euridice さんのブログで、ペーター・ホフマンと共演した女性歌手を記事にされていましたので、そのアイデアを拝借して、R.ライモンディと共演している女性歌手を取り上げてみたいと思います。残念ながら、テノール歌手のように相思相愛という役はありませんが、、、
まず、私がオペラを見るようになったきっかけをつくってくれたジョセフ・ロージー監督の映画《ドン・ジョヴァンニ》のドンナ・エルヴィラ役のキリ・テ・カナワ。
euridice さんのブログでも取り上げられています。
R.ライモンディとの共演は、《ドン・ジョヴァンニ》だけのようです。 ◇1975年パリ・オペラ座、 C.マッケラス指揮、エファーディング演出(パリ・オペラ座には巨額の税金が投入され、その上チケット入手難ということもあり、国民の不満を緩和する目的で初日がTV中継された。パリ・オペラ座からのTV中継は12年ぶりだったが、大成功をおさめたそうです。) ◇1977年パリ・オペラ座、P.マーグ指揮、エファーディング演出 ◇1978年ジョセフ・ロージー監督の映画 ◇1981年コヴェントガーデン、C.デーヴィス指揮
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「ドンナ・エルヴィラという女性は、自分ではどうしようもできないような状況でも常に前向きに行動しようとします。とても野性的で情熱的な性格に、私は深く共感し、いつでも楽しく演じています。でもその一方彼女を哀れに思うところもあるのですが。つまり、ドンナ・エルヴィラというのは、色々な意味で愚かな女性ですから。たとえば彼女は、そんなことは無理に決まっているのに、男性の意識を変えようとします。また、あちこちの男性に秋波を送るくせに、実は一人の男しか愛せないというところも愚かです。このオペラの中で、ドン・ジョヴァンニを、どんな時も真に愛している女性は、ドンナ・エルヴィラひとりなのです。私は、ドンナ・エルヴィラを狂女に近いキャラクターとして描こうとします。ある時は冷静で頭脳明晰かと思うと、次の瞬間には激昂する。ドンナ・エルヴィラという女性の本質は、狂気と冷静の両極端の間にあると、私は解釈しているのです。」ヘレナ・マテオプーロス著BRAVO/DIVA キリ・テ・カナワの章から抜粋 |
◆ビデオクリップ:(左上の写真をクリックするとリンクしている) プッチーニの《つばめ》から"ドレッタの素晴らしい夢" プッチーニの《妖精ヴィッリ》から"もしも私が小さな花ならば"
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※キリ・テ・カナワKiri Te Kanawa 1944.03.06- ニュージーランド関連記事:2005-10-10
ドン・ジョヴァンニ歌手の「ドン・ジョヴァンニ」観関連記事:2005-07-06
モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ 」1967ー2005
2006-01-06 19:48
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まだ松の内ですから、ぎりぎり間に合いますね(^。^;
あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いしますm(__)m
コヴェントガーデンからの映像だったかしら、「オペラへの招待」とかいう主旨の番組で、彼女が案内役を務めている映像がありますが、このビデオクリップ同様、話し方がとても魅力的でした(^^
by ヴァラリン (2006-01-07 01:15)
リンク、どうもありがとうございます。
>キリ・テ・カナワ
ビデオ・クリップ、魅力的ですね。美しいし・・
by euridice (2006-01-07 07:25)
ヴァラリン さん、今年もよろしくお願いします。
充実の追っかけオペラ鑑賞旅行で、大満足だったんですね。
「あり得ない場面」の謎が解けるのが楽しみです。
by keyaki (2006-01-07 09:01)
euridiceさんのアイデア頂き〜!です。
バス歌手は、女性歌手だけでなくテノールとかバリトンでも有名歌手との共演がありますから、そっちもやればネタはつきないですね。
by keyaki (2006-01-07 09:04)
キリの舞台には遂に接することが出来ませんた。リサイタルを2回80年代半ばと90年代後半に日本とパリで聴いただけです。
オペラはビデオ・映画でしか知りませんが、意外なほど、ドラマ的掘下げ(エルヴィーラ)や様式的適合(デズデモーナ)を見せてくれたかと思うと、劇的にも空虚、様式的にも違和感大の両方のケースがあるように感じました。リサイタルでも特にドイツ・リートなど、言葉はお団子・粉末ジュースみたいな歌のときと、言葉と表現のそれなりに堅固な追及を感じさせてくれる場合もあるといった印象で、私には遂によく分からない歌い手さんでした。
クリップ、仏語のようですが、ヴォリュームが低くてまるで聞き取れないのが残念!
by 助六 (2006-01-07 10:56)
助六 さん、
>クリップ、仏語のようですが、ヴォリュームが低くてまるで聞き取れないのが残念!
私も残念です。マックでしたら、左下のスピーカーマークを押し込んでボリュームを最大にして、再度シフトキーを押しながらスピーカーマークを押さえ込むと更に音量を上げる事が出来ます。
BRAVO/DIVAでも、むらがあるというように書かれています。刺激を受けないと力を発揮できないタイプということのようですね。
by keyaki (2006-01-07 11:18)
RRとキリの組み合わせが「ドン・ジョヴァンニ」しかないというのは、ちょっと意外ですね。やはり活動の中心がロンドンだったのが大きいんでしょうか。
キリの魅力はまずクリーミー・ヴォイスと評された声そのもの、そして分析不能なほど自然に登場人物に真実を与える才能でしょうか。
必ずしも私の好きなタイプの歌手ではないんですが、ちょっと違和感かなとか思っていても、声自体に魅了されてるうちに、いつかキリ・テ・カナワールドに惹きこまれている感じ。
by TARO (2006-01-07 15:00)
サンフランシスコでキリ・テ・カナワを観ています。
by サンフランシスコ人 (2008-02-05 10:22)
サンフランシスコ人さん、キリ・テ・カナワは、今は、オペラは引退しているようですが、リサイタルは続けているようですね。
by keyaki (2008-02-06 01:52)
数年前、ロサンゼルスでアメリカのオペラ作品を最後に、「歌劇引退」しているようです。
by サンフランシスコ人 (2008-02-07 03:43)
サンフランシスコ人さん、私は、アメリカは広すぎて、ロサンゼルスとサンフランシスコがごっちゃになってしまいますが、ロサンゼルスは、ドミンゴが総裁なんですね。奥さんのマルタさんが芸術監督?というのもロサンゼルスでしたか......
キリ・テ・カナワは、けっこういい映像が残っていますね。
by keyaki (2008-02-07 15:31)
いろいろ調べましたが、現在ドミンゴがロサンゼルスで何をしているか分からないでした。
by サンフランシスコ人 (2008-02-09 09:26)
サンフランシスコ人さん、私も調べてみましたが、ドミンゴはワシントンD.Cのワシントン・ナショナル・オペラとロサンゼルスオペラ、両方のGeneral Directoで、任期も2010–2011まで延長されていますね。
ドミンゴが、こういう要職についていると、知名度の高い、いい歌手をひっぱってくることができるということでしょうね。有名オペラ歌手になるほど、人脈で動いているようですから。
by keyaki (2008-02-10 10:05)