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1989年メト《 ドン・カルロ》他-2-★☆MP3 エボリ、エリザベッタ&カルロ [ドン・カルロ]

1989年メト《 ドン・カルロ》録音入手記念記事 その2
 1幕2場(5幕ものなら2幕2場)エボリ、エリザベッタ、カルロ,フィリッポ全員登場します。
 エボリはメゾソプラノにとっては、魅力的な役ですから、人気の高い歌手さんがやることが多いんでしょうね。今回は、コッソット、トロヤヌス、ファスベンダー、バルツァ、ボロディナの歌をアップしました。拍手もカットしないでそのままに...バルツァ、これは、カラヤンがしびれを切らして見切り発車してます。
 エリザベッタも定評のあるフレーニ、M.プライス、リッチャレッリ。2006年のメトのRacetteは、私にはお初、見た目はいいのかな? ライモンディに言わせれば、数をこなせばうまくなる...というものでもないようですけど、今後の成長を期待というところでしょうか。今年6月のボローニャの《ファルスタッフ》のアリーチェさんでした。失礼しました。ネット放送で聴きましたが、すっかり忘れていました(その時の記事)。写真を見る限りでは別嬪さんです。

■サン・ジュスト修道院前の広場
 当時のスペインでは、王妃以外の女性は、修道院に入ることを許されていなかったので、宮廷の女官や侍女たちは、外の広場で待っています。
♪音声ファイル(上):ヴェールの歌 "Nel giardin del bello"
ここに現れたエボリ公女は、「グラナダのサラセンの王モハメッドが、王妃の留守を幸いに、宮殿の庭園で見そめたヴェールの女を誘惑する。甘い言葉でヴェールをとらせると、なんとそれは王妃その人だった」というサラセンの古い歌を歌います。《ドン・カルロ》の中で、唯一,明るく楽しいナンバーです。

 王妃エリザベッタは礼拝を終え広場に出てきます。そこにロドリーゴが、パリからの母上様からの手紙をお預かりして参りました、と一通の手紙を渡すと同時にカルロからの伝言を手渡す。そして、カルロに会って欲しいと頼みます。エリザベッタは、愛する人の継母になってしまった今、再び会うことの心の動揺を抑え、人払いをして、カルロと二人きりで会います。カルロ登場。王妃にお願いがあってまいりました...国を離れてフランドルに自分を派遣してくれるように国王に口添えして下さい....エリザベッタは承諾して、よそよそしい態度ですぐに立ち去ろうとします。優しい言葉の一つもかけてもらえないことにショックを受け、そんな冷たい人だったとはと恨み言を言いながらも、思わず彼女への想いを口に出してしまいます。

♪音声ファイル(下):O Carlo!〜
「愛している、あとは野となれ山となれだ!」とエリザベッタを抱きすくめるカルロ。「父上を殺して私を奪いなさい!」と毅然と拒絶するエリザベッタ。カルロは、恐怖と絶望におそわれ、呪われた息子だ!私は...と走り去る。その時、国王さまです!とテバルドが慌てて叫びます。不意に僧院からでてきたフィリッポは、王妃が一人でいることを叱責し、王室の規則を破ったお付きのアランベール伯爵夫人にフランスにへ帰るように命じます。エリザベッタは、フランスから同行してきた仲良しの伯爵夫人と涙ながらに別れを惜しみ、私が、こんなひどい扱いを受けたことは隠して下さい、泣いていたことも人には言わないで下さいと、自分の指輪を形見に与え、泣きながら伯爵夫人と別れ、退場します。

★参考Don Carlo 楽譜
 ♪コッソット
↑テバルドは、フレデリカ・フォン・シュターデです
★1972年NYメト:Molinari-Pradelli指揮; Corelli, Tucci, Merrill, Cossotto, RR

 ♪トロヤヌス
 ♪M.プライス&シコフとRR
★1989年NYメト:レヴァイン指揮;Shicoff,M.Price,Weikl,Troyanos,RR

 ♪ファスベンダー
↑オットー・シェンクの演出だそうですが、笑い声が入っていて楽しそう!
 ♪コッスタ&リッチャレッリとRR
★1975年バイエルン:プレートル指揮;Cossuta,Ricciarelli,Fassbaender,Wächter,RR
関連記事:1975年ミュンヘンの《ドンカルロ》

 ♪バルツァ
↑2番?がカットされていますが、拍手は一番長い、カットなしで歌って、という意思表示ということもあるのかな?
 ♪フレーニ&カレーラスとRR
↑Sigor!Sigor!美しい驚異的なピアニッシモ!
★1979年ウィーン:カラヤン指揮;Carreras,Freni,Baltsa,Cappuccilli,RR

最新のはこんな感じ.....
 ♪ボロディナ
↑メゾでももうちょい声に可愛げがあるほうが好み、ボロディナは声だけよりお顔を見ながらの方が、いいみたい...
 ♪ラセット&ボータとパペ
↑..............
★2006年NYメト:レヴァイン指揮;Botha,Hvorostovsky,Pape,Borodina,Racette


参考:
フィリッポII(ドン・カルロ)主な公演 1968ー2003
ヴェルディ:ドン・カルロ録音

関連記事:

1989年メト《 ドン・カルロ》-1-★☆Mp3カルロ&ロドリーゴ
メトの《ドン・カルロ》新旧
オペラ歌手のオペラ演出:R.ライモンディの場合(4)の1《ドン・カルロ》
オペラ歌手のオペラ演出:R.ライモンディの場合(4)の2《ドン・カルロ》
フィリッポ2世《ドン・カルロ》
フィリップ二世-Ruggero Raimondi Mensch ミュンヘン、RRのフィリッポ


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コメント 11

euridice

>ヴェールの歌
聞きやすくてすぐ耳になじむ歌ですけど、歌うのは難しいのかしら。
新国のエボリ公女、素敵でしたけど、
この歌はなんだかかなりずっこけムードでしたね・・

トロヤノスの記事がありますので、TBします。
by euridice (2007-11-14 09:31) 

keyaki

難曲ということになってますね。メゾの夜の女王みたいなもんでしょうかね。カデンツァとか装飾音符とか、てんこ盛りで、コロラトゥーラの技巧も要求されるんでしょうか。メゾでもかわいらしく歌ってくれないと、ターザンの雄叫びになっちゃいますよね。

TBありがとうございます。
トロヤヌス、このあと4年もたたないうちに亡くなっちゃったんですね。
by keyaki (2007-11-14 20:54) 

ふくきち

Racetteって、パトリシア・ラセットですよね?松本で《カルメル会修道女の対話》の主役を歌った人ではないですか。

バルツァのヴェールの歌、素晴らしいじゃないですか!ボロディナは恐い…。
by ふくきち (2007-11-14 21:58) 

keyaki

ふくきちさん
バルツァ、軽やかに歌っていますね。どうして1番だけなんでしょうね。

>パトリシア・ラセット
けっこうベテランなんですね....もしかしたら.... あちゃぁ〜6月にボローニャでアリーチェ歌ってますよ。
なにが、私はお初ですって...なんといい加減な...
ネット放送もありましたので、聴いてました。ちょっといいわけをすれば、カルロス・アルバレスのフォード氏が、マクベスみたいで強烈だったし、クイックリー夫人のフィオリッロが、これまた強烈で、アリーチェは、まったく印象に残ってなかったんです。写真を見る限り、別嬪さんですね。
記事は下記ですが、ラチェッテなんてイタリア語読みしてますし、一言も触れてない.....
http://blog.so-net.ne.jp/keyaki/2007-07-01
by keyaki (2007-11-15 00:11) 

euridice

一番新しいの、声は、私好みによれば、一番美しくないと思います。
by euridice (2007-11-15 10:33) 

keyaki

euridiceさん、フレーニ、リッチャレッリ、M.プライスと並べると分が悪いですね。
ボローニャのアリーチェで、風邪を引いたスチューダーみたいなんて言っている人もいましたヨ。
スチューダーに雰囲気が似ていて鼻声、と言う意味か、イタリアでは、アメリカ人オペラ歌手=スチューダーということでそう言っているのか、よくわかりませんが、鼻声と感じた人は多いようです。
by keyaki (2007-11-16 01:26) 

euridice

そう、言葉で表現するのは難しいですが、なんというかボワンと感じます。
エボリ以下全員、程度は各人多少違いますけど、乱暴にくくれば、そう・・;;
by euridice (2007-11-16 06:00) 

vincero723

はじめまして~。Nesson Dormaつながりで見させていただきました。

なんと、情報量の豊富さにびっくりであります。大変参考になりました。

Don Carlosは私も大好きなオペラです。なかなか生では見れないのが残念なくらいですよね。今後ともいろいろご教示下さいませ。
by vincero723 (2007-12-09 16:30) 

keyaki

vincero723さん、いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。

>情報量の豊富さにびっくり
ブログをみなさんに読んで頂いて、更なる情報を得ようと目論んでいます。間違いとか勘違いとかも教えていただけますし、同好の方々との交流は楽しいです。
今後ともよろしくお願いします。

vincero723さんのブログ、訪問させていただきました。
ロシアにお住まいなんですね。
ルッジェーロ・ライモンディは、ロシアとは縁がないようですが、一回だけツァーで行ったことがあるようというような記録もあるんですが、いつどこでコンサートをしたのかはっきりしませんので、今後、なにか分かれば、と期待してるんですけど.....
by keyaki (2007-12-09 19:27) 

vincero723

どうやら、ロシアとライモンディの縁はそうは多くはないようです。

私が探した限り2003年に新聞社のインタヴューに答えた記事がありました。
http://www.gzt.ru/culture/2003/09/17/125200.html

その前後にコンサートでもしたかも知れませんが、ちょっと内容の詳細な部分までは詳しくは見てません。

またもう既に出回ってるようなものかも知れませんが、写真等も見つけましたので、お知らせしますね。
http://images.yandex.ru/yandsearch?text=%D0%A0%D1%83%D0%B4%D0%B6%D0%B5%D1%80%D0%BE%20%D0%A0%D0%B0%D0%B9%D0%BC%D0%BE%D0%BD%D0%B4%D0%B8&stype=image

ちなみに、ロシア語でルッジェーロ・ライモンディとは、「Руджеро Раймонди」こう書きます。ご参考まで。
by vincero723 (2007-12-09 23:00) 

keyaki

vincero723さん、ありがとうございます。
インタビュー記事ありがとうございます。
固有名詞もわかりませんから、何について話しているかも全くわかりませんが、機械翻訳と想像力で読んでみたいとおもいます。
by keyaki (2007-12-10 14:48) 

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