想を練っていたのでしょうか。
歌手は、前もってスケジュールを空けていたようですが、マゼールがあちこち掛け持ちで、大変だったとか.....★こちらの過去記事です。→指揮者マゼール:ドキュメンタリーOPERA-FILM《ドン・ジョヴァンニ》
※VideoClipでコントロール・ルームにいるのは、手前左から、イギリスCBSプロデューサーのポール・マイヤーズ、指揮のローリン・マゼール、後ろ左から、サングラスの男声は誰だかわかりませんが、ジャニーヌ・レイス(ハプシコード担当)、ジョゼ・ヴァン・ダム(レポレッロ)、ルッジェーロ・ライモンディ(ドン・ジョヴァンニ)です。(初めの数秒は音声は無しです)
>映像のサイズがおかしい
残念ですね。
それにしても、ロージー監督の映画とそっくりの構図がありますね。
まるでドン・ジョヴァンニです。
by euridice (2008-03-11 13:23)
イタリアのドン・ジョヴァンニはカサノヴァでしょうし、モーツァルトは、カサノヴァのことも知っていたでしょうし、会ったという記録もあるんでしたっけ??
ロージー監督もカサノヴァをイメージして、ヴェネツィアを使ったのかもしれませんね。
カサノヴァといえば、フェリーニの映画が、晩年のカサノヴァも描いていて、最後は、人形、まあ、ホフマン物語のオランピアみたいなもんですが、彼の追い求めていた理想の女性は人形だったみたいな、かなりグロテスク系の映画でしたので、今回のカサノヴァも、そんなもんだろう...と思ってTVで放送されたのにパスしちゃいましたが、ぜひ見なくては
....と思ってます。
フェリーニのがグロテスクだったのは、なんせ、カサノヴァがドナルド・サザーランドでしたからね。
新作のカサノヴァは、ヒース・レジャーなんで、さわやか系ロマンチックコメディーってことのようです。「ブロークバック・マウンテン」のヒース・レジャーは、ダサいカウボーイでしたが、かっこいいコスチュームものもいけるんですね。あの若さで急死とは残念です。
by keyaki (2008-03-11 16:47)