あらら、シュロットどうしたの? [アーウィン・シュロット]
これだから、オペラって......
理由はわかりませんが、4月〜5月のチューリッヒの《ファウスト》のメフィストが、ライモンディからロベルト・スカンディウッツィに《アルジェのイタリア女》のムスターファが、アーウィン・シュロットからライモンディになりました。
と、まあ、こういうことなんですが、ヨーロッパのファンの方達は、すでにチケットを手配済み、あららぁ、のようです。シュロットは、どうやら、《アルジェのイタリア女》のムスターファはロールデビューだったようですので、シュロットのファンは、特にがっかりでしょうね。
現時点で考えられることは、シュロットが、やっぱりムスターファは、準備もできてないし、時期尚早かなとキャンセル。チューリッヒとしては、困ったときのライモンディ、ということでライモンディに相談。スカンディウッツィのスケジュールは空いているけど、ムスターファは無理、でもメフィストならお得意のレパートリーなので、こうなったんでしょうね。
かつて、ライモンディは、2003年2月〜5月までの全公演をキャンセルしたことがありますが、その時に、チューリッヒの《アルジェのイタリア女》も含まれていました。従って、ライモンディにとっては、1998年ウィーン以来9年降りのムスターファということになります。
ライモンディが、ムスターファをレパートリーにしたのは1987年45歳ですから、シュロットもあわてることはないということですよね。ちなみにシュロットは、3月11日から同劇場で《フィガロ的結婚》のフィガロに出演予定です。
今回の《アルジェのイタリア女》、チェーザレ・リエヴィの新演出のようです。DVDにもなっている、《イタリアのトルコ人》と同じ演出家です。
※5月13,15,17のメフィストは、ジャコモ・プレスティアになっていました(3.8追記)
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keyakiさんは中国語もお得意で?
by TARO (2007-03-07 11:54)
玉突き型のキャスト変更ですね。チューリッヒはこういうとき上手に立ち回っているように思います。イタリアの某高慢ちき劇場とは違いますね。
>《アルジェのイタリア女》のムスターファはロールデビューだったようですので、シュロットのファンは、特にがっかりでしょうね
それは残念でしょうねー。特に、チューリッヒはチケット代も高いし、競争率も高いし、ということで皆さん頑張って取ったチケットでしょうから。でも、シュロットはまだ若い役でお願いしたいですね。慌てなくてもバスは歌手生命が長いんですから!
by Sardanapalus (2007-03-07 19:56)
《フィガロ的結婚》にお気づきになるとは、TAROさんこそ、中国語がお得意ということですよ。私は、昨日《費加洛的結婚》を知って、ちょっとふざけてみました。
by keyaki (2007-03-07 20:37)
Sardanapalusさん、まさに玉突きですね。スカンディウッツィが、ムスターファがお得意なら、玉突きにはならなかったんでしょうかしら。
ライモンディのファンは、出費がかさみますね。最後のメフィストかもしれない、とかで、みなさんはりきって早めにチケットとったようですから。それに、このプロダクションは、ゲッツ・フリードリッヒのなかなか渋い演出で、10年前のプレミエはライモンディだったんで、また同じ演出で見るのを楽しみにしていたファンもいたんです。
そうですよ。シュロットは、まだまだ若いほうがいい役をやってほしいですよね。40過ぎてからでいいですよね。
by keyaki (2007-03-07 20:50)
この種の「椅子取りゲーム」であまりのジグザグ・パズルぶりに笑ってしまったのは、98年のザルツの「フィデリオ」と「ドン・カルロ」でした。
まず当初それぞれカルロとフロレスタンに予定されていたボータとラリンは、何と役を交換!理由は藪の中。
エリザベッタに予定されていたA・グルーバーはキャンセルで、代役はメシェリアコワとG・ルカーチのダブル。
レオノーレに予定されていたヴォイトはキャンルで、代役はK・ハフスタッドとR・ベーレのダブル。
フィリポに予定されていたレイミーもキャンセルで、当初修道士に予定されていたパーペが「昇格」。
修道士役は、「フィガロ」にバルトロ役で出ていたR・ロイドが担当。
小生は特に目当ての歌手がいたわけではなかったので、実害はなかったものの、何だかなーという感じでしたね。まあ、ラリンやボータ目当てなんて人あんまりいなかったでしょうけどね。レイミーのフィリポのキャンセルは残念でしたが、その後バスティーユで歌ってくれました。
最近では例の05年ガルニエの「コジ」で、ハーディングのキャンセルで、同時期「ボエーム」予定されていたクーンが代役を務め、クーンの代わりにはオーレンが入ったのも、同じ「玉突き」ケースですね。これはハーディング目当ての人の人はいたんでしょうが、クーン目当てなんて人いなかったでしょうけど。
by 助六 (2007-03-08 09:48)
助六さん、これは、玉突きではなく、まさに椅子とりゲームですね。
>フィリポに予定されていたレイミーもキャンセルで、当初修道士に予定されていたパーペが「昇格」。修道士役は、「フィガロ」にバルトロ役で出ていたR・ロイドが担当。
これって、普通に考えれば、レイミーの代わりはR・ロイドでしょうけど、夏休みに大きな役は歌いたくなかったのかしら?
「玉突き」は、仕方がないな、ということでしょうけど、この「椅子とりゲーム」はやめてほしいですね。
レイミーと言えば、準備不足と赤ちゃん絡みで、フルラネットに交代してもらったのがありましたね。パリのフランス語版《シチリアの晩鐘》とクリーブランドでの《ドン・カルロ》ですけど。60過ぎての赤ちゃん誕生ですもの、近くにいたいですよね。パリで歌うとなると、一ヶ月以上留守にするわけですから。
by keyaki (2007-03-08 11:07)
ザルツのボータとラリンの交代は、日本の音楽雑誌によれば演出家(ヴェルニケでしたっけ?ちょっと忘れましたが)が、ボータがドン・カルロにふさわしい容姿ではないといって、拒否したとかいう話ですね。
by TARO (2007-03-09 11:15)
TAROさん、両方ともヴェルニケ演出なんですね。
>ボータがドン・カルロにふさわしい容姿ではない
でもぜんぜん普通の体型にになるつもりは、さらさらないってことですね。
by keyaki (2007-03-09 15:06)
レベルの高いところでの役交代劇ですね。 チューリッヒはいつも良い歌手を使っていますよね。 ライモンディのファウストは聴けなくて残念だけど、ムスターファも楽しみではありませんか。
by yumemi (2007-03-11 19:57)
TAROさん>
>ボータがドン・カルロにふさわしい容姿ではない
えーっと、何ヶ月も牢屋にいて瀕死のフロレスタンとしてもどうかと思いますが…(^_^;)
by Sardanapalus (2007-03-11 21:43)
>ボータ
目下最もオペラ歌手らしい体型を誇っている男声歌手でしょうか。メトでワルター・フォン・シュトルツィング出演中だそうです。
>フロレスタン
新国で見たボーダには及ばないかもの二人も含めて、精神力+皮下脂肪のお陰でまだまだ牢獄生活に耐えられそうな感じ^^;
by euridice (2007-03-11 22:02)
Sardanapalusさん、演出家にしてみれば、フロレスタンは、暗い地下牢にいれて、ほとんど見えなくしたり、ダブダブの囚人服でカバーしたりと工夫の余地があると思ったんじゃないかしら。
euridiceさん、メトでは肥満枠があるんじゃないですか。アメリカ人ってそういうのことをよくやるじゃないですか...(笑
by keyaki (2007-03-12 14:17)
yumemiさん、ライモンディ目当てで、ファウストのチケットを買った人たちは、両方の演目を見ることになるようですから、チケットの売れ行きはかえっていいかもしれませんね。
by keyaki (2007-03-12 14:22)
Sardanapalusさん
実を言うと、私もこの記事を読んだ時に、まったく同じことを思いました。
おいおい、食事も満足に与えられてない囚人より、スペインの王子の方が太ってるはずだぞ・・・と。
ラリンは声は素晴らしいですが、歌い方にちょっと癖があるので、イタリア・オペラには向かないような気がします。ボータの方が向いてますよね。先日METのライヴをやってましたけど。
by NO NAME (2007-03-12 21:49)
すみません、全然表題と関係ありませんが、トップの写真の背景はひょっとしてシエナのカンポ広場ですか? 思わず懐かし〜い(ってまだ2〜3度しか行った事は無いのですが)
by yumemi (2007-03-13 04:49)
yumemiさん、そうです。広場全体が写っていれば、すぐにわかるとおもいますが、さすがですね。バスティアニーニも毎日この広場を歩いたのかしら.....
手前の人物は、私ではないので、わりと最近の写真です。
by keyaki (2007-03-13 08:23)
えっと、3つ上の NO NAME は私です。
久々にやってしまいました。
by TARO (2007-03-14 23:17)