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映画《シベリアの理髪師》余談 [映画:オペラ関連]

余談その1:
2006-02-16の記事でご紹介したビデオクリップ:クレムリン内での閲兵式の場面のロシア皇帝アレクサンドル3世と一緒に馬に乗っいる皇子は誰?

日本語字幕では、「皇太子殿下」になっていますので、ロシア最後の皇帝となるニコライ2世かと勘違いしてしまいますが、四男のミハイル皇子(大公)(1878-1918)です。
写真左)アレクサンドル3世(1845-1894 )の肖像画
写真右)映画のアレクサンドル3世と7才のミハイル皇子。
ミハルコフ監督と容貌が似ているということもあって、監督自身が演じています。
更に余談:
皇太子、殿下、皇子、大公、、王室、皇室マニアでないので、使い分けがよくわかりませんが、キャストにはミハイル大公と書かれています。
・皇太子=次代の天皇となるべき皇子
・殿下=明治以降、天皇・三后以外の皇族の敬称。外国の王国・公国などの皇族についても、これに準じて用いる。
・ 大公=(1)ヨーロッパで、小国の君主の称号。(2)君主の一門の男子の称。
今回の「秋篠宮家、快走!」騒動は、ヨーロッパの王室からみれば、笑止の至りでございましょうねぇ。
なんでもこのミハイル大公、兄ニコライに帝位継承を申し出られるのですが、断ってしまうのです。それでニコライ2世が最後の皇帝ということになったそうです。関心のある方は、詳細こちらにあります。
ニコライ2世一家の遺骨は新生ロシアになってからやっとDNA鑑定され、生き残った皇女アナスタシーヤの伝説は否定されたのですが、このときDNAを提供したのが皇帝一家と一番血縁が近かった現エリザベス英女王のご夫君だったそうです。
この映画に関して言えば、帝政賛美者のミハルコフ監督は、末っ子を猫かわいがりするマイホームパパ皇帝を演出したかったのかも、、、という面白いから見てみて!と薦めてくれた知人の感想です。

余談その2:ロシアンジョーク
アンドレイ・トルストイが首からぶら下げているドーナツ状のパンは、ブーブリキといって、ロシアの一般的な菓子パンということです。最近日本でも知られるようになったベーグルの元祖という説もあるとか。現在も、写真のように数珠つなぎにして売られているようです。
列車の中でジェーンと出会うシーンで、シャンパンを飲んだトルストイが、ほろ酔い気分になって
「ブーブリキを食べた後に残るのはなぁんだ?」「穴でぇーす」
というジョークを言う場面があります。私には????なんですけど。
ロシア通の知人によれば、ロシアのジョークは凝ったものが多いが、こういうくだらないジョークもあって、すぐに思いつくのがこれ、と教えてくれました。
  А и Б сидел на трубе.    AとBがパイプの上に座ってた。
  А упал и Б пропал.    Aがおっこち、Bが消えた。
  Что осталось?      残ったのは何?
   Ответ: "И"       答え:「と」
この面白さは意味にあるのではなく、韻を踏んでるところにあるんだそうですが。

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コメント 8

euridice

>アレクサンドル3世
ほんと似てますね〜〜 そっくり.....

>ブーブリキ
ここのジョーク、わけがわからないけど、印象的でした^^?
by euridice (2006-02-17 09:13) 

keyaki

>ブーブリキ
このジョーク、ジェーンも???の顔でしたものね。
ロシア語だと、言葉遊び的なダジャレにでもなるのかしら?
でも、ここは英語なんですよね。

当時のロシアは、フランス語とドイツ語は習うけど、士官候補生達が片言でも英語が話せるのは変ということもあるようですが、まぁ、そのへんはね。片言っていうのも重要だし、、。
by keyaki (2006-02-17 11:03) 

euridice

>皇女アナスタシーヤ
中学生のころ、この話を読みました。真偽はともかくとして、おもしろかったです。はあ〜〜偽皇女だったんですか〜〜 
>ミハイル大公
も、皇帝一家と同じころに、殺されたんですね・・・
by euridice (2006-02-17 19:00) 

TARO

うわ。パンをこうやって持って歩くんですか?
こりゃ包まないバゲットどころの騒ぎじゃないですね。

皇帝はサルミネンを細くしたみたいな人なんですね。
ラウタヴァーラの歌劇「ラスプーチン」では、サルミネンはラスプーチンを歌ってますが。(ニコライ二世をヨルマ・ヒュンニネン)
by TARO (2006-02-17 20:14) 

Sardanapalus

わ、すごいそっくり。確かにここまで似ていれば監督がやるべき役でしょうね。

>皇女アナスタシーヤの伝説
>DNAを提供したのが皇帝一家と一番血縁が近かった現エリザベス英女王のご夫君
え~あのエディンバラ公がですか!それは知りませんでした。あの人、トンデモ発言だけが話題かと思っていたらそうでもないんですね~。(失礼な!)

パンのジョーク、爆笑!というよりも、なはは~ん(^^)と力の抜けるようなタイプですね。
by Sardanapalus (2006-02-18 01:31) 

keyaki

TAROさん
あれぇ、ラスプーチンってドミンゴのは、違うオペラなんでしょうか。全く興味がなかったので、へぇ、ラスプーチンねぇ、と思っただけなんですけど。

春になったら、ベーグルを首からぶらさげて歩いてみたくなりませんか。
by keyaki (2006-02-18 23:27) 

keyaki

Sardanapalusさん、 euridiceさん
アナスターシャの話、私も読みました。
DNAで調査したのは知りませんでした。
ちょっとがっかり、生き残っていて欲しかったですね。

>エディンバラ公
ってとんでも発言してるんですか。日本の皇室も少しは、みならって、楽しませて欲しいものですね。
by keyaki (2006-02-18 23:40) 

TARO

ドミンゴのやつはまた別のオペラですね。ドラッテルという人が作曲した歌劇「ニコライとアレクサンドラ」という作品のようです。ロドニー・ギルフリーとナンシー・グスタフソンが皇帝夫妻で、ドミンゴがラスプーチンみたいですね。
by TARO (2006-02-20 00:39) 

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