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ヴェルディ《ルイザ・ミラー》ヴァルター伯爵 [その他のオペラ]

 R.ライモンディが、《ルイザ・ミラー》のヴァルターを歌ったのは、多分2度だけ、1971年NYメトで30歳の時、それから、1981年ハンブルグで40歳の時です。ハンブルグの公演のキャストはご覧のようにそうそうたるメンバーが集まっています。話題の公演だったのでしょうか。
ライモンディは、1984年出版の本で、ヴァルターは「全然好きじゃない」と言っていますので、当然かもしれませんが、その後は、歌っていません。
♪公演記録1971〜1981♪

メイクで父親らしくなってます
♫ヴァルター伯爵:
R.ライモンディ

音は悪いです
NYメト、1971年10月15(プレミエ)、20日
ジェイムス・レヴァイン指揮、Nathaniel Merrill演出

ルイザ:アドリアナ・マリポンテ (S)
ロドルフォ:リチャード・タッカー(T)
ミラー:シェリル・ミルンズ(Br)
領主ヴァルター伯爵:ルッジェーロ・ライモンディ(Bs)
ヴルム:ポール・プリシュカ(Bs)
公爵夫人フェデリカ:ミニョン・ダン(Ms)

※リチャード・タッカー(1914.08.28-1975.01.08 )
当時57歳
ですが、その後リサイタルで訪れていたミシガン州カラマズーで心臓発作のため60歳で急死。こちらのサイトに面白い逸話が掲載されています。カツラの話しです。
ハンブルグ、1981年10月30日(プレミエ)
シノーポリ指揮、ルチアーノ・ダミアーニ演出

領主ヴァルター伯爵:ルッジェーロ・ライモンディ(Bs)
ロドルフォ:ホセ・カレーラス(T)
公爵夫人フェデリカ:マリアナ・リポヴシェク(Ms)
ミラー:レオ・ヌッチ(Br)
ルイザ:カーティア・リッチャッレッリ(S)
ヴルム:Richard Curtin(Bs)
♫"Quando le sere al placido"(この公演の録音ではありません)
"Quando le sere al placido この穏やかな夜には"
こちらの記事でヴァルター伯爵とヴルムの二重唱のMP3をアップしました。

▼1981年ハンブルグ公演レビュー:

1981年10月30日プレミエレビュー(ドイツ語) 同じ内容の pdfファイル
1981年11月14日レビュー(ドイツ語):pdf

!ドイツ語のレビューで面白いことが書いてありましたら、教えて下さいね!
▼ヴェルディ《ルイザ・ミラー》のわかりやすい粗筋は、edcさんのブログへ!

おまけ:
♫......♫似てない?"この穏やかな夜には"と。同じ様な状況におかれた男の心情、怒りを爆発させたあと、彼女への愛を歌う静かな部分
 
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コメント 12

ヴァラリン

わわっ、共催ありがとうございます(^^!
懲りずに今日もまた、このネタでしたので、最新版TBしておきました。
RRさんも30歳でこの役を歌っているんですね。息子役のタッカー氏は57歳ですか(^^;
(ま、負けた…違^^;)

ポール・プリシュカさんは、edcさんのブログの映像での伯爵さんですね。若い時にはウルムを歌って、あとから伯爵を歌う人も多いみたいですね。ジェームス・モリスもそうだったらしいですよ。
by ヴァラリン (2006-05-26 18:49) 

keyaki

>共催ありがとうございます
こちらこそ便乗させていただきました。
ライモンディが出演しているとはいえ、このオペラには全然関心がありませんでした。
実は、私自身は、けっこうヴェルディの初期、中期のものも好きなんですよ。

ウルムもバスですものね。
>若い時にはウルムを歌って
ライモンディもヴィノ君も若くてもウルムは似合わないってことだと思いますよ。
>ポール・プリシュカ
メトの専属のような方ですからね。
by keyaki (2006-05-26 21:37) 

うっ?
おまけのこの歌はなんの歌ですか?たしかにロドルフォのアリアとソックリフレーズが出てきますね。
なるほど、RRさんもヴィノさんも当初から伯爵のほうを歌われてるわけですね。ウルムはほんとにいけ好かない奴ですからねぇ。

>ポール・プリシュカ
メトの専属のような方
ああ、なるほど、そうなんですか。ポール・プリシュカっていえば、METのトゥーランドットのティムーを思い出します。
by (2006-05-26 23:38) 

keyaki

りょー さん、似てますでしょ。
「おまけ」は、「シモン・ボッカネグラ」のガブリエーレのアリアです。
ルイザ・ミラーのロドルフォ君と同じようなんだけど、ガブリエーレ君も、相思相愛だと思っていたアメリアが、実はシモンの愛人だなんて、パオロという悪い奴にふきこまれて、シモンに復讐を誓って怒りまくるのがこの歌の前半で、ちょっと落ち着いて、アメーリアへの愛を歌うわけなのね。実はアメーリアはシモンの娘なんだけど、ガブリエーレはまだ知らないのよね。

>ポール・プリシュカ
ティムールいいですよね。
by keyaki (2006-05-27 01:52) 

助六

懐かしい。もちろん71年メト公演も81年ハンブルク公演も観てませんが、83年にハンブルクのダミアーニ演出・美術のプロダクションが同じシノーポリ指揮でパリに来ました。この頃はシノーポリが「マクベス」「ナブッコ」「アッティラ」ら初期ヴェルディで大評判を取り破竹の勢いだったときで、彼のパリ・オペラ・デビューも大変期待されてましたけど、アエなくキャンセル、代役はグァダーニョでした。上の批評見ても、当時のシノーポリへの熱い期待と驚嘆がヒシヒシと甦ります。

―「他の指揮者ではめったにないことだけど、彼はいつでも、型にはまらぬ、独自で、驚くべきものへと聴き手の耳を開いてくれる。」
―「彼がこの音楽を最後のディテールに至るまで鳴らしきるさまは、全く見事なもので、卓越した作品理解を擁していることを感じさせる。」

パリでは歌はリッチャレッリ、パヴァロッティ、カップチッリといった面々でしたが、リッチャは当初予定されてたけどやはりキャンセルしたカバリエの代役で、後半はマリポンテが歌ってました。
数ヶ月後の83年5月にヴィーンで再び「ルイザ」にぶつかりましたが、この時はリッチャ、カレーラス、(多分)ザンカナーロだったような。指揮は(多分)同じグァダーニョ、演出(新演出だったと思います。あるいは「Neueinstudierung」だったかも)は誰だったか覚えてませんが、コンヴェンショナルな舞台でした。keyakiさん、確認お願いいたします!

私にはこの2回のルイザがリッチャの最高の思い出となりました。当時ラヴラヴだったカレーラスとのコンビも結構でしたね。パヴァロッティも当時は声は文字通りツルツルピッカピカ、余りに翳りやヘコミがないので「ニュアンス不足」なんて印象さえ受けるくらいでした。でもこのオペラは当時のカップチッリの芸をもってしても今ひとつという感じでしたねぇ。
パリに来たハンブルクの演出を担当したダミアーニはストレーレルの舞台美術家だった人で、批評にも書いてある通り事実上演出不在、特にガルニエでの上演では照明が暗くて、天井桟敷から「何も見えねーぞー」とか茶々は入ったりしてましたね。

批評には面白いエピソードの類は特に書かれてないので、やはり短いですけどライモンディ評を:
―「ライモンディのどす黒さのあるバスは、ヴァルター伯の役に威厳に満ちた確固たる輪郭を与えた。」
―「(今日これ以上のものは想像しにくい)すばらしい配役は、他では例えば「ドン・カルロ」に見出されるような困難な場面をも乗り越えてしまった。2幕の腹黒い2人の謀略家の2重唱がそれで、同レヴェルの2人のバスが必要だが、ライモンディとカーティンの2人は共に卓越していた。」

リッチャとカレーラスは両評ともまあ絶賛ですな。カレーラスについては多少の緊張を指摘してますが。

当時のハンブルクはドホナーニがインテンダントでしたけど、こんな豪華配役集められたんですねぇ。今じゃちょっと考えられないような、ねぇフンメルさん!
by 助六 (2006-05-27 09:07) 

>>「おまけ」は、「シモン・ボッカネグラ」のガブリエーレのアリア
ぎゃっ!ほんとだ!そういえば、どっちもアリア集に入ってるの持ってました。なんだか違って聞こえる~(というのは言い訳)(^^ゞ
by (2006-05-27 10:47) 

keyaki

りょーさん、
このアリア、怒りで爆発する前半がないとわかりませんよね。
どなたのアリア集かしら? クーラは歌ってませんよね。
by keyaki (2006-05-27 20:43) 

keyaki

助六さん、
>83年5月にヴィーンで再び「ルイザ」
中途半端な公演記録によると1983年5月1日がプレミエで、演出は新演出になっていますが、1974年のDieber演出のプロダクションで、このときの演出はvon Ottenthal、全12回公演。
全公演、指揮はグァダーニョ、初演歌手は、リッチャ、カレーラス、ザンカナロ、Wimberger、リドル、Yachmi
下記にこの時のレビューがあります。
http://www.carrerascaptures.de/articles/00401_05_1983.html

>(今日これ以上のものは想像しにくい)すばらしい配役
そうですよね、こういうマイナーなオペラにはめずらしいですね。
ライモンディの部分、訳して下さってありがとうございます。
Richard Curtinは、いい歌手さんのようですが、検索しても全然ひっかかりません。ハンブルグの専属歌手だったのかしら?
by keyaki (2006-05-27 21:20) 

>>クーラは歌ってませんよね
 アリアは歌ってるんです、、、。シモン・ボッカネグラのガブリエッレはヴェルディ・アリア集に、ルイザ・ミラーのロドルフォは「アウローラ」という02年末に出したアリア集に収録されてるんです。
 どちらも一応映像で見たことがあるオペラなんですけど、ほんと、こんがらがります(笑)もうひとつこんがらがるのがルチアのエドガルドのアリア。(←さすがにこれはクーラも歌ってないと思いますよ(笑))曲はともかく、シチュエーションが似すぎで(笑)
あ~あ、勉強しなおしですね(^^ゞ
by (2006-05-28 00:39) 

助六

keyakiさん、

早速参照ありがとうございました。

グァダーニョとザンカナーロはあってたようで一安心。

フォン・オッテンタールっていう演出家は寡聞にして知らないので、まあ忘れて仕方ないかなと思いました。

批評の紹介もありがとうございました。ギュンター・シュナイダー=ジームセンの古い舞台装置はそのままで、演出は新しい人が付け直したということだったんですね。当時も「『新演出』にしてはエラい古臭いなぁ、まあヴィーンだからな」とか思いましたが、お陰さまで20数年後にしてナットクが行きました。

資料引っ張り出してみたら、カーティンはパリ上演でも歌ってました。ハンブルクから買ったプロダクションだから一緒に付いてきたのかな(笑)。
by 助六 (2006-05-28 01:49) 

keyaki

助六 さん、
>早速参照ありがとうございました。
どういたしまして。いつでも調べますので、ご遠慮なく。
by keyaki (2006-05-28 02:33) 

keyaki

りょーさん
テノールのアリアとしてはちょっとマイナーですよね、さすがマイナー好きのクーラの選曲ですね。前半の怒りが爆発のところなんか凄そうですね。

>ルチアのエドガルド
これは、指輪を奪い返して投げつけるて、怒りまくるところが好きです。私が持っているのはパヴァロッティ。迫力ありますよ。
by keyaki (2006-05-28 02:40) 

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