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1998年ベルリンの《ファルスタッフ》ナンネッタ&フェントン [ファルスタッフ]

 めずらしいVideoClipが、ベルリン国立歌劇場のHPに掲載されています。ベルリン大好きのヴァラシエンヌさんに『出てますヨ』と嬉しい情報をもらいました。このページのビデオマークをクリックすると2分程度ですが、1998年の《ファルスタッフ》が見られます。この時が、初演で大好評だった《ファルスタッフ》です。また、再演するということなので、宣伝用のVideoClipとしてアップされたものです。
 しかし、細かいことは言わない私が、なにこれって.....と思ったのが、下記。
Mit Dorothea Röschmann, Ruggero Raimondi, Lucio Gallo, Katharina Kammerloher, Soile Isokoski, Marjana Lipovsek. nach oben
 皆さんは、なにも感じませんか? 感じないですか.....なぜ、ナンネッタのレシュマンが一番に書いてあるのかしら。しかも、このときは、この歌手誰?状態だったかもしれませんが、マルセロ・アルバレスの名前も書いてないし。
配役表の場合、普通の常識的な順番はいろいろありますが、こんなもんでしょうか。
1、タイトルロールが一番=主要な役順
2、身分の高い順番
4、歌う順番(この場合は、端役でも一番になる)
3、男声、女声にわけて、主要な役柄から順番、女が最初の場合もある

 まあ、このくらいでしょうか。このどれにもあてはまりませんでしょ。配役表ではないので、どうでもいいんでしょうけど、だからといって、思いつきで書いていいものでもないし。レシュマンが、アリーチェならいいですけどね。カンマーローアーもメグなのに、アリーチェのイソコスキと、クイックリーのリポフシェクより前にきているって......どうでもいいことですけど、変だとおもいませんか。どういうつもりの順番なのか分かる方は、教えて下さいね。
 とはいいながら、左上の写真のようにレシュマン(1967- )も30歳過ぎているとはいえ、この頃は、ほっそり可愛いですね。最近のザルツブルグの《フィガロの結婚》の伯爵夫人はちょっとね、でしたが。マルセロ・アルバレス(1962- )も36歳ですが、若者に見えますし、いまや大物?のご両人のナンネッタとフェントンなんて、貴重ですね。
クリックしても、VideoClipが見られない方は、WindowsMediaPlayerを起動して、URLを開くに次のアドレスを入力して下さい。mms://media.heimat.de/staatsoper_berlin/falstaff.wmv

ヴェルディ:ファルスタッフ
   1998年2月15,18,21,24,27日 3月2日  
アバド指揮、ジョナサン・ミラー演出 
Ruggero Raimondi(Falstaff)
Lucio Gallo(Ford)
Marcelo Alvarez(Fenton)
Enrico Facini(Dott. Cajus)
Anthony Mee(Bardolfo)
Andrea Silvestrelli(Pistola)
Soile Isokoski(Alice)
D.Röschmann(Nannetta)
Marjana Lipovsek(Quickly)
Katharina Kammerloher(Meg)
ベルリン国立歌劇場
参考:ファルスタッフ:主な公演1986ー2006
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《ファルスタッフ》♪私がお小姓だった頃......♪ファルスタッフが歌います
1999年フェッラーラの公演が、このベルリンと同じ演出です。
マルセロ・アルバレス略歴
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ヴァラリン

来月「ボリス」の再演があるので、その配役チェックのために久々にリンデンのHPを覗いたら、あらびっくり(^^!
リンデンのHP,去年12月にリニューアルしたんです。その頃から、ようやく公演のビデオクリップを(演目によっては)掲載してくれるようになったんですが、概ね今シーズン録画したものをUPしている…って感じだったんですが、ファルスタッフは初演のものなんですね。キレイな舞台ですね。

>名前の順番

はは^^; 言われてみれば…(つまり、紹介しておきながら気がついてなかったというアホ~~)
これは100%私の想像ですけど、カンマーローアーはリンデンの専属ですし、レッシュマンは今は専属を離れてますけど、こことは縁がとっても深いから…ってことかもしれませんよ。単に身びいきってことじゃないでしょうか(笑)
by ヴァラリン (2007-02-25 21:21) 

euridice

レッシュマンがアリーチェなんだと思いましたけど、ビデオクリップ見て、違うみたい、ナンネッタだわって・・ 他の女声歌手は認識できないし、だれがどの役かとりあえず興味なし。

いわゆる小さい役の配役が先にあったりするのって、どこって言われると困るんですけど、けっこうあるような気がしてます。まあ、いろいろと適当なんじゃないかと・・・ でも、役名なしの出演者表記は重要な役順とか、一定の順序のほうが推測しやすいですね。

それはともかく、レッシュマンがスリムだわぁ^^! アリーチェはおばさんの雰囲気^^;;
by euridice (2007-02-25 21:53) 

Sardanapalus

>レシュマン(1967- )も30歳過ぎているとはいえ、この頃は、ほっそり可愛い
うわー最初誰か分かりませんでした!もうちょっとダイエットしてくれないかなぁ。彼女の名前が最初なのは、いわゆる地元贔屓なのではないでしょうか?それにしてもおかしな順番ですね。

>初演で大好評だった《ファルスタッフ》
ジョナサン・ミラーの演出は個人的に当たりはずれがあるのですが、これは面白そうです。フォトギャラリーみましたけど、ファルスタッフはちゃんと鹿の角かぶってますね(笑)
by Sardanapalus (2007-02-25 23:52) 

keyaki

ヴァラリンさん、ありがとうございます。おかげで、楽しませていただきました。
そう、単なる贔屓なんでしょうけど...だったら、いっそのこと、カンマーローアーも前に持ってきたらどうよ.....なんて。

名前の順番とか、席順にこだわるのは、日本人だけとは思えないんですけど.....どうなんでしょうね。冠婚葬祭の席順なんて、間違えるとひと悶着あるようですよね。
by keyaki (2007-02-26 09:44) 

keyaki

euridiceさん、
私も、エッ、アリーチェだった???とおもって、ビデオを見る前に自分のHPで確認しちゃいました。(笑
ライモンディがファルスタッフのときは、2回ともナンネッタちゃんなんですよね。
オペラに詳しいけど、歌手の顔を知らない人は、混乱するでしょうね。
by keyaki (2007-02-26 09:55) 

keyaki

Sardanapalusさん
レッシュマン、30過ぎているのに、とても可愛いですよね。3年後のコジをDVDでは、もう、ムチムチピチピチの爆弾姉ちゃんみたいなんですよね。
丸セロ・アルバレスのフェントンにも興味津々、しかし、名前が書いてないので、丸セロ君ってわかる人は、どれくらいいるのかしらね。

このジョナサン・ミラーの演出はフェルメールの絵のイメージなんだそうです。翌年のフェッラーラでの公演がイタリアではTV放送されてるんですよ。日本でも放送してくれないかな、アバド指揮だし、放送する価値はあるんですけどね。
新国の《ファルスタッフ》もジョナサン・ミラーで、ほとんど同じなんですが、舞台装置と衣裳が、経費節約型演出とでもいいましょうか、女性たちの衣裳は、まだましですが、ファルスタッフがしょぼくれてるんですよね。
by keyaki (2007-02-26 10:10) 

助六

レッシュマン聴いたのは、96年のスザンナと00年のパミーナが最後です。2度ともドイツ女性としてはスリムで美人だし、スタイル通り、スリムで素直な美しい歌を聴かせてくれましたが、もうその1年後には爆弾姉ちゃんですか。もう一度チャンスがあったら聴いてもいいなと思ってましたが、いや一挙にその気が失せてしまいましたわ(笑)。
ヴィデオ時代は残酷です。見る側も、演出や演技のパーセプションは当然まるで変わってきますしね。
by 助六 (2007-02-28 02:20) 

euridice

>パーセプション
perception(英語)ですか? すでに一般化しているのかもしれませんが、このカタカナ語、個人的にお初なもので・・; 日本語だと、どう言うのが一番近いのでしょうか。
by euridice (2007-02-28 05:48) 

助六

>パーセプション

カタカナ語使うのは趣味じゃないつもりだったのですが(笑)、つい使ってしまってすみません。

我々は日常的に色んなものを見たり聞いたり触れたりして、暮らしてるわけですが、世の中の事象(モノとコト)は何か固定的・独立的に存在してるわけではないでしょう。日常的に見誤りようのない「机」にしたって、オフィスから運び出してアルプスの山の頂上に逆さに置けば、ハプニング芸術のオブジェになりうるし、ましてや、色、図形(認知心理学でよく使われる『だまし絵』とか http://www.icoffice.co.jp/zukan/sh_design.htm)なんかは条件によって見え方が変わってきて「本当の色や形」なんて存在しないことになる。存在しているものに名前がついていると言うより、「名前があるからそう見える」ということさえあって、エスキモーには雪の状態を表す言葉が100くらいあるとか、フランス人には「蝶」と「蛾」の区別ははっきり意識されてないなんていう面白い例もあります。
さらに音楽作品とか演出みたいな手にとって触れられないものは、その評価を云々する以前に「どう見え聞こえているか」は聞く側・見る側一人一人によって違っていて、「本当の姿」なんてあるべくもないでしょう。

この辺のニュアンスを説明するのが面倒だったので「パーセプション」とか、書いてしまったのですが、まあ「ものの見え方=もののあり方」くらいの意味でしょうか。心理学や哲学では「知覚」と訳しているようですが。
検索してみたらそういう意味で使われてる「パーセプション」もあったけど、ワケ分からん商品・企業名なんかの方が多くて、一般化してるとは言えないようですね。

気になるのは、芸術作品で伝達媒体が、こうした「見え方」に与える影響と言うか、伝達媒体そのものが「見え方」になって、良し悪しは別にして知らない間に
芸術作品の「見え方=あり方」が変質していくことです。

ヴィデオでオペラ見れば、当然劇場では最前列でも見えない細かい表情や動作、小道具が見える一方、舞台全体の空間処理や、人物の全体的動かし方は分かりにくくなります。どちらが演出の「本当の姿」なのかは分かりません。これから特に量的・商業的にはヴィデオによるオペラ視聴が世界的に主流になっていくでしょうが、そうすれば、演出の「パーセプション」は必然的に変質し、劇場での歌手の演技・容姿や演出にも影響を及ぼしていくでしょう。必ずしも悪いこととは思いませんが、今はオペラの「パーセプション」が変化しつつある転換期と言う気がするのです。同じことはレコードが出現した時代にも既に起こっていたことな訳ですが。

TAROさんが強調されている「映画はまず映画館で視聴」というのも全く同じ問題で、映画の「パーセプション」はヴィデオの普及によって必然的に変質していくでしょうね。

簡単に書くつもりが長くなってすみません。
by 助六 (2007-03-01 10:44) 

euridice

助六さん
丁寧な説明をいただき、ありがとうございます。このあたりのことは難しい問題ですね。日本語だとぴったりの語が見当たらないということ、世界が狭くなった今、当然増えてきますし。
by euridice (2007-03-01 20:13) 

keyaki

助六さん、私もとても興味深く読ませていただきました。

>演出の「本当の姿」
>今はオペラの「パーセプション」が変化しつつある転換期と言う気がするのです。
その通りだとおもいます。方向というか道はひとつではないんでしょうね。
by keyaki (2007-03-02 17:37) 

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