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夏の音楽祭:ロッシーニ・オペラ祭 [シチリアの晩鐘]

 各地で開催されている夏の音楽祭もそろそろ終わりです。R.ライモンディは今年の夏は、アレーナ・ディ・ヴェローナで《トスカ》、昨年は、エクサンプロヴァンスで《COSI` FAN TUTTE》、その前は、マチェラータで《ホフマン物語》、その前はザルツブルグで同じく《ホフマン物語》........
 ところで、音楽祭にもそれぞれ特徴があるわけですが、ペーザロのロッシーニ・オペラ祭は、1980年からはじまった比較的新しい音楽祭で、ロッシーニの知られていない作品の復活を目的としているということで、他の音楽祭とはちょいと違うようです。この音楽祭が一躍有名になったのは、多分1984年の《ランスへの旅》上演以降ではないかとおもっています。R.ライモンディのロッシーニ・オペラ祭出演は、
■1984年《ランスへの旅》ドン・プロフォンド
■1986年《イタリアのトルコ人》セリム
■1996年《ランスへの旅》ドン・プロフォンド
となっています。

ペーザロでは歌っていませんが、《アルジェのイタリア女》ムスターファもこの時期、1986年にレパートリーに加えていますし、《チェネレントラ》のドン・マニーフィコも1987年にレコーディングしています。それまでは、ブッフォ系は、《セビリアの理髪師》のドン・バジリオくらいで、シリアスな役専門でしたが、アバドにどうしてもやってほしいと言われて、歌ってみようという気になったそうです。
写真上)1986年ペーザロ音楽祭の《イタリアのトルコ》のビデオクリップに飛びます。画質劣悪、カラーなのに時々白黒になりますし、音も時々昔のレコードのようななります。 2002年のチューリッヒの公演の同じ場面のビデオクリップもおつけしました。こちらは字幕付きですので、参考になるとおもいます。
関連記事:
2005-12-23セビリアの理髪師》Cessa di più resistere
2004-12-13DVD「イタリアのトルコ人」
2005-06-18RRと指揮者(12-b)クラウディオ・アバド"ランスへの旅"
2005-05-20RRと指揮者(11)カルロ・マリア・ジュリーニスタバトマーテルVideoclip
2005-04-24RRと指揮者(5)ヴォルフガング・サヴァリッシュモーゼVideoclip
2005-04-20RRと指揮者(2)ダニエレ・ガッティモーゼVideoclip

参考:
ロッシーニ:ランスへの旅Il Viaggio a Reims公演記録1984ー2005
セビリアの理髪師 CD録音
チェネレントラ CD録音
アルジェのイタリア女 CD録音
エジプトのモーゼ CD録音
モーゼ CD録音


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コメント 9

euridice

舞台は品よくきれいで、傑作な衣装も違和感なし、みなさん名人芸の域、楽しいです^^!
by euridice (2006-08-29 06:37) 

助六

個人的には、ペーザロがスターの起用で国際音楽ジャーナリズムの注意を引いたのは、リッチャレッリとヴァレンティーニの2人を揃えた82年の「タンクレーディ」、この2人に加えポリーニの指揮デビューが話題を呼んだ83年の「湖上の美人」からだったような印象があります。
私は80年代に数回行っただけですが、当時はロッシーニのナポリ時代のセリアの校訂版作成と上演に焦点を当てていて、ロッシーニ・セリオと言えば、事実上「タンクレーディ」と「セミラーミデ」、後はせいぜい「エリザベッタ」と「オテッロ」位しか知らなかったフツーの聴き手には、文字通り手に汗握る経験の連続でした。「マホメット2世」やセリアではないけど件の「ランス」など、傑作の再発見としてセンセーションでしたね。勿論アンダーソン・クベッリ・ヴァレンティーニ=テラーニ・デュプイ・ホーン・ブレイク・メリット・レイミーとこれだけロッシーニ歌手がズラリと揃ってセリアのそれなりの上演が可能となったのは150年振りなんて言われた歌手の豊富さも決定的でしたが。アンダーソン・ブレイク・メリットの「オテッロ」、クベッリ・デュプイ・メリットの「ビアンカとファッリエーロ」とか印象に残ってます。
92年のロッシーニ年前後数年は、ペーザロ以外でもロッシーニ・セリオが盛んに上演されるようになり、その後は上記の80年代「ロッシーニ・ルネサンス」を支えた歌手たちの後退と未知作品の復活も一段落したこともあって、何だか足が遠のいてしまいました。初期は9月に開催してましたが、8月半ばとなるとイタリアは熱いし、人出も最高で退けてしまう気持ちもありましたが。
今世紀に入ってからは、またロッシーニ・セリオの他劇場での上演は急速に減りましたから、現在もペーザロに行く理由は十二分にあると思いますが、今はテノールには逸材がいるしメッツォもそうかも知れないけど、ソプラノやバスには80年代の歌手に替わるセリア歌いはまだ出てきていない気がしています。
by 助六 (2006-08-29 07:15) 

keyaki

euridiceさん
ビデオクリップにはありませんが、このオペラには、女同士の喧嘩の場面があるんですけど、20年前は、言い争いの口喧嘩ですけど、最近は取っ組み合いの喧嘩が主流のようで、バルトリが笑いをとってました。
でも、なぜか椅子の形は、似ていますよね。
by keyaki (2006-08-29 08:59) 

keyaki

助六さん
ヴァレンティーニといえば、昨日8月28日が、命日だったんですね。元気なら60歳。
セリオはどうも苦手で、映像もほとんどパスしちゃいます。はじめて見た映像が、「セミラーミデ」だったんですけど、ホーンおばさんは、やっぱりおばさんにしかみえないので、わけがわからなくなりました。
by keyaki (2006-08-29 09:25) 

Orfeo

keyakiさん、こんにちは。
前にもお話したとおり、助六さんが挙げておられるそのペーザロの『マホメット2世』のプロダクションがスカラ座に掛かったのをたまたま見て、「これがオペラなんだねえ!」なんて呑気にオペラ初観劇で感激していたのが私です(笑)。ペーザロ、行ってみたいですねえ!
でも、きのけんさんも、「あそこはチケット取れんぞ!」っておっしゃってましたね・・・。
by Orfeo (2006-08-29 13:23) 

keyaki

Orfeoさん
そうでしたね、『マホメット2世』、ステージレポートではなく旅行記の方にはいっているんですよね。
ペーザロの街もロッシーニさんのお蔭で、ずいぶんさまがわりしているんでしょうね。夏は、いろんな街で音楽祭があるので、へたに移動すると大変ですよね。町中のホテルが満室で、アイロン部屋のような部屋に泊めてもらった経験があります。
by keyaki (2006-08-30 00:53) 

Bowles

>でも、きのけんさんも、「あそこはチケット取れんぞ!」っておっしゃってましたね・・・。

大丈夫ですよ、Orfeoさん!!いいところですから、ぜひいらしてみてください。でもね、今年のL'Italianaは面白くなかった...。ダリオ・フォの94年のものの再演。ペーザロのいいところは、今年のTorvaldo e Dorliskaのように珍しい作品を、それも作品観が変わるような舞台で聴けることでしょうか。
by Bowles (2006-08-30 01:24) 

ヴァラリン

自分のところがメンテなので、こちらでおしゃべりさせて下さい。
クリップの紹介、ありがとうございます(^^
俄然興味が湧いてきました。来年の6月は久々にベルリンで彼を聴きたい!と、早くもうずうずし始めてます(^^;
こういうちょっと洒落っ気のあるラブコメディは、割と好きですし、もてる役なんて、滅多に回ってきませんしね(笑)

この作品は、ロッシーニでもテノールじゃなくって、低声が中心で、しかもアンサンブルもけっこう多いんですね。幸い私はロッシーニには疎いので、逆に先入観なしで作品に入り込めるような気がします。

とりあえず来年の6月までまだ時間があるので、チューリッヒの映像(日本語版が出ているのですか?)で、ゆっくり勉強して実演に備えたいと思います。色々教えて下さいね(←すっかりその気)
by ヴァラリン (2007-04-03 20:36) 

keyaki

ヴァラリンさん、お役にたてて嬉しいです。
来シーズンの終わりですから、まだまだ先ですね。

>ちょっと洒落っ気のあるラブコメディ
へへ、かなり年の差のある夫を持った浮気な若い人妻の話ですよん。
我慢に我慢を重ねた夫が最後には、堪忍袋の緒が切れて出て行け〜と言っちゃうんですよね。

>チューリッヒの映像
日本語字幕付きです。
>ゆっくり勉強して実演に備えたいと思います
しかし、なんで今この役なのってかんじもしますよね.......
しかも共演者が..........................!!!!!!
by keyaki (2007-04-03 22:52) 

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