「これぞイタリア的!」イメージのアーティスト:『音楽の友』 [オペラ関連書籍&雑誌]
やっぱり主役はイタリア人!特集の中の 本誌執筆陣に聞く私のイタリア—
『音楽の友』執筆陣12人に「これぞイタリア的!」というイメージのアーティストを現役・物故者にこだわらず、3人ずつ挙げていただきました
というちょっとお遊び的企画です。日本では、なにをおっしゃりたいのかよくわからん評論をされることの多いライモンディが、なんと2票も獲得しましたので、ご紹介しちゃいましょう。
まず、お名前と肩書き、それぞれの「これぞイタリア的!」イメージです。
☆井内 美香(音楽ジャーナリスト):シチリアーノ&ナポレターノ&イタリアのマンマ
☆小畑 恒夫(音楽評論家):正しい発声からくるイタリア語の明瞭さ
☆片桐 卓也(音楽ジャーナリスト):知的で高貴なイタリアの紳士たち
☆岸 純信(オペラ研究家):独特の「地域性」こそイタリア
☆ファブリツィオ・グラセッリ(音楽評論家):歴史に永遠に刻むであろうイタリア人
☆河野 典子(音楽ジャーナリスト):「イタリアの声」はバリトン、バスにあり
☆國土 潤一(音楽評論家):イタリアの「魂」を目の当たりにした瞬間
☆野田 和哉(海外レポート担当):本当の意味の「イタリアの巨匠」
☆ダリオ・ポニッスィ(演出家):「歌う俳優」と、イタリア・オペラ中庸の祖
☆堀内 修(音楽評論家):イタリアは「快楽」と結びついている
☆班目 伸昭(海外プレ情報担当):イタリアの旧き良きSP時代
☆水谷 彰良(音楽学者):異才・天才を生み続けるイタリア
上記12名の方々が選んだアーティスト。誰が誰を選んだかはあえて無視して、並べてみました。
★は2名の方が選んだアーティストです。
■指揮者:
アバド(1933〜) ガッティ(1961〜) ジュリーニ(1914〜)
セラフィン(1878〜1968) ダントーネ(1960〜) ★トスカニーニ(1867〜1957)
★ムーティ(1941〜) ルッチ(1909〜92)
■器楽奏者:
イタリア四重奏団(1945結成) ★ポリーニ(1942〜) ★ミケランジェリ(1920〜95)
■歌手(女):
スコット(1934〜) デヴィーア(※1941〜) バルトリ(1966〜)
★フリットリ(1967〜) フレーニ(1935〜) メイ(1967〜)
※デヴィーアが1941年生まれ!ってことはないでしょう。1951年の間違いでしょうか?
■歌手(男):
カップッチッリ(1929〜2005) ★カルーゾー(1873〜1921) コレッリ(1921〜2003)
ジーリ(1890〜1957) シエピ(1923〜) ジャコミーニ(1941〜)
ステーファノ(1921〜) パヴァロッティ(1935〜) バッティスティー二(1856〜1928)
ピンツァ(1892〜1957) ベルゴンツィ(1924〜) ★ライモンディ(1941〜)
ライモンディを選んだ方の理由 約40年のキャリアを持ち現在も第一線で活躍する"生ける伝説"的バス=バリトン、ライモンディ。トップの座を掴んでいるにもかかわらず全くその名声に甘んじることなく、さらに研究し自らの可能性を拓くことをやめない勉強家でもある。演技と歌唱の絶妙なバランスを保つ技術と能力を持ち、オペラ歌手とは「歌う俳優」であることを実感させてくれる。イタリア・オペラの絶滅の危機と言われる現在、若手歌手たちに希望の光を与えてくれる。 私からもひとこと: ここまで的確に書いて頂くと嬉しいですね。 オペラでは、バス歌手は地味な存在になりがちですが、40年以上も常に主役級で通すということは、なかなかできることではありません。これ、ほんとです。 |
これは面白い企画ですね。
ちなみに私の「これぞイタリア的イメージ」は"maestro"です。
"巨匠"でもあり、"親方"でもあるマエストロ。
>トップの座を掴んでいるにもかかわらず全くその名声に甘んじることなく、さらに研究し自らの可能性を拓くことをやめない勉強家でもある。
こういうところをちゃんと掴んでいる人もいるのは、心強いことですね!
by なつ (2006-11-09 19:08)
女性より男性歌手のほうが多いのですね。
「歌う俳優」というのはまさにその通り、ライモンディにぴったりですよね。
by (2006-11-10 00:33)
なつさん
マエストロといえば、ライモンディも最近マエストロと呼ばれているようで、ヘぇ〜と思ったことがあります。
by keyaki (2006-11-10 01:29)
gon さん
>女性より男性歌手のほうが多いのですね。
私も並べてみて、なんでだろう..と思いました。
世の中の男性はソプラノ好きが多いはずなのに。
by keyaki (2006-11-10 01:48)