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新国《フィガロの結婚》鑑賞:2007.10.24 [オペラ生舞台鑑賞記録]

 ホモキ演出《フィガロの結婚》の、再々演に行ってきました。2003年10月のプレミエは、ホッホ〜、フゥ〜ンの演出。アンドレア・ホモキの段ボール箱好きはこの頃からなんですね。後に舞台が段ボール箱で埋めつくされた《西部の娘》につながるとは....。初演時は、引越荷物の段ボールにLONDONって書いてあったとか、 ウィーン(綴りは忘れた)と書いてあったとか、トウキョウもあった...とかの話題で大いに盛り上がったものです。ケルビーノのツィトコーワ、スザンナの中嶋彰子、伯爵夫人もきれいな歌手だったな、バルバリーナの中村恵理(今回のスザンナ)も印象に残っています。フィガロと伯爵は熊さんタイプでまるで双子のようでしたが、これもあたかも演出的意図があるような深読組も出現.......
 2005年4月の再演は、、ヴォルフガング・ブレンデル、マウリツィオ・ムラーロ、エミリー・マギーという、国際的に活躍している歌手に惹かれての鑑賞。
 そして、今回は若手中心、しかもヨーロッパで活躍中のラウラ・ジョルダーノとロレンツォ・レガッツォのコンビに期待して楽しみにしていました。ところがご存知のようにラウラ・ジョルダーノが降板、しかし、代役に立った中村恵理はとても自然体のスザンナで、素敵でしたし、マイヤ・コヴァレヴスカは、この夏のザルツブルグで話題になった歌手で、噂にたがわない容姿と歌唱で、ラウラ・ジョルダーノのキャンセルを十分に補ってくれました。名付けて、見た目よぉし!の贅肉無しの《フィガロの結婚》。でもなんだか、私にとっては、わくわく感の乏しい《フィガロの結婚》でした。おそらく原因の一つは、演出にあるのではないかと思います。プレミエの時は、演出の斬新さと言いますか「ビックリ」でもっていたようなものですから、こういう演出で観客を飽きさせないためには、よほど、歌手の演劇的動きがこなれていないと、間が持たないというか、面白いはずのところが全部中途半端に感じるんです。でも、今が旬ではない歌手のファンをしていますので、今が旬の評判の歌手を生で見られただけでも満足です。(2F正面2列で鑑賞)



序曲:幕は開けっぱなし、舞台中央に巨大な白い箱状の枠組み、後ろから黒子さんたちが、そろそろと白い段ボール箱を積み重ねて置いていきます。それを眺める観客。最初から置いておいてもいいんでないの.....
1幕:ロレンツォ・レガッツォのフィガロ登場
ひもで、壁を測り始めます。おぉ、重低音ではないほどよいバス声。中村恵理のスザンナ登場、とても可愛くて素敵なスザンナです。この二人、結婚前の若い二人のイチャイチャ度ゼロ....レガッツォ君って、あんまりイタリア男っぽくないのか、外国なんで遠慮しているのか、もうちっとライモンディを見習ってよ.....なんちゃって....とにかく、全然スキンシップ無し、距離の置き過ぎ、スザンナも馬乗りになりゃいいってもんじゃないのよね。フィガロの分身と、スザンナの分身、あれも出てこなくてもいい,邪魔.....
伯爵登場。見た目はオッケー、時々、声が聞こえない、伯爵ってほとんどシャベクリなんで、歌とは違った難しさがあるんでしょうね。お約束の隠れんぼごっこもそれほど面白くない。
2幕:本当は伯爵夫人の寝室兼居間なんですが、全く同じ状態のところに黒子たちが白くて大きなクローゼットを引きずって右端に置きます。クローゼットがいつ運ばれて来たか記憶が曖昧ですけど。
伯爵夫人が、一人寂しく悲しみにしずんでいます。スラリとして若くて美しい伯爵夫人。ジョナサン・ミラー演出の《フィガロの結婚》は、赤ちゃんと6才位の娘がいて、7年目の浮気っぽい設定でしたが、今回は、結婚1、2年目というところでしょうか。2幕の最後の伯爵派と伯爵夫人派に別れての重唱は、ソリスト7人ですが、通常の舞台より、ずいぶんと狭くて、傾斜のきつい舞台に段ボール箱と大きなクローゼットが置いてあるので、狭苦しくて動きを制限されるぶん、盛り上がりに欠ける感じ。
3幕、4幕:舞台はずっと同じ。
普通は、伯爵がテーブルでなにか執務をしているのだが、今回は、何してたっけ、記憶にない、箱の上に腰掛けてたかな。まあ、とにかく今度は伯爵夫人に頼まれたスザンナが、伯爵を騙しに行く場面、それから、唯一の伯爵様のアリア、怒って歌ってました。
フィガロの借金問題の裁判で、フィガロの両親がマルッチェリーナとバルトロだとわかって、再会を喜ぶ場面。レガッツォのフィガロ君、それほど吃驚でもないし、喜んでないかんじ。
いよいよ、結婚式が始まりますが、この演出では、みんないなくなります。スザンナが伯爵に手紙を渡す場面とか、その手紙のピンで指を刺す場面もあったんでしょうけど記憶にない。いつのまにか、クローゼットが真ん中に移動しています。
なぜか唐突にバルバリーナに襲いかかるように抱きつく伯爵(この場面もこの演出の特徴)。その後の「なくしてしまった、困ったわ、どこにあるのかしら?見つからない、きっと怒られる...」とバルバリーナが歌う意味深な短いアリア、意図的に放心状態?で歌わせています。ピンに象徴されるなくしたものは、もっと一般的に捕らえないと、バルバリーナのその後のケロッとした行動のつじつまが合わなくなると思うんですけどね.....こういう押し付け解釈の演出は好きじゃないので、ここは、毎回、居心地の悪さを感じます。なくしたものは、フィガロ、スザンナ、伯爵夫妻みんなの愛と信頼関係で、それをこの短いアリアで表しているのだと私は思います。観客の自由な解釈にまかせて欲しいものです。
フィガロは、伯爵夫人とスザンナの策略を知らないので、スザンナに裏切られたと思い、その現場を押さえようと中庭にやって来て、「世の男たちよ、眼を開け、女にだまされてはいけない...」と歌います。
偽スザンナと偽伯爵夫人にケルビーノ、伯爵、フィガロが入り乱れてちょっかいを出します。わけがわかりませんが、最後は、伯爵が夫人に謝って、夫人は「私はあなたより素直ですもの」と伯爵を許します。全員勢揃いで幕切れの合唱、結婚式のお祝いの宴会に行こう、行こうで花火が上がって幕。長い一日が終わりました。明日からは.....
歌手さんへの一言コメントと略歴(新国サイトから)
♪ロレンツォ・レガッツォ Lorenzo Regazzo(フィガロ):
ほどよいバス声で、スラリと背が高く、北イタリア出身のイタリアーノですよ、容姿ともに合格ですが、相手と関係なく歌っているような感じもしましたし、強烈な個性は感じられないなぁ.....よく言えば優等生的って言うのかしら。
■イタリア・ベネチア生まれ。モーツァルトとロッシーニを主なレパートリーとして、ヨーロッパを中心に活躍。ミラノ・スカラ座、ボローニャ歌劇場、パリ・オペラ座、フェニーチェ歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ等で活躍。主なレパートリーとして、「フィガロの結婚」フィガロ、「ドン・ジョヴァンニ」レポレッロ、「チェネレントラ」アリードロ、「ドン・パスクワーレ」タイトルロール、「アグリッピナ」クラウディオ等がある。グラミー賞を受賞したルネ・ヤーコブス指揮「フィガロの結婚」の録音でも同役を歌っている。 新国立劇場初登場。
★RRとの共演あり酔っぱらいの庭師でスザンナのおじさんのアントニア

♪中村 恵理(スザンナ):
かわいらしいスザンナで、とってもよかったです。
■大阪音楽大学卒業。同大学院オペラ研究室修了。新国立劇場オペラ研修所5期生修了。2003年オペラ研修所在籍中に新国立劇場「フィガロの結婚」バルバリーナでデビュー。研修所修了後、2005年「フィガロの結婚」再演の同役、同年こどもオペラ「ジークフリートの冒険」森の小鳥等に出演している。2005年12月、ギリシャのアテネにおいてネヴィル・マリナー指揮、ミヒャエル・ハンペ演出の「魔笛」でヨーロッパ・デビュー。現在、オランダ・アムステルダムのオペラスタジオ・ネザーランドにおいて正式メンバーとして活躍、2007年オペラスタジオとバンコクオペラ共催の「ルクリーシャの凌辱」ルーシャに出演している。2006年新国立劇場「イドメネオ」イーリア、2007年「ファルスタッフ」ナンネッタ、同年こどもオペラ「スペース・トゥーランドット」ラベンダー姫に出演して好演している。新国立劇場オペラ研修所を修了して、世界に羽ばたいている注目のソプラノである。

♪デトレフ・ロート Detlef Roth(アルマヴィーヴァ伯爵):
見た目合格! でも印象が薄い。伯爵は歌は一個だけなんで、特に演技力の問われる難しい役だと思いますが、いつもギクシャク怒っているだけで、好色さに欠ける、女を見れば、デレデレ〜と鼻の下をのばす感じが欲しいですね。
■ドイツ生まれ。気鋭のバリトン歌手。シュトゥットガルトで声楽を研鑽の後、ウィーンやフランスのコンクールにて優勝。「フィガロの結婚」アルマヴィーヴァ伯爵、「魔笛」パパゲーノ、「カルメン」エスカミーリョ、「ラインの黄金」ドンナー等モーツァルトからワーグナー作品まで幅広いレパートリーを誇る。ミラノ・スカラ座、ワシントン・オペラ、ボローニャ歌劇場等に出演。ザルツブルグ音楽祭にも参加。新国立劇場初登場。

♪マイヤ・コヴァレヴスカ Maija Kovalevska(伯爵夫人):
背はスラリと高いのですが華奢です。喜怒哀楽の表情も豊かです。歌にもうちょっと表現力が欲しいところですが、若くて、まだまだ情熱を失っていない伯爵夫人でした。ラトビアって美人が多いのかしら、ガランチャもラトビア出身ですね。
■ラトビア共和国生まれ。新進気鋭の若手人気ソプラノ。06年プラシド・ドミンゴ国際オペラ・コンクールで優勝後ザルツブルグ音楽祭やメトロポリタン歌劇場「ラ・ボエーム」ミミで好演、豊かな声と舞台映えする美貌で一躍世界の人気歌手に名を連ねる。レパートリーは「フィガロの結婚」伯爵夫人、「ドン・ジョヴァンニ」ドンナ・エルヴィーラ、「ラ・ボエーム」ミミ、「トゥーランドット」リュー等。新国立劇場初登場。

♪林 美智子(ケルビーノ):
ケルビーノは当たり役だそうですが、イメージもピッタリ、好感もてました。ファンも多いようで、カーテンコールの拍手にも手を振って答えてました。
■2001年「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル、05年「ホフマン物語」アントニアの母の声/ステッラ、07年「運命の力」プレツィオジッラに続いて、本公演で4回目の新国立劇場登場となる。新国立劇場オペラ研修所第1期修了。02年二期会創立50周年記念公演「フィガロの結婚」ケルビーノ役で好評を博し、03年7月には同記念公演「ばらの騎士」にオクタヴィアン役で出演。同年11月には日生劇場開場40周年記念特別公演にてベルク「ルル」(全3幕完成版/日本初演)、04年7月「ドン・ジョヴァンニ」、05年9月には「運命の力」に出演。また、同年12月に「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル役で喝采を浴び、06年4月に東京二期会公演「皇帝ティトの慈悲」にセスト役で出演して絶賛を博した。
【指 揮】沼尻 竜典
【演 出】アンドレアス・ホモキ
【美 術】フランク・フィリップ・シュレスマン
【衣 裳】メヒトヒルト・ザイペル
【照 明】フランク・エヴァン
【再演演出】田尾下 哲
【舞台監督】佐藤 公紀

【芸術監督】若杉 弘

【合唱指揮】三澤 洋史
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
キャスト
【アルマヴィーヴァ伯爵】デトレフ・ロート
【伯爵夫人】マイヤ・コヴァレヴスカ
【フィガロ】ロレンツォ・レガッツォ    
【スザンナ】中村 恵理
【ケルビーノ】林 美智子
【マルチェッリーナ】森山 京子       
【バルトロ】佐藤 泰弘
【バジリオ】望月 哲也
【ドン・クルツィオ】加茂下 稔
【アントーニオ】志村 文彦
【バルバリーナ】國光 ともこ
【二人の娘】三浦 志保、小林 昌代


沼尻 竜典   Numajiri Ryusuke(指揮)
1990年第40回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝後、ヨーロッパで実績を重ねる。97年よりオペラ指揮者としても活躍。ツェムリンスキー「王女様の誕生日」、ベルク「ルル」全3幕完成版等、日本初演作品を多く手がけ、いずれも高く評価されている。05年、インスブルック・チロル歌劇場「ドン・カルロ」、ケルン歌劇場「ジョニーは演奏する」でそれぞれデビュー。07年4月よりびわ湖ホール芸術監督に就任。新国立劇場には04年「カルメン」に続いて、 2回目の登場。
アンドレアス・ホモキ  Andreas Homoki(演出)
ドイツのマール生まれ。1987年から92年までケルン歌劇場でアシスタント・ディレクターを務める。ジュネーヴ歌劇場で1992/1993シーズン開幕の「影のない女」の演出で大成功を収める。その後ハンブルク州立歌劇場「リゴレット」、デンマーク王立歌劇場「ドン・ジョヴァンニ」、バーゼル歌劇場「エレクトラ」、バイエルン州立歌劇場「アラベッラ」などヨーロッパを中心に活躍。現在、ベルリン・コーミッシェ・オーパーのインテンダントを務めている。新国立劇場では2007年4月初演の「西部の娘」の演出でも大成功を収めた。←成功を収めたくらいにしてね、再演しないでいいよ....
※略歴は新国サイトから


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euridice

演出、3度目は秋風ぞ吹くですね・・

再演のときは、歌手がベテランだったということか、舞台上の動きはうまくいってたけど、オケがね・・でした。今回はオケとの違和感は感じませんでしたが、
歌手が若手、新進気鋭のせいか舞台上の動きがちょっともたつくというかこなれてなかったかも。

それはともかく、中村恵理のスザンナはよかったです。彼女って表情が伝わってくるじゃないですか。下手な舞台写真でさえ、魅力的に撮れてます^^! 期待の伯爵夫人は、白い舞台に白い衣装、白っぽいカツラのせいだと思いますけど、表情が伝わりにくかったのが残念でした。フィナーレ、やっと少し個性が伝わってきたような気がしました。
>歌にもうちょっと表現力が欲しいところ
そうでしたね。多少うるさかったかも^^;;
ああいうせせこましいのではなくて落ち着いた舞台でゆったりと見たかった、聴きたかったという感じがあります。こういうところも結局演出に問題ありのような気がします。
by euridice (2007-10-25 18:22) 

keyaki

>中村恵理....魅力的に撮れてます^^
そうそう、決して美人じゃないんだけど、チャーミングです。

>期待の伯爵夫人..フィナーレ、やっと少し個性が伝わってきたような気がしました。
カツラの下は、自分の髪をアップにしてたんでしょうね。ブルネットでしたね。

たまたまポネル演出のを、細かく見てますので、どっちがいいとはいいませんが、違いを感じます。ポネルのは、歌手たちの表情が実に豊かなんで、観客も惹き込まれているのが伝わってきます。素直な演出には、観客も素直に反応するんじゃないですか? 素直じゃない観客に合わせて欲しくないですね。
TBありがとうございます。
by keyaki (2007-10-25 19:37) 

今週末行って来ます。個人的にはコヴァレヴスカが楽しみです♪
by (2007-10-25 22:17) 

Sardanapalus

今回の再々演は、だれてきた演出をしっかり組み直す人が居なかったということでしょうか。ベテラン歌手ならそれでも対応できるかもしれませんが、若手中心のキャストだとギクシャクしてしまうのでしょうね。写真だけでも、歌手達も何だかちぐはぐのように見えます。かなり注目していた公演ですが…行けなくても悔しく無いです(^_^;)ところで、男性陣はずっと上着無しですか?

>素直じゃない観客に合わせて欲しくない
面白くない独断の解釈をごり押ししなくてもいいのに、と思ってしまう演出は多いですね。特に「フィガロの結婚」は、演技も上手な歌手を揃えて素直にドタバタを楽しみたい作品ですから、今回の演出と歌手陣は私にはちょっとカタすぎるようです。
by Sardanapalus (2007-10-25 23:13) 

keyaki

gonさん、コヴァレヴスカじっくり見て来て下さい。
舞台装置のせいで、カーテンコールがないのが残念ですけど。
by keyaki (2007-10-27 01:56) 

keyaki

Sardanapalusさん、歌手さんたちは、どんな演出にしろ、納得しないとちゃんと動けないと思うんですよ。そのあたりがベテランだと飲み込みが早いということはあるかも知れませんね。
by keyaki (2007-10-27 02:05) 

Sasha

keyakiさん、今ごろすみません。その歌手さん、ラトヴィア出身とはいいながら、典型的なスラヴの苗字(結婚などで改姓してないとしたらですが)なのが個人的に気になりますね。(ただしロシア姓ではない、ポーランド風?) で、ちょいと調べてみたらリガ生まれ。リガはロシア語話者が半数近くを占めるはず。ひょっとして、表記の混乱とかいうことはないのかなぁ...なんて、根拠なく疑ってはいけないけれど。(たとえば、ミハイル・バリシニコフもリガの出身。)

余談ですが、リガはゴシックあり、バロックあり、アールデコありの、とても面白くて美しい街です。(なつかしや)

さらに余談。バルト3国のうち、リトアニアを除く2国、エストニア、ラトヴィアは今も残留ロシア人の人権問題がけっこう深刻。
by Sasha (2007-11-29 08:43) 

Sasha

自己レス...単にポーランド系というだけなのかも。

訂正ですが、リガの建築で有名なのはアールデコというよりアールヌーボーでしたね。
by Sasha (2007-11-29 09:40) 

keyaki

Sashaさん、バルト3国といわれてもどういう風に並んでいるかもピンときません。ちょっと前は、全部ソ連だったんですよね。
バルト3国って、スラブじゃないんだ....

ラトビアのリガといえば、ガランチャなんで、背の高い美人の産地かなって、ウルマーナはリトアニアで、大きいけど美人とは言い難い....「ボリス・ゴドノフ」のリトアニア国境の居酒屋の女将さんにピッタリ.. (笑

彼女たちはロシア語読めて喋れるのかしらネ。
特別ロシアもののオペラに出演ってこともないようだし。
by keyaki (2007-11-30 02:34) 

Sasha

なじみのない国の話題ですみません。バルト諸国は現在はいずれもNATOおよびEU加盟国で、完全な西側ですね。80年代までに学校教育を受けた人は全員多かれ少なかれロシア語ができるはずです。(中にはネイティヴと遜色のない人もいる)。より古い時代の、たとえばレイフェルクス(たしか、ラトヴィア出身)なんかはロシアオペラを歌いますでしょ? 一般論では、対ロシア感情は、当然というか、ソ連時代から今まで非常に悪いです。

位置は、北からリトアニア、ラトヴィア、エストニアです。いずれも人口は少なく、約340万、230万、135万。リトアニア語とラトヴィア語は印欧語族だがスラヴでもゲルマンでもなく、バルト語派。エストニア語はフィン・ウゴル語派。
by Sasha (2007-11-30 08:48) 

euridice

Sashaさん、詳しい説明、ありがとうございます!
あの辺はややこしいですね。ずっと以前、リトアニア系アメリカ人を知ってまして、その女性の話では、リトアニアはカトリックの国で、やはりソ連支配をきらって大勢アメリカに渡ったようです。アメリカではコミュニティを作って、リトアニア語で生活しており、小学校に上がるまでは英語は全然知らなかったとか。高等教育を受けた看護婦さんでしたが、リトアニア人以外と結婚したのは彼女が最初だったとか。最近、偶然次男が出張で行ったので、やっとはっきりと場所など認識したところです。ってなわけで、エストニア出身のお相撲さん把瑠都君、応援してます^^!

>対ロシア感情
ポーランド人も最悪みたいですね・・
ナチスのほうがずっとまし〜〜みたいな話をよく聞かされたものです^^;;
by euridice (2007-11-30 09:56) 

keyaki

Sashaさん、なじみのない話しは、大好きです。
レイフェルクスはロシアって思ってましたけど、年齢的にロシアっていうほうが通りがいい時代にデビューしたということかしらね。
同じセルゲイでもテノールのラリンはリトアニア出身になってますね。
お相撲さんのバルト(漢字は知らない)はエストニアですって。

>一般論では、対ロシア感情は、当然というか、ソ連時代から今まで非常に悪いです。
うっかり、ロシア語で話しかけると、日本人が韓国の方々に日本語で話しかけるのと同じようなかんじになっちゃうのかな....
分かるのに知らん顔するとか.....
by keyaki (2007-11-30 10:10) 

Sasha

Euridiceさん、keyakiさん

温かくお迎えくださり、ありがとうございます。^^

リトアニア語は古い形をよく残しているので印欧祖語を研究する言語学者には興味深い言語なんだそうです。女性の苗字の語尾が既婚と未婚で違うのです。元大統領を例にとれば、ランズベルギスの夫人はランズベルギエネ(無論別姓選択可能)、未婚の娘はランズベルガイテ。

ラーリン(女性形はラーリナ)は典型的なロシア姓のひとつですね。苗字と民族が一致しない人もたくさんいますけれど。

keyakiさん、もしバルト諸国に行ったら、もちろん、ロシア語でなく英語を話してあげましょう。^^; 私が最後に行ったのは90年代の後半だったのですけど、ホテルなどの両替所に掲げてある通貨レートの順番が、ホントに笑えました。他の通貨は米ドルを含め全部国名(だか通貨名だか)のアルファベット順なのに、ロシア・ルーブルだけがアルファベットを無視して必ずリストの最後。(^^; 
by Sasha (2007-11-30 12:19) 

Sasha

すみませんっ! 訂正、訂正! 北から、じゃなくて、南から、リトアニア、ラトヴィア、エストニアの順です! m(__)m
by Sasha (2007-11-30 12:53) 

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