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サンピエトロ大聖堂、ピエタ像の事件:ガラスで囲われたのはいつからか? [雑談]


壊された当時の写真 マリア様の鼻と腕が....
(写真をクリックすると拡大します)
 下記の2005年3月27日の記事に、「ミケランジェロのピエタ像が、ガラス越しにしか見られなくなったのはいつからでしょう.....」というコメントを頂きました。

 事件が起こったのが、1972年5月21日、右の写真のように聖母マリアの左腕、鼻など15カ所が破損、傷つけられましたが、修復して、防弾ガラスで囲ったかたちで公開されているわけですが、私もいつから防弾ガラスのパネルで囲って展示をしているのか気になっていましたので、調べてもらいました。運良く甥がローマに赴任中で、まあ、こういう関係の仕事なんで、同僚にでも聞いてもらえばすぐに分かるかな....と思ったんです。
 甥っ子からは、下記のようなメールと写真が送られてきました。右の写真は調べた本の表紙ですが、マリア様の腕と鼻がもがれて、痛々しい様子で心が痛みます。

『ピエタですが、ガラスで守られるようになったのは、1972年5月に破壊されて以後ということはみんな知っているのですが、実際いつからそうなったかというのは結構あやふやでした。そこで図書室で調べたところ、1972年の破壊後の修復を特集した記事があり、それによれば、修復の後、ガラスで保護される現在のかたちで再び公開されたのは1973年の初めからのこと、ということです。』
(12日には、20数年ぶりにローマに雪が降ってちょっと積もったそうですが、午後にはすっかりとけてしまったそうです。)

なるほど......ということは、私が見たのはガラス越し...ということですね。ローマに行けば、サン・ピエトロには必ずといっていいほど行ってましたが、特別何が見たい...ということではなく、あの雰囲気が好きでしたし、日本人の団体観光客....当時は農協と医者の学会関係の団体くらいでした.....を観察するのも楽しかったので、ただ、ぶらぶらしていただけなんです......フィレンツェのダビデは、見るぞ!という意志で見ましたから、はっきり感動したことも覚えています。夫は、僕は両方見た....と言っていましたが、これも本当だった...ということが証明されました。

ロコロコさんがご覧になった1999年2月の件ですが.....考えられることは、
(1)ミレニアムにあわせて特別公開をしていた(この場合、おそらくすごい行列ができると思うので、記憶に残ると思います)。
(2)点検などのために中に入った関係者が扉を開けたままにしていて、思わず入ることができた(非公開の建物なんかでは時々みかける光景です)。
(3)ヴァチカン博物館(美術館)にあるレプリカをみた(こちらはガラスで保護されていないので間近でみることができます)。

 私は、ヴァチカン博物館(美術館)にレプリカがあるのは知りませんでした。システィーナ礼拝堂には行ったことがありますが、ヴァチカン博物館(美術館)には行ってないと思います。なんでもこのレプリカは、修復するのに非常に役に立ったそうです。
 またなにか情報がありましたら、コメントよろしくお願いします。

メモ:Il restauro della Pieta di Michelangelo/BHS informazioni n.143/1977 p178
Ritorno allo splendore originale
All'inzio del 1973 la Pieta pote essere esposta nuovamente al pubblico nello stesso luogo occupato da ormai due secoli. Il famoso capolavoro si presenta all'osservatore nella sua piena ed unica bellezza quale risultato di un restauro accurato, coadiuvato dalla chimica moderna. Una grande lastra di cristallo antiproiettile protegge il gruppo marmoreo dal ripetersi di un simile atto insensato.

もう一つ大事件が起こっています
1972年5月30日、イスラエルのテルアビブ空港到着ロビーで、アラブ赤軍(後に日本赤軍)の岡本公三、奥平剛士、安田安之の三人が、銃を乱射。28人が死亡、82人が負傷。奥平、安田の両名は手榴弾で自爆。岡本は逮捕された。


以下2005-03-27 10:36:30の記事

バチカンのサンピエトロ大聖堂、建物内部の右手に陳列されているミケランジェロの「ピエタ」、 Michelangelo: Pieta 今はガラスで仕切られ、近くから見ることはできません。
いつもお邪魔しているなつさんのブログの 足掛け4年で 「美術周遊」 完成を読んで、さっそくその「美術周遊」を拝見したのですが、そこで、「ピエタ」は、ガラス・ケースを通しての鑑賞になります・・このように書かれていました。それっていつから?・・と気になりました。

それで、このへんの事情を探ろうと、ネットで検索しました。
◆事件のあらまし:
1972年5月21日、 Lazlo Tothは、「私はイエズス・キリスト!」と叫びながらミケランジェロンのピエタ像をハンマーで打ち付けた。聖母マリアの左腕、鼻など15カ所が破損、傷つけられた。修復されたが、ガラスの仕切り壁で保護され、近くでは見られなくなった。


修復されて再びサンピエトロ大聖堂に陳列されのはいつでしょうか? ご存知の方よろしくお願いします。
もしかしたら、修復中で、私は見てないのに見たような気になっている可能性の方が高いような気もしてきました。(記憶ってけっこういい加減だわ)

※Lazlo Toth :オーストリア国籍のハンガリー人、地質学者、33才、精神錯乱の理由でオーストリアに強制送還された。

2004年1月マドリードで上演された ヌリア・エスペル演出の「トスカ」(デッシー&アルミリアート、ライモンディ)の一幕の舞台には、このピエタの像が真ん中にドーーン、サンピエトロ大聖堂か?と話題になりました。
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おさかな♪

ガラス越しだと折角本物を見に行っても、何だか興ざめですね。。。
でもガラスがないと壊しちゃう人もいるし・・・。難しい問題です。
「pieta」ってトスカでも「お慈悲を」っていう訳でセリフとしてありましたよ~。
by おさかな♪ (2005-03-28 10:18) 

keyaki

おさかな♪ さん、いらしゃいませ。
確かに、イタリアオペラでは、ピエタって言葉、頻繁に出てきますね。
リゴレットが、娘を返して!お願いですから・・と懇願するアリアの最後でも
pietà, pietà,signori,pietà,.....

ジャンニ・スキッキの中で、娘が、お父さんに、恋人との結婚を許して、お願い!と迫る歌でも
Babbo, pietà, pietà!

ほんときりがないですね。
by keyaki (2005-03-28 20:59) 

なつ

keyakiさん、トラバありがとうございました。
おさかなさん、はじめまして
by なつ (2005-03-28 23:53) 

なつ

おさかなさんにご挨拶したところで、送信ボタン押してしまいました~

ミケランジェロの「ピエタ」は、やっぱり修復が終わったところで、箱入りになってしまったのでしょうか?
ルーヴルの「モナリザ」もガラス越で、日本で展示されたときのおみやげ?と聞きましたが。
私がルーヴルで見たときは、ガラスに手垢がけっこうついてたのが、気になりました。
とにかく、あの室の見学者のほとんどが「モナリザ」に集まってくれていたおかげで、私は大好きなジョルジョーネ/ティツィアーノの「田園の奏楽」を独占できました♪
by なつ (2005-03-29 00:02) 

おさかな♪

>pietà, pietà,signori,pietà,.....
へぇぇ~、そうなんですぁ・・・。沢山あって面白いですね♪
keyakiさんありがとう。
To:なつさん
>私がルーヴルで見たときは、ガラスに・・・
あららら~。。。。テンション下がりますね・・・。がくっ。
でもなつさんがお好きな作品を楽しめて良かった♪
>おさかなさんにご挨拶したところで、送信ボタン押してしまいました~
実はこっそり「ボタン押せ~」って電波送っていました♪(ウソ)
by おさかな♪ (2005-03-29 18:45) 

ロコロコ

初めまして♪
ネットでピエタがガラス越しにしか見れないと知り、
いきさつを調べているうちにココにたどりつきました。

私も見ましたよ、ガラス無しのピエタ!!

マリアの帯に書かれたミケランジェロのサインを間近に見て
すっごく衝撃を受けたことを覚えています。
私がバチカンにいったのは1999年2月です。
他のサイトを見ても、1972年の破壊事件から・・みたいに
書かれているのが多かったのですが、
観光客がいたずらしたのがきっかけで
2000年からそうなったと現地ガイドの説明を受けた
・・・と書いていらっしゃる方がひとりいらっしゃいました。
真実が知りたいですね・・。
by ロコロコ (2010-02-12 15:10) 

keyaki

ロコロコさん
コメントありがとうございます。
1999年に直に見る事ができたとなると現地ガイドさんの説明のように2000年からというのが正しいんでしょうか...
そのきっかけが1972年の事件というのが正しいとすると、ずいぶん気の長い話し...ですね。
私は、いつ修復されて、再び展示されたのがいつかも気になります。
それによっては、サン・ピエトロにはローマに行った時にはいつも行っていましたが、見ていないのに見たような気がしている可能性もあるんですよ。
また、なにか分かったら教えて下さい。
ーーーーーーーーーー

ローマに赴任中の甥に調べてもらいました。
記事に追記しましたので、ご覧下さい。

by keyaki (2010-02-13 15:57) 

Nanako

イタリア語の文法書を久々に(汗)開いていたら、ローマのピエタ像の絵はがきが出てきて見ていたら、ここの記事もピエタ!!絵はがきはガラスに入っていない写真ですが、いつのものかわかりません。でも、私ローマは2回行って2回とも泊まったのに、どこも見学してないんです。通過しただけ。絵はがきだけ買ったのかなぁ?
by Nanako (2010-02-13 20:15) 

keyaki

Nanakoさん
それは偶然でしたね!
ローマを通過しただけなんてもったいない....
泊まったのが郊外だったのかしら?
私は、今でも行けばきっといろんなところに歩いて行けますよ。
美術品とかはほとんど見ていませんが、歩くのだけはよく歩きました。
何年経っても変わらない街のはずですから。

by keyaki (2010-02-14 00:58) 

ロコロコ

わぁ!お返事ありがとうございます。
ローマに甥御さんがいらっしゃるなんて素晴しいですね!
羨ましいです~☆

記事が更新されていてビックリしました。
そうですか・・、ガラスは昔からあったんですか・・。
keyakiさんが推察されるように
私が見たものはレプリカだったのかもしれませんね。
一緒にいった友達にも聞いてみたいと思います。
また情報が分かったら遊びにきてもいいですか?

ちなみに私の情報源になったURLはコチラです。
http://www.diana.dti.ne.jp/~ohisa/R/It/bachikann.htm
ここに載せるのが不適切でしたらお手数ですが
keyakiさんの方で削除していただけると助かります。

ではまた~♪
by ロコロコ (2010-02-16 11:54) 

keyaki

ロコロコさん
いつでもどこにでもコメント大歓迎です。

ご紹介のURL読んできました。

>現地在住20年の日本人ガイドの話
もうちょっとちゃんとした説明をしてほしいですね。
「わるさ」なんてものではないでしょう.....
しかも日本人とは...これが事実なら日本でも報道されているはずですよね。
ネットは本当に瞬時にいろいろ情報が得られて便利ですが、正しいかどうかの判断も難しいですね。

by keyaki (2010-02-17 01:06) 

ロコロコ

ありがとうございます☆

友人からお返事が着ました。
やはり「ガラスケースに入ってなかったと思う」とのことです。
友人曰く「名品でガラスケースに入ってたのはモナリザくらい!
ピエタまで入ってたら絶対何で?ってガイドさんに聞いてるよ」とのコト。

私もあれからずーーーーっと考えているのですが
やはりピエタを見たのはバチカン美術館ではないと思います。

私が得たネット情報は確かに不確かですよね・・。
「わるさ」どころか決して償えない重罪ですよ!!

いまだに自分達が見たピエタが幻なのか何なのか
記憶がハッキリしなくて曇り空という感じです・・(^^;)

ただ・・すみません、何年も前の記事にしゃしゃり出てきた挙句
keyakiさんにもご迷惑をおかけしてしまって・・・。
それがとても気になって大変恐縮しております。

また自分なりに調べてみます。
(実家に帰って当時のアルバム等を見るなりして)
何か分かりましたらお邪魔させてくださ~い!!
by ロコロコ (2010-02-18 11:35) 

Maria

マリアの涙/ピーター・シャビエル著
この本の、363Pから370P付近を読むと、なるほどな、と思わされますよ。
http://www.intel.co.jp/jp/tomorrow/#/book/read?isbn=5784838767145&&chapter=0
携帯版はこちら
http://m.intel-c.jp/s/m/book/toc/5784838767145?guid=on
by Maria (2010-10-19 14:54) 

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