SSブログ

リリックオペラ公演記録:新たな発見あり! [オペラ愛好家のための情報]

 R.ライモンディは、世界の主要歌劇場で歌ってきましたが、アメリカでは、NYメトロポリタン、シカゴのリリックオペラ、ワシントン・オペラに出演しています。
 NYメトロポリタンには、1970年28歳でデビュー、1989年まで8シーズン106公演15ロールと、ちょいちょい出演していました。ワシントンでは、1987年7月にボリス・ゴドノフ録音を行っていますが、オペラの公演は、2000年10月の《ドン・キショット》だけだとおもいます。1996年以来プラシド・ドミンゴが芸術監督に就任していますのでそのつながりでしょうね。
 NYメトの公演記録はすでにまとめていますので、今回はシカゴのリリックオペラでの公演記録をまとめました。先日、ほとんど見に行かないリリックオペラのHPでアーカイヴを発見、1974年の《シモン・ボッカネグラ》と2001年の《トスカ》の情報はつかんでいましたが、《フィガロの結婚》は知りませんでした。しかも、なんとフィガロがレイミーで、伯爵がライモンディ。レイミーとは同世代で主要レパートリーがほとんどかぶっていますので、共演自体が非常にめずらしいことなんです。とはいえ、《ランスへの旅》と演奏会形式の《ボリス・ゴドノフ》では共演してるんですけどね。レイミーは、カンザスでしたっけ、そんなに近くはないようですけれど、リリックオペラはホームグラウンドなんでしょうか。
 指揮者のブルーノ・バルトレッティが、1964年から1999年まで芸術監督で、開設当初の1956年以来600公演以上を振っている、ということですから、ライモンディの出演は、バルトレッティつながりでしょうね。

シカゴ リリックオペラ(1974-2001)公演記録 (詳細はこちら)
1974年9月《シモン・ボッカネグラ》
バルトレッティ指揮
カプッチッリ、アロヨ、コッスッタ
詳細
1987年9月《フィガロの結婚》
デイヴィス指揮
ロット、ユーイング、レイミー
フォン・シュターデ 詳細
2001年1月《トスカ》
バルトレッティ指揮
デッシー、M.ジョルダーニ
詳細

シカゴリリックオペラ豆知識:
 NYメト、サンフランシスコと並ぶ、アメリカ三大オペラハウスの一つとされる。1954年に、Carol FoxとLawrence V. Kelly、指揮者のNicola Rescignoによって "The Lyric Theatre of Chicago"が設立され、1956年に、現在の"Lyric Opera of Chicago"に改名された。今年は設立50周年に当たる。当初から、マリア・カラス等をゲストに迎え、シカゴの音楽愛好家達の支持を得てきた。ブルーノ・バルトレッティが、1964年から1999年まで芸術監督をつとめ、現在は、アンドルー・デイヴィスが音楽監督と主席指揮者を兼任している。
 右上写真のように、1920年代に建てられたリバーサイドの複合ビル"Civic Opera Building"の中にある"Civic Opera House"でオペラが上演される。ボックスシートも含めて3,563席の巨大オペラハウスである。
※ブログ仲間のヴァラシエンヌさんのシカゴリリックオペラ観劇記事があります。様子がよくわかりますので関心のある方はこちらからどうぞ。

関連記事:
NYメトロポリタン歌劇場公演記録
シカゴ リリックオペラ1974-2001


nice!(0)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 5

ヴァラリン

リンク、ありがとうございました。一応TBさせて頂きますね。
(リリックオペラは、知名度の割に生の情報が少ないので…)

アーカイブがあったんですね。

>レイミーは、カンザスでしたっけ、そんなに近くはないようですけれど

アメリカ的には「近い」方かもしれませんね(^^;
タイムゾーンもセントラル・タイムで、同じだったと思います。
by ヴァラリン (2006-08-06 20:43) 

keyaki

ヴァラリンさん、TBありがとうございます。
>アーカイブがあったんですね。
まだ50年ですから、資料もちゃんとしてるので簡単だったかもですね。
こんな普通のビルのなかにあるなんて、全然知りませんでした。

カンザスって、アメリカのど真ん中ですね。そうだ、「オズの魔法使い」のドロシーはカンザスの田舎に住んでたんですよね。ということは竜巻で有名なんですよね。
by keyaki (2006-08-06 22:42) 

たか

>フィガロがレイミーで、伯爵がライモンディ
対決色がメチャクチャ強くなりそうな組み合わせですね。ちょっと濃すぎるかも(^^;
ボリスだとレイミーがピーメンなのでしょうね。この2人が共演するとすれば他にはドンカルロのフィリッポと宗教裁判長ぐらいでしょうか。想像しただけで熱い.....
by たか (2006-08-07 21:31) 

keyaki

たかさん
ほんと、1987年でしたら二人とも素晴らしかったでしょうね。今は、ライモンディも歌わないで話しているとかいわれちゃいますし、レイミーは声の揺れがきつくて船酔いするとか言われちゃってますけど、、(笑
今は、両方歌う歌手が多いですが、本来フィガロの方が、テッシトゥーラが低いのでバスバリ、伯爵がバリトンなんですね。ですから、当然ライモンディも若い頃は、フィガロ、すでに25歳で歌っています。しかし、尊敬する演出家のレンネルトに「君は、伯爵を歌うべきだ」と言われて、ずーっとチャンスを待っていて、やっと1983年伯爵を歌ったんですよ。役柄には相当執念を燃やす人ですよね。

そうです、ボリスでは、レイミーはピーメン、シカゴ響アバド指揮で、素晴しい演奏だったそうですが、未だに録音が手に入らないんです。ラジオ放送があったそうですけど。
by keyaki (2006-08-08 00:01) 

たか

そうでしたね。ライモンディは本来バス寄りなので音域的には伯爵よりもフィガロ、ドンジョバンニよりはレポレッロのはずですね。でも伯爵やドンジョバンニで違和感がないのは声が明るいせいでしょうか、役作りが上手なせいでしょうか? バスがドンジョバンニを歌うと普通シエピやギャウロフのように少し重たい感じになって、たまに聞くと「おっと」と思ったりするものですが(^^;

アバドのムソルグスキーはくないですね。一見オールマイティに見えてもメジャーな作品よりも渋い作品の方が本領を発揮する指揮者のように思います。本当は玄人向きなのかも?これからは自由な立場で好きな作品だけを思いっきりマニアックに演奏してほしいものです。
by たか (2006-08-08 21:59) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。